近年では社会で活躍する女性が増えました。キャリアウーマンとしてバリバリ働いている女性もいます。
しかし、女性は結婚や出産などライフステージの変化により、収入が変動しやすいのも事実です。
できる限り条件のいい仕事に出会い、安定した収入を確保することが大切です。
ここでは働く女性なら知っておいて損はない、給料や副業、転職の最新情報を紹介していきます。
国税庁の民間給与実態統計調査の結果(令和3年分調査)によると、女性の平均年収は302万円でした。男性の平均年収が545万円ですから、その差は243万円になります。
なぜ女性の平均年収は、男性よりも低いのでしょうか。その理由として、女性の非正規雇用(パート・アルバイト・派遣など)が多いことがあげられます。全体の正規雇用者の平均年収は508万円、非正規雇用の平均年収は198万円で、310万円という大きな差があります。
女性は結婚や出産による退職、育児休暇などで、一時的に働く時間が減ることも理由の一つです。家庭を優先したい場合、非正規雇用のほうが働く日数や時間を選びやすいのも事実。しかし、非正規雇用ですとあまり昇給が見込めず、年齢が高くなるほど正社員への登用が難しくなるといわれています。
男性は年齢が高くなるにつれて給与も高くなり、50~54 歳の階層が最も給与が高くなります。しかし、女性の勤続年数による給料の増加は、男性ほど多くはありません。
年代別に見た女性の平均年収(月収)は以下の通りです。
※給与所得控除前の金額。
※月収は12ヶ月で割って計算。
この調査では正規雇用の人も含んでいます。非正規雇用に絞った場合、この数字よりも少なくなるでしょう。
また、年収は「中央値」で見ることも重要になってきます。平均値だけでは、一部の高所得者が数字を底上げするため、多いと感じやすくなります。
これに対して中央値は、全てのデータを並べてちょうど真ん中になる値なので、平均年収よりも実感に近い数字になります。
国税庁の資料には中央値の記載がないですが、推計すると平均年収より10%ほど少ない数値と言われています。
月に25万以上は欲しい!と思う人も多いのではないでしょうか。まず、月に25万以上といっても月収の話なのか、手取りの話なのかで収入は大きく違ってきます。
手取りとは、月収(給与所得)から控除額を引いたものです。給与から様々な費用を引いて、残りの金額が手取りとしてもらえます。
「月収25万円」の場合、健康保険料や厚生年金保険料、雇用保険料、住民税などが引かれ、最終的に手元に残るのは20万円程度です。手取り金額は月収の75~80%ほどと覚えておきましょう。
「手取り25万円」にしたい場合は、手取り金額25万×1.25倍します。(月収の80%が手取りとして換算)計算すると31万2500円になるので、月に31万2500円以上もらえる仕事を選べば良いということです。なお年収にすると375万円になります。
では、女性が手取り月収25万円以上稼げる職業は、どのようなものがあるのでしょうか?
IT系の技術職の月収はピンキリといわれていますが、スキルを高めることで給料アップが見込めます。零細企業で安い給料で働いていたなら、大きい会社へ転職するのをおすすめします。働きながら複数のスキルを身に着ければ、在宅デザイナーやエンジニア、プログラマーとしても活躍できます。子供を育てながら家で仕事することも可能です。
女性は、自分のライフステージに合わせて、働きやすい環境に身を置くことも大切です。働くママであれば、託児所つきやリモートワーク可能な職場を選ぶのも良いでしょう。子育て世代の人が多い職場なら、子供の突然の体調不良にも理解を示してもらいやすいです。
異業種から転職し、未経験でスタートした人が多いのも特徴です。
技術が身につくので、将来的に独立して自宅サロン開業を目指す人もいます。
基本給が高く、インセンティブがある営業職は、頑張りがダイレクトに給料に反映されます。
面接でも人柄を重視され、経験不問、学歴不問であることが多いです。
受付での患者さん対応や電話応対、事務仕事など。
医療系は、未経験や無資格者であっても、給料が高いところが多いです。
接客や受付経験があれば、優遇されやすいでしょう。
体力と中型・大型免許があれば誰でも始めやすいのがトラック運転手です。免許の取得費用を負担してくれる会社もあります。男性が働いているイメージが強いかもしれませんが、近年では女性の雇用も増えてきています。
第二種免許を取れば、誰でもタクシードライバーになることが可能です。
経験や学歴が関係なく始められる職業の一つです。働いている人の年齢層が幅広く、年齢と共にキャリアを積めます。
女性が活躍することが多い役員秘書は、役員のサポート業務全般をこなします。仕事で重役とも接するため、自然とマナーが身に付きます。ここで得たマナーの知識や丁寧な言葉遣いは一生ものです。転職や独立にも役立つでしょう。
それでは、月収が手取り25万円の人は、どのような暮らしなのでしょうか。一例として、一人暮らし女性の生活費のモデルケースを考えました。
一般的に、手取りに対する家賃の割合は、3分の1程度がいいとされています。
手取り25万円の場合は、7万5千円が家賃の上限金額です。そのぐらいあれば、一人暮らしには充分な部屋が見つかるでしょう。
東京でも都心を除けば、新築や築浅の部屋に住むことも可能です。女性の一人暮らしには欠かせないオートロックの物件や、セキュリティがしっかりしたマンションを選ぶこともできます。築年数や立地にこだわらないなら、1LDKや2K以上の広い部屋も期待できます。
生活費が約20.5万円なら、自由に使えるのは4.5万円です。大きな買い物や無駄遣いをしなければ、毎月3~4万円の貯金も可能です。趣味や旅行にお金を回すことも出来るので、充実した生活を送れるでしょう。
手取り25万円は、女性が一人暮らしするのに充分な金額であるといえます。
女性が手取り25万円稼ぐのは、決して高望みではありません。今、手取り25万円に足りていない人でも、副業で収入を増やすことができます。女性が稼げる副業には、以下のようなものがあります。
空き時間にアンケートに答える、簡単なモニター業務です。スマホでもPCでもできるので、お手軽度が高いです。アンケートの依頼数が多く、答えるアンケートが何日もないということはありません。
時々、商品開発のための座談会や会場調査の依頼も来ます。こちらはネットのアンケートより単価が高く、1時間の参加で数千円の報酬がもらえます。
依頼のあった家に訪問し、家事をこなします。料理、洗濯、掃除など、いつも自分でやっていることの延長なので、仕事内容は難しいものではありません。一人暮らしで鍛えた家事スキルを生かして、お小遣いを稼げます。
趣味でハンドメイドのアクセサリーを作ったり、絵を描いたりできる人向けです。オリジナルのネットショップを持って、自分の作品を売ります。クオリティ次第で、月に何万と稼ぐ人もいます。趣味と実益を兼ねて稼げる副業といえるでしょう。
別名:ミステリーショッパー。一般のお客さんを装ってスーパーや飲食店へ行き、接客態度、お店の様子などを報告します。飲食店の調査であれば、仕事しながら食費も節約できるので嬉しいですね。飲食店だけでなく、エステサロンの調査も存在します。
エステを受けながらお金を稼げるので、美容費の節約にもなります。きれいになりたい女性にとって、メリットの多い副業ではないでしょうか。
副業しても到底25万円に届かないなら、思い切って転職することをおすすめします。今の給料が安いと、どんなに節約や副業でカバーしても限界があるものです。手取り25万円にするためには、月収30万円以上の仕事を探すようにしましょう。
しかし、高収入をうたう求人の一部には、ブラック企業が潜んでいるケースもあります。もちろん、しっかりした企業も多くありますが、「誰でも年収600万円」など、魅力的な条件ばかり強調して書かれている求人は要注意です。
実際に入社してみると、休日出勤やサービス残業が多かったり、様々な問題が出てくる可能性もあります。いくら手取り25万円をクリアできても、働き過ぎでボロボロになってしまっては意味がありません。
ブラック企業に入らないためには、面接でしっかりと聞くことが大切です。離職率や有給休暇の消化率など、ごまかさずに答えてくれる会社は、安全といえるでしょう。
しかし、面接でお金のことを詳しく聞くというのも、気が引けるものです。給料や条件の交渉をしたいと思っても、面と向かって言い出しにくい人も多いはずです。
そこで、おすすめしたいのが転職エージェントです。第三者が入ることにより、危ない会社や、給料の安すぎる会社への転職を避けられます。転職エージェントは年収の交渉もしてくれるので、年収アップが充分見込めます。
転職エージェントをうまく活用して、今より給料のいい仕事を探してみてはいかがでしょうか。
手取り25万の生活を、どう感じますか?年収にすると375万円です。女性の平均年収は287万円ですから、ある程度余裕があると言えます。高いと感じるか、安いと感じるかは人それぞれですが、理想の手取りがあればそれに近付く努力も必要です。
今より給料のいい仕事を探したり、生活費を見直してみたり、出来ることから始めてみましょう。