IT化が進み、急速にリモートワークが浸透してきている中で需要が高く、将来性があり、柔軟な働き方ができると人気のエンジニア職。
『正社員エンジニア』『派遣エンジニア』『フリーランスエンジニア』と多様な働き方ができるエンジニアの中でも、”自由・自分のペースで仕事ができる” ”収入アップが叶いやすい”と独立をしてフリーランスエンジニアを選択する人が増えてきています。
時代に合った理想的な働き方のようですが、一方では「フリーランスエンジニア 甘くない」「フリーランスエンジニア やめとけ」「フリーランスエンジニア 後悔」と言ったワードを目にすることも少なくはありません。
ここでは、気になるフリーランスエンジニアの実態について詳しく調査していきたいと思います。
フリーランスエンジニアの平均年収は?
フリーランスとして働くために必要なスキルは?
仕事・案件を探す方法は?
メリット・デメリットは?‥など、
フリーランスエンジニアとして働くことを検討している方はぜひ参考にしてください。
特定の企業に所属することなく個人として活動するエンジニアのことをフリーランスエンジニアと言います。
正社員エンジニアは勤務先企業と直接雇用契約を結びますが、フリーランスエンジニアの場合は企業と業務委託契約(請負契約、準委任契約)を結ぶことになり契約形態が大きく異なります。
そして、フリーランスエンジニアの働き方は自宅やコワーキングスペースなど作業環境が整っていれば好きな場所で仕事ができる「在宅型(リモート型)」と企業と期間契約を結びオフィスに常駐して仕事をする「常駐型」の2つがあります。
※引用:フリーランス白書2020 https://blog.freelance-jp.org/wp-content/uploads/2020/06/2020_0612_hakusho.pdf
フリーランスエンジニアの年収は400万円~1,000万円以上とスキルや技術力により大きな差がありますが、正社員エンジニアの年収が370万円~700万円程と言われているので比較するとフリーランスエンジニアの方が高収入である可能性が大きいことが分かります。
また、フリーランス協会が発行した「フリーランス白書2020」によると黄色で示されているエンジニア・技術開発系の年収800万円以上が29.8%と多数を占めており、職種別で見てもフリーランスエンジニアの年収は高い傾向にあることがこのグラフから分かります。
IT業界は今後も拡大傾向にあるためエンジニアの需要は増え続けることが予想されます。
それに加え、以前から言われていたエンジニア不足は未だ解消されていないため、企業として一からエンジニア人材を育てていくことにも限界があり即戦力として期待できるフリーランスエンジニアは重宝されることになるでしょう。
需要が見込まれているフリーランスエンジニアですが、誰でも活躍できるわけではなく安定した仕事を得ていくためには新しい分野・スキルを常に学ぶ姿勢やニーズに合ったスキルを身につけ成長を続ける気持ちが大切となります。
特定の企業に所属する正社員エンジニアではなく、フリーランスエンジニアとして働く場合に考えられるメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
リモートワークで働ける案件が多いので出勤する必要がなく、時間の融通が利きやすい。家族との時間も確保しやすい
決められた給料ではなく、市場価値に見合った報酬を獲得できる。
得意分野や報酬の高い仕事など自分がやりたい仕事を選ぶことができる。
自分の意思でやりたい仕事を受注できるため得意分野の専門性が高まり業務効率もアップ
クライアントとのやり取りはありますが、クセのある上司や先輩がいるわけではないので仕事での人間関係に悩むことはありません。
デメリット
毎月決まった給料をもらえる正社員エンジニアとは異なり、自分で案件を獲得しなければ収入を得ることができない。案件数や報酬額によっても収入が変動する。
企業に所属しているわけではなく安定した収入がなければ、クレジットカードやローン審査に通りにくくなります。
エンジニアとしてのスキルや実績がなければ高単価の案件を獲得することはできず仕事の幅も広がりにくい。低単価の案件を細々と続けていては収入アップも難しい。
納期に合わせたスケジューリングや確定申告を含めた金銭管理などを全て自分で行う必要がある。
フリーランスエンジニアのメリットである部分に惹かれ正社員エンジニアからフリーランスエンジニアへ転向を考えている人も多いと思いますが、デメリットとなる部分にもしっかりと目を向け十分理解した上で進めていきましょう。
”フリーランス”という働き方が魅力的に感じていてもスキル不足では正直なところ話になりません。
フリーランスエンジニアとして活躍するために最低限必要なスキルは以下のことが挙げられます。
フリーランスエンジニアとして活躍するためには技術力だけで勝負するのはやや厳しい側面もあります。
とは言え、案件の探し方を含め自分に合ったやり方・働き方を見つけていくことで足りない部分を補っていくことも可能です。
フリーランスエンジニアのメリットでもありデメリットにもなるのが『自分で仕事(案件)を探す』ことです。
どのような案件を獲得するかによって、フリーランスエンジニアとしてのやりがいや収入に違いが出てくるので案件の探し方は重要となります。
フリーランスエンジニアが案件を探す方法は主に以下の5つがあります。
仕事を依頼したい人(クライアント)と仕事を探している人(ワーカー、フリーランス)を繋いでくれるサービス。クラウドソーシングには初心者向けの比較的簡単な案件も多いのでフリーランスエンジニアとしての経験や実績を積むことにも適しています。
例:クラウドワークス、ランサーズ、ココナラ など
フリーランスエンジニアを支援するエージェントサービスに登録をして案件の紹介を受ける。自分で営業をして仕事を獲得するのが苦手な人や案件を探す手間を省きたい人におすすめ。
例:レバテックフリーランス、Midworks、join、PE-BANK など
これまでに築いた人脈を活かし、知人や前職の同僚など仕事仲間から案件の紹介を受ける人も少なくはありません。お互いの人柄や仕事内容がある程度理解できているので安心感があります。
Linkedin(リンクトイン)やEight(エイト)などビジネスSNSを活用し直接企業とコンタクトを取りアプローチをする方法や、TwitterやFacebookなどで自分の実績を発信すること、気になる企業にDMを送るなどSNSを使った営業活動を行い案件を獲得する人も多くいます。
フリーランスエンジニア向けのコミュニティや交流会に参加してフリーランスの交友関係や人脈を広げていき仕事を紹介してもらえること、コミュニティ内で案件紹介をしていることも多い。
コミュニティでは案件獲得以外にも勉強会や情報共有などフリーランスとして続けていくために役立つ機能を併せ持っています。
フリーランスとして働くことに興味はあっても「仕事(案件)が見つかるのか?」と、経験やスキル面以外のことが心配になり一歩を踏み出せずにいる人も多いはずです。
このような悩みを抱えている人こそフリーランス向けサービスの活用を考えてみましょう。
はじめてフリーランスへの転向を検討している人におすすめなのが、フリーエンジニア・デザイナー・ディレクターなどのサポートを専門的に行っているjoinです。
「収入が不安定なのでは?」「確定申告など事務作業に不安がある」「フリーランスって何から始めればいいの?」など、フリーランスエンジニアとしての悩みから今後のキャリアまでを一貫してサポート。joinからの案件紹介を通して様々な経験を積むことができ、業務の幅を広げることができると利用者から好評です。
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まず、エンジニアとして仕事をするためにはプログラミングスキルが身についていなければいけません。プログラミングはスクールやオンラインで学ぶことが可能です。
そして、プログラミングスキルが身についたからといっても実務経験のない全くの未経験からフリーランスエンジニアとして働くことは難しいので、まずは正社員エンジニアとして企業に就職し経験・実績を積んでいくことが大切です。最低でも3年以上の実務経験があるとフリーランスとして働く上で強みになります。
自分自身の実績やスキルにある程度の自信がつけば、独立しフリーランスエンジニアを目指していく流れが一般的です。
また、フリーランスエンジニアの年齢については内閣官房日本経済再生総合事務局が公表している「フリーランス実態調査結果」を参考にしてみましょう。
※引用:内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」https://www.kantei.go.jp/jp/singi/zensedaigata_shakaihoshou/dai9/sankou.pdf
2020年に調査されたものですが、フリーランスとして働く人は「60歳以上 30%」「50歳以上 20%」「40歳以上 22%」と40代以上のミドル・シニア層が多くなっています。
この調査はエンジニア職に限らずフリーランスとして働く全ての職種が含まれますが一つの目安にはなります。
また、「フリーランス白書2021」では定年年齢の理想と現実が職種別で公表されておりIT開発職として働くフリーランスは生涯現役、もしくは60代までは働きたいと答えている人が多いことが分かります。
薄緑:理想 緑:現実
※フリーランス協会「フリーランス白書2021」
https://blog.freelance-jp.org/wp-content/uploads/2021/03/%E3%80%90%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E7%99%BD%E6%9B%B82021%E3%80%91%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%8A%E3%83%AB%EF%BC%86%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E5%8D%94%E4%BC%9A.pdf
着実に実績を積み上げていけば何歳になっても活動してけることがフリーランスのメリットでもあります。
ここまでフリーランスエンジニアの実態について紹介しました。フリーランスエンジニアとしての働き方に対するイメージに変化はありましたか?
会社員であってもフリーランスであっても、どちらにもメリット・デメリットはあります。
それらをどう理解して、いかに自分に合った働き方を見つけ上手く実現していくのかがポイントとなるのではないでしょうか?
・エンジニアの需要は高い
・フリーランスの中でもエンジニア職は年収高め
この2つは紛れもない事実だと思います。
先ほど紹介した「join」のようにフリーランスを支援するサービスは増加傾向にあり、以前より独立・副業への敷居が低くなってきている今こそフリーランス転向のチャンスとも捉えられます。
しかし、安易な考えでのフリーランス転向は後悔する恐れもあるため年収アップや働き方を変えたいと考えている人はフリーランス転向だけでなく転職も視野に入れ、現時点での実績・スキルに見合った方向性に進んでみることが大切です。