Excelの資格にはいくつか種類がありますが、「結局どれがいいの?」「役に立つエクセル資格は?」と思う方も多いでしょう。
Excel資格の種類と内容、そして有効利用の仕方をお教えします。
おすすめのExcel資格は以下の3種類があります。
おすすめのエクセル資格ひとつめは、MOSです。
MOSは「MicrosoftOfficeSpecialist(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」の頭文字を取った略称で、Microsoft公式のOffice資格です。
MicrosoftOffice全般の資格ですが、受験科目をExcelのみに絞ることができます。
最も知名度が高いExcel資格のため参考書やテキストも豊富。勉強できる環境であれば独学での取得も十分可能です。
参照:Microsoft『マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)』
おすすめのExcel資格二つ目は日商PC(データ活用)です。
日本商工会議所・各地商工会議所による資格で、1級・2級・3級・Basicの4種類があり、各科目に分かれてます。
一部の科目に一度合格していれば、2・3級のみ免除制度があります。
参照:日本商工会議所『日商PC検定(2級・3級)知識科目の免除について』
おすすめのExcel資格の三つ目は、「Excel(R)表計算処理技能認定試験」です。
これはサーティファイソフトウェア活用能力認定委員会が行っているExcel認定試験で、厚生労働省の『教育訓練給付制度』に指定されています。
一定の受給要件を満たす方はこちらの制度を利用して、教育訓練受講に支払った一部の支給を受けることができます。
それぞれのメリットとデメリットを比較してみると、以下のようになります。
資格 | メリット | デメリット |
---|---|---|
MOS |
・知名度が高いためアピールポイントにしやすい ・頻繁に試験があるのでとりやすい ・Microsoftの公式資格なので国内外を問わずアピール可能 |
受験費用が他より高い |
日商PC |
・1級は難易度が高いためエキスパートだとアピールできる ・色々な分野の問題が出るので、広い知識が得られる |
日本の資格かつ知名度が低い |
Excel(R)表計算処理技能認定試験 |
・国の給付金を利用でき、スクール通いのコストが低い ・より詳細な知識とスキルがないと合格できないので、即戦力として採用される場合がある |
日本の資格かつ知名度が低い |
MOSは知名度が高いのが最大のメリットですが、受験費用が他の資格よりも高いのがネックでしょう。
日商PC(データ活用)も、知名度はそこまで高くありませんがアピール次第で十分武器としては利用できる資格です。
『Excel(R)表計算処理技能認定試験』(サーティファイ)は厚生労働省の給付金制度も利用できるのがポイント。
自信がない方は、独学ではなく通信教育やスクールなどで、ビジネルレベルの応用機能も習得して臨むのもおすすめです。
3つのおすすめExcel資格のうち、どれがいいかといわれると答えはMOSです。
理由は、一番知名度の高い資格だから。
「MOSを持っています」と面接で言えば、人事担当者なら「マイクロオフィススペシャリストを持っているんだな」とすぐに理解できるはずです。
日頃からビジネスレベルで使っている人であれば、独学でも十分合格可能と言われるくらい合格率の高い資格です。
そのため、事務職経験者であれば、スキルアピールのためにもエキスパートを取得したいところ。
一方、日商PCやサーティファイは人事担当でも知らない人がいるほど知名度は低いです。
面接でアピールするなら、自分でどんな資格かを説明する必要があるでしょう。
よく「資格は持っていても意味がない」と言われます。確かに資格を持っていることで他の人より有利になることは少ないかもしれませんが、資格を持っていることで「ライバルと同じスタートラインに立てる」場合があります。
Excelの資格を活用できる人はこんな人
これまで難しいマクロを組んだりして経験を積んできた人には、資格の有無は大した事だと思えないでしょう。
しかし、資格を取ることは「経験はないが知識や能力がある」ということや「資格を取ってまでやりたいその仕事への熱意」というアピールにも繋がります。
資格を持っている初心者より無資格のエキスパートのほうが有利なのは当然と言えば当然です。なので少しでもマイナスポイントを減らしたいのなら資格取得はおすすめです!
せっかく取得した資格も、うまく活用しなければ宝の持ち腐れです。取得したExcel資格を活用するためには何を気をつけるべきかを解説します。
Excel資格はあくまで、「資格を持っている方がなんかできそうと思われる」程度のものだと理解しておくのが良いでしょう。
実際のところ、採用担当者がExcel資格○級でどんな事ができるかについて、詳細に把握していることはほとんどないのが現実です。
例えば
「MOSのバージョン2013の一般を取得しています」
「日商PCのバージョン2013の2級に合格しています」
と言われても、具体的に何ができるのか、どうすごいのかは面接官にはわかりません。使い方や説明の仕方が大切です。
持っているだけでは武器になるほどではないが、使い方次第では強い武器にもできるととらえておきましょう。
資格を取得する目的はなんでしょうか。「ただ資格を取ればいい」というわけではなく「未来のキャリア育成をよりよいものにしたい」という理由から資格を取る人がほとんどのはずです。
ですが、試験勉強を頑張れば頑張るほど、その先のことを見失ってしまい「資格を取ること」が目的となってしまうことも…。
資格を取ったことに満足してしまうと、資格を活かすことにまで頭が回らなくなります。資格取得は将来のためのスタート、あるいは通過点ととらえ、その先の活かし方をきちんと考えましょう。
Excelの資格は持っている人が多いため、単に資格を取るだけでは武器として弱いと思うかもしれません。ですが、資格試験の勉強を通じて、自分にしかない強みを身に付けることができます。
たとえば「基本的な操作なら人に聞かなくても対応できる」ということも、操作のために自分や他人の時間を奪わないという点で大きな武器になりえます。
一見ささいなことであっても、自分にしかない強みを試験を通じて見つけることが、資格を活用するためには大切です。
もし取得した資格が取得しやすいとされている階級のものであれば、タイミングを見てより難しい階級の資格試験も受けてみましょう。
難しい試験であれば勉強の過程でより実践向きな知識や能力を身に付けることができますし、上級の資格になれば持っている人も減るので比較的就職や転職にも有利に働きやすくなります。
就職や転職の活動のときも「これまでの経験に加え、この資格を取るための勉強でこういうことができるようになった」というように、資格の話を足がかりに自分のセールスポイントをアピールすることもできます。
自分のスキルアップやキャリアアップのためにも、より上を目指すチャレンジをすることで資格を活用しやすくなりますよ。
現在既に事務処理のシステムを構築し、ほとんど入力するだけのいわゆる「誰でもできる一般事務」であれば新卒を率先して採用するところも多いですが、中途採用をする企業の事務は経験を重視します。
自分が今までExcelとどういう関わり方をしてきたかが、採用されるかどうかを分けることになるのです。
ただたんに「経験がないので資格を取りました」というアピールのためだけに資格取得を頑張るのではなく、資格試験の勉強をする過程でどれだけのスキルを身に付けられるかが、将来キャリアアップするためには重要です。
今「資格を取りたい」と思う理由がより有利な条件でのキャリアアップのためなら、資格が取れたというだけで終わらず、資格を取ってできることを増やしたという結果につなげ、自分の市場価値を上げていきましょう。