不動産営業は年収が高い、稼げるといったイメージを持つ人が多いと思いますが実際にはどうなのでしょうか?
不動産営業の報酬の仕組みを解説していくとともに、不動産営業の平均年収をさまざまな角度から紹介していきます。
また、他の業界との年収比較や不動産営業として年収アップするための方法も紹介!
不動産業界の仕事に興味がある人は是非参考にしてください。
不動産業界には「営業」だけでなく「管理」「仕入れ」「事務」などの職種があり職種によって年収が異なりますが、まずは不動産業界全体の平均年収と給与所得者全体の平均年収を見ていきましょう。
【平均年収】
不動産業界 | 給与所得者全体 | |
---|---|---|
男女計 | 425.8万円 | 443.3万円 |
男性 | 518.4万円 | 545.3万円 |
女性 | 309.0万円 | 302.0万円 |
不動産業界と給与所得者全体の平均年収を比較してみると、男女計・男性が全体平均を下回っているため「不動産業界=高年収」は間違ったイメージなのか?
と思うかもしれませんが、はじめに言ったように不動産業界にあるさまざまな職種の平均年収なので想像していたよりも低い数字になっていると思います。
同じく国税庁の民間給与実態調査から他業界の平均年収とも比較してみましょう。
不動産業界は14業種の中でちょうど真ん中あたりと、やはり高年収とは言い難い結果です。
しかし、あくまでもこれは平均年収であって不動産営業はインセンティブ(歩合制)を取り入れていることが多いため基本給+αで稼ぐ人も多く、年収1,000万円以上も夢ではありません。
【不動産業界 年収1,000万円以上の割合】
不動産業界 | 給与所得者全体 | |
---|---|---|
男女計 | 5.8% | 4.9% |
男性 | 8.7% | 7.6% |
女性 | 2.3% | 1.2% |
不動産業界の平均年収は全体平均を下回っていますが、給与階級別に見ていくと不動産業界は年収1,000万円以上の割合が給与所得者全体よりも高いことが分かります。
ここまでは不動産業界の平均年収を見てきましたが、厚生労働省の職業情報提供サイト『jobtag』では不動産営業員の統計データを見ることができます。
データ元が異なるため一概に比較することはできませんが、この統計データからは不動産業界全体よりも不動産営業の平均年収の方が150万円以上高い結果となりました。
これには先ほども少し触れた不動産営業のインセンティブ制度が大きく関わっており、このことからも不動産営業が不動産業界の年収を押し上げてるといっても過言ではありません。
次にインセンティブ制度も含めた不動産営業の給与体系について解説します。
多くの不動産会社で取り入れているインセンティブは“歩合給”とも言われ、成果に応じて支払われる報酬のことを指します。
基本給が高いとインセンティブ率が低め、基本給が低いとインセンティブ率が高めの傾向となっており、売上の○%*が成果報酬として基本給に上乗せされ給与として支給されます。
*会社や不動産営業の種類によってインセンティブ率が異なり、仲介手数料の5~15%が相場と言われています。
例)売上300万円(インセンティブ率10%)⇒基本給+インセンティブ30万円
インセンティブを取り入れておらず固定給のみの不動産会社もあります。
いくら成果を上げても給料には反映されませんが、毎月安定した収入を手にすることができます。
インセンティブがなくても昇給や昇格の機会が多く設けられている会社もあるので、腰を据えて長く働きたい人に向いています。
フルコミッションは“完全歩合制”と言われ、基本給がなく成果に応じた報酬を給料として支給されます。
「基本給+インセンティブ」よりもインセンティブ率が高く、フルコミッションでは売上の20~60%前後と言われています。
フルコミッションは業務委託で取り入れる不動産会社が多いため、営業スキルに自信がありフリーランスで稼ぎたい人の働き方です。
例)売上300万円(インセンティブ率20~60%)⇒60~180万円
厚生労働省の職業情報提供サイト『jobtag』から、不動産営業の年収を年齢別に見てみましょう。
不動産営業は年齢に関係なく成果を上げることで高収入を手にすることが可能ですが、役職が上がることで年収も上がるため年齢に応じて年収も高くなっています。
年功序列も残っており年収のピークは55~59歳の706.5万円です。
新卒の初任給は22万円前後が相場となっており、中途採用の場合も基本給が24万円前後である場合が多く未経験者は新卒と同じ扱いとなることもあります。
不動産営業はインセンティブ制度を採用しているところが多いため、成果次第では入社1年目から高年収を目指すことも不可能ではありません。
また、不動産会社によって給与形態が異なるため稼げる人は年齢や勤続年数に関係なく高年収を手にすることができることを考えると年収を一概に比較することは難しいところです。
未経験からでも営業職5年目で平均年収が1,000万円を超えると謳っている大手不動産会社もあるので、会社選びや職種選びが重要になってきます。
次に紹介する“年収アップ方法”も是非参考にしてください。
「不動産営業としてもっと稼ぎたい」「年収アップを目指したい」と考えている人は、以下の方法を参考にしてみてはいかがでしょうか。
「宅地建物取引士」の資格を取得することで、単独で契約業務を完結することができるようになり月1万円~3万円ほどの資格手当が支給される不動産会社が殆どです。
不動産業界で働き続けるなら宅建士の資格は取得して損はありません。
不動産取引が活発な都市部は収入が高い傾向にあるため、地方よりも東京など大都市圏へ転職するだけでも年収アップにつながります。
【都道府県別 不動産営業平均年収】
不動産会社によってインセンティブ率が異なるので、年収アップや高年収を目指すならインセンティブ率の高い会社や給料が高い大手不動産会社への転職も一つの方法です。
不動産営業といってもさまざま種類があります。身近なところでは「賃貸仲介営業」や「売買仲介営業(戸建て、マンション、土地)」がありますが、高額な商品を扱う分野ほどインセンティブが高くなるため「不動産投資・売買営業」がおすすめ。
実力が必要であり賃貸仲介などよりも結果につなげることが難しいですが、契約1件あたりの単価が高いので年収1,000万円以上を稼ぐことも十分可能です。
不動産営業として年収アップ・高収入を目指すには“転職”が一つのポイントになるでしょう。
しかし、転職をするだけで‥と簡単なことではなくこれまでの実績や実力が問われることはもちろん、転職後も成果を上げていくことや分野ごとに専門的な知識が必要になります。
高年収を手にするには自身のスキルアップを磨き、努力を続ける姿勢が大切です!
そして、理想的な転職を実現させるためには転職エージェントを上手に活用してみましょう!
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※厚生労働省「人材サービス総合サイト」における有料職業紹介事業所のうち無期雇用および4ヶ月以上の有期雇用の合計人数(2021年度実績を自社集計)2022年6月時点
ここまで不動産営業の年収について紹介してきました。
不動産業界全体の年収で見ると決して高年収・稼げる‥と断言できるほどではありませんが、インセンティブのある営業職は実力次第で年収1,000万円超えも十分に可能であることが分かっていただけたと思います。
不動産会社や不動産営業の種類によっても給与形態が異なるのでしっかりと確認をしながら仕事選びをしていくことが大切です。
不動産営業の仕事に興味がある人の参考にしていただけたら幸いです。