【全3種類】エクセルの資格は結局どれが転職・就職に有利?

おすすめのエクセル資格

今やオフィスワークにはなくてはならないソフトウェア、Excel。社内のデータ管理や事務処理用システム、経理関係やプレゼン資料作成など大多数の企業がExcelを利用しています。

事務職や営業といった職種は、特にこのExcelに触れる機会は多く、操作できて当たり前といった空気を感じずにいられません。

となると、やはり転職活動で効果を発するのが資格。Excelの資格が転職活動において大きな武器になり得るとなれば、ぜひ取っておきたいところ。

Excelの資格といえばMOSですが、他にもあるのを知っていましたか?他に武器になりえる人気で名前も知れたExcel資格の種類と内容、そして資格の有効利用の仕方までお教えします!

Excelの資格を持つメリット

Excelの資格を持つメリット転職時に自分がどんなレベルまでExcelを使うことができるのか、一つ一つ説明していては自己アピールも冗長して飽きられてしまいます。そこで端的に自身のExcelレベルを証明できる一つの方法が資格です。履歴書にも書けるので、知識のアピールにつながります。

実際のところ、採用担当者がExcel資格○級でどんな事ができるかについて、詳細に把握していることはほとんどないでしょう。

そのため、例えば「MOSのバージョン2013の一般を取得しています」に対して、「日商PCのバージョン2013の2級に合格しています」と言われても、どれほどの能力差があるのかはっきりとは理解されることは稀でしょう。

しかし、「資格はありませんが得意です!」と言われるよりは資格を持っている方が「なんかできそう」という程度の差はつけることができます。

Point

受験資格として『MOSの一般資格合格者』といった注意書きがない限りは、Excel資格は自分の市場価値を少し底上げできるという程度だと考えてください。その資格を活かすも殺すもあなた次第。持っているだけでは武器になるほどではありませんが、使い方次第では強い武器にもできます。

どんな人がExcel資格を持つと有利?

よく「資格は持っていても意味がない」と言われます。確かに資格を持っていることで他の人より有利になることは少ないかもしれませんが、資格を持っていることで「ライバルと同じスタートラインに立てる」場合があります。

Excelの資格を活用できる人はこんな人

  • 初めて就職活動する人
  • 20代などキャリアが乏しい状態で転職活動をする人
  • Excelを活用しない仕事から活用する仕事への転職を希望する人

これまで難しいマクロを組んだりして経験を積んできた人には、資格の有無は大した事だと思えないでしょう。

しかし、資格を取ることは「経験はないが知識や能力がある」ということや「資格を取ってまでやりたいその仕事への熱意」というアピールにも繋がります。

資格を持っている初心者より無資格のエキスパートのほうが有利なのは当然と言えば当然です。なので少しでもマイナスポイントを減らしたいのなら資格取得はおすすめです

Excel資格のおすすめは3種類

おすすめの資格は以下の3種類があります。

  • MOS(マイクロソフトオフィス スペシャリスト)
  • 日商PC(データ活用)
  • Excel(R)表計算処理技能認定試験

MOS(マイクロソフトオフィス スペシャリスト)

MOS(マイクロソフトオフィス スペシャリスト)やはりExcel資格といえば真っ先に浮かぶのはMOSでしょう。MOSは「MicrosoftOfficeSpecialist(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」の頭文字を取った略称で、Microsoft公式のOffice資格です。

MicrosoftOffice全般の資格ですが、受験科目をExcelのみに絞ることもできます。最も知名度が高いExcel資格のため参考書やテキストも豊富。勉強できる環境であれば独学での取得も十分可能です。

概要は以下の通りとなります。

一般レベル

バージョン Excel 365&2019 Excel 2016 Excel 2013
受験料 10,780円(税込) 10,780円(税込) 10,780円(税込)
受験資格 規制なし
(未成年は保護者の承諾が必要)
(再受験時にはルールあり)
規制なし
(未成年は保護者の承諾が必要)
(再受験時にはルールあり)
規制なし
(未成年は保護者の承諾が必要)
(再受験時にはルールあり)
試験概要 Excelの主な機能を利用して、セルやセル範囲への書式設定、数式の作成、テーブル機能、グラフの作成・編集など、Excelの基本的な操作を理解している方を対象とした資格です。 Excelの主な機能を利用して、複数のシートを含むブックの作成・編集、データの抽出や並べ替え、数式の作成、関数の使用、グラフを利用したデータの視覚的表現、印刷設定など、さまざまな目的や状況に応じて数値データを扱える方を対象とした資格です。 数式や基本的な関数の作成、セルの書式設定、グラフ作成など、Excelの基本的な操作を理解している方を対象とした資格です。
試験方法 会場Winを使用し、実技試験のみ 会場Winを使用し、実技試験のみ 会場Winを使用し、実技試験のみ
難易度 ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★

上級レベル(エキスパート)

バージョン Excel 365&2019 Excel 2016 Excel 2013
受験料 12,980円(税込) 12,980円(税込) Part1:10,780円(税込)
Part2:10,780円(税込)
受験資格 規制なし
(未成年は保護者の承諾が必要)
(再受験時にはルールあり)

規制なし
(未成年は保護者の承諾が必要)
(再受験時にはルールあり)
規制なし
(未成年は保護者の承諾が必要)
(再受験時にはルールあり)
※Part1・Part2ともに合格すると認定証が発行される
試験概要 Excelの高度な機能を利用して、ブックの管理や入力規則、条件付き書式の設定、検索関数や条件にあうデータのみを対象に計算を行える高度な関数の利用、ピボットテーブル・グラフを活用したデータ分析や評価など、Excelを使って、さまざまなデータ処理を行える方を対象とした資格です。

Excel 2016の高度な機能を利用して、ユーザー設定の入力規則や表示形式、高度な関数の利用や数式のネスト、What-if分析ツール、複合グラフ、ピボットテーブル/グラフを活用したデータの分析や評価など、生産性を高めるためにExcelの利用環境をカスタマイズできる方を対象とした資格です。 【Part1】
ピボットテーブルなどのデータ分析、ユーザー設定の条件付き書式や変更履歴の管理やトレース機能を使ったトラブルシューティングなど、Excelの高度な機能を理解している方を対象とした資格です。
【Part2】
外部データの取り込み、ユーザー定義の表示形式や関数のネスト、シナリオの作成など、Excelの高度な機能を理解している方を対象とした資格です。
試験方法 会場Winを使用し、実技試験のみ 会場Winを使用し、実技試験のみ 会場Winを使用し、実技試験のみ
※Part1・Part2ともに合格すると認定証が発行される
難易度 ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★★☆

参照:Microsoft『マイクロソフト オフィスス ペシャリスト(MOS)』

日商PC(データ活用)

日本商工会議所・各地商工会議所が行っているOffice検定です。2・3級のみ、『電子メール活用能力検定』『EC実践能力検定』『一般財団法人職業教育・キャリア教育財団主催の情報検定(J検)の情報活用試験』を合格している方は知識科目が免除される免除制度があります。参照:日本商工会議所『日商PC検定(2級・3級)知識科目の免除について』

1級 2級 3級 Basic
バージョン 2013・2016・2019 2013・2016・2019 2013・2016・2019 2013・2016・2019
受験料 10,480円(税込) 7,330円(税込) 5,240円(税込) 4,200円(税込)
受験資格 規制なし 規制なし 規制なし 規制なし
試験科目 知識+実技 知識+実技 知識+実技 実技
試験レベル 自ら課題やテーマを設定し、業務データベースを各種の手法を駆使して分析するとともに、適切で説得力のある業務報告・レポート資料等を作成し、問題解決策や今後の戦略・方針等を立案する。 Microsoft Excel(R)を用い、当該業務に関する最適なデータベースを作成するとともに、適切な方法で分析し、表やグラフを駆使して業務報告・レポート等を作成する。 Microsoft Excel(R)を用い、指示に従い正確かつ迅速に業務データベースを作成し、集計、分類、並べ替え、計算、グラフ作成等を行う。 Microsoft Excel(R)の基本的な操作スキルを有し、企業実務に対応することができる。
難易度 ★★☆☆☆ ★★★★☆ ★★★★★ ★★★★★

参照:日本商工会議所『日商PC(データ活用)』

Excel(R)表計算処理技能認定試験

サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会が行っているExcel認定試験です。こちらの試験は厚生労働省の『教育訓練給付制度』に指定されており、一定の受給要件を満たす方はこちらの制度を利用して、教育訓練受講に支払った一部の支給を受けることができます。

参照:厚生労働省『教育給付金制度』

1級 2級 3級
バージョン 2010・2013・2016・2019・2021 2010・2013・2016・2019・2021 2010・2013・2016・2019・2021
受験料 8,100円(税込) 7,000円(税込) 5,900円(税込)
受験資格 規制なし 規制なし 規制なし
試験科目 知識試験+実技試験 知識試験+実技試験 実技試験
試験レベル Microsoft Excel(R)を用いてビジネス社会における高度な表計算処理を行うことができる。
同時に、パソコン、表計算、ビジネス図表、ビジネス帳票、データベースに関する高度な実践的技能を駆使して業務処理を効率化することができる。
Microsoft Excel(R)を用いてビジネス社会における通常の表計算処理を行うことができる。
同時に、パソコン、表計算、ビジネス図表に関する実践的な技能を有している。
Microsoft Excel(R)を用いてビジネス社会における簡単なワークシートの作成とデータの入力を行うことができる。
同時に、パソコン、表計算、ビジネス図表に関する基礎的な技能を有している。
難易度 ★★★★☆ ★★★★★ ★★★★★

参照:サーティファイ『Excel表計算処理技術認定試験』

事務職を希望するならExcel操作能力は必須!

事務職を希望するならExcel操作能力は必須!女性の転職希望先として通年、人気のある事務職。事務職の経験者だけでなく、未経験者でまったくの別職種からの転職先としても人気があります。今までオフィスワークではなく、現場仕事だった方が、現職に疲れて…、体力の限界を感じて…といった理由でオフィスワークを希望する例もとても多いです。

「事務職は未経験者OKの誰でもできる仕事」と言われがちですが、IT化が進んで久しい昨今、PC操作は基本中の基本。少なくともWord、Excel、PowerPointはできて当たり前という風潮になっています。

求人している会社がどのレベルを求めているかによって応募倍率は変わります。難しい要求の求人は条件面が良い割に倍率が低いこともありますから、資格を取ってそうした求人を狙うのもアリです。

Excel資格はやはりMOS

資格そのものが効力を発揮しづらい分野であれば、とにかくできる限り目立つ資格を取りたいところです。それでは、Excel資格ではどの資格が一番目立つ資格なのかといえば、やはりMOS

資格 メリット デメリット
MOS ・最も知名度が高いので採用担当者も知っている可能性が高く、アピールポイントにしやすい。
・頻繁に試験を行っているので、試験を受けるための待ち時間が少なくて済む
・Microsoftの公式資格なので、日本国内外を問わずアピールできる資格
受験費用が他の試験より高い
日商PC(データ活用) ・1級は難易度が高く合格率も高くはないので、エキスパートだというアピールがしやすい。
・色々な分野の問題が出るので、勉強の過程で広い知識を身に付けやすい。
日本の資格かつ知名度が低い
サーティファイ ・国の給付金を利用できるので、スクールに通う場合もコストが低くて済む
・より詳細な知識とスキルがないと合格できないので、即戦力として採用される場合がある
日本の資格かつ知名度が低い

MOSはExcelを開発したMicrosoft公式の資格です。Officeソフトを使う人ならば一度は耳にするだろう有名な資格なので、目にしただけである程度の有用資格として認識してくれることは間違いありません。

日頃からビジネスレベルで使っている人であれば、独学でも十分合格可能と言われるくらい合格率の高い資格です。そのため、事務職経験者であれば、スキルアピールのためにもエキスパートを取得したいところ。

とはいえ、MOSは金額が他の資格よりも高いのがネック

『日商PC(データ活用)』や『Excel(R)表計算処理技能認定試験』も、知名度はそこまで高くありませんがアピール次第で十分武器としては利用できる資格です。

また『Excel(R)表計算処理技能認定試験』(サーティファイ)は厚生労働省の給付金制度も利用できるので、未経験者や経験に自信がない方は、独学ではなく通信教育やスクールなどで、ビジネルレベルの応用機能も習得して臨むのもおすすめです。

MOS講座といえば【AVIVA】
受講満足度、合格率が非常に高いAVIVA。通学形式かオンライン形式か選ぶことができるのも魅力のひとつです。無料体験もできるので気になる方はぜひ無料体験を受けてみてください◎

Excel資格を活用するために気をつけるべき3つのこと

せっかく取得した資格も、うまく活用しなければ宝の持ち腐れです。取得したExcel資格を活用するためには何を気をつけるべきかを解説します。

資格取得をゴールにしない

資格取得をゴールにしない資格を取得する目的はなんでしょうか。「ただ資格を取ればいい」というわけではなく「未来のキャリア育成をよりよいものにしたい」という理由から資格を取る人がほとんどのはずです。

ですが、試験勉強を頑張れば頑張るほど、その先のことを見失ってしまい「資格を取ること」が目的となってしまうことも…。

資格を取ったことに満足してしまうと、資格を活かすことにまで頭が回らなくなります。資格取得は将来のためのスタート、あるいは通過点ととらえ、その先の活かし方をきちんと考えましょう。

資格を取ることで他の人と差別化できることを探す

Excelの資格は持っている人が多いため、単に資格を取るだけでは武器として弱いと思うかもしれません。ですが、資格試験の勉強を通じて、自分にしかない強みを身に付けることができます。

たとえば「基本的な操作なら人に聞かなくても対応できる」ということも、操作のために自分や他人の時間を奪わないという点で大きな武器になりえます。

一見ささいなことであっても、自分にしかない強みを試験を通じて見つけることが、資格を活用するためには大切です。

難易度の高い資格試験に挑戦する

難易度の高い資格試験に挑戦するもし取得した資格が取得しやすいとされている階級のものであれば、タイミングを見てより難しい階級の資格試験も受けてみましょう。

難しい試験であれば勉強の過程でより実践向きな知識や能力を身に付けることができますし、上級の資格になれば持っている人も減るので比較的就職や転職にも有利に働きやすくなります。

就職や転職の活動のときも「これまでの経験に加え、この資格を取るための勉強でこういうことができるようになった」というように、資格の話を足がかりに自分のセールスポイントをアピールすることもできます

自分のスキルアップやキャリアアップのためにも、より上を目指すチャレンジをすることで資格を活用しやすくなりますよ。

まとめ:資格取得の先にキャリアアップを見据えよう

現在既に事務処理のシステムを構築し、ほとんど入力するだけのいわゆる「誰でもできる一般事務」であれば新卒を率先して採用するところも多いですが、中途採用をする企業の事務は経験を重視します。

自分が今までExcelとどういう関わり方をしてきたかが、採用されるかどうかを分けることになるのです。

ただたんに「経験がないので資格を取りました」というアピールのためだけに資格取得を頑張るのではなく、資格試験の勉強をする過程でどれだけのスキルを身に付けられるかが、将来キャリアアップするためには重要です。

今「資格を取りたい」と思う理由がより有利な条件でのキャリアアップのためなら、資格が取れたというだけで終わらず、資格を取ってできることを増やしたという結果につなげ、自分の市場価値を上げていきましょう


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷