【作:ワニシックスさん】
近年よく見るようになった、「〇〇ガチャ」という表現。
「親ガチャ」や「配属ガチャ」など、世の中に〇〇ガチャが溢れている中、社会人にとって大きく影響するのが「上司ガチャ」です。
今回は、上司ガチャでハズレをひいてしまったときの対処法を紹介します。
まず「上司ガチャ」とはなにかみていきましょう。
〇〇ガチャという言葉は、ガシャポンやソーシャルゲームのガチャに例えられた造語です。
上司ガチャは、入社後、どんな上司にあたってどんな指導をされるかはガチャのように分からないということ。
まさに運次第で、良い上司とダメな上司の当たり外れが大きいことを表しています。
上司ガチャは自分の努力やスキルでどうすることもできません。
部下の力を伸ばしてくれる上司であれば「アタリ」で、自分自身を大きく成長させることができるでしょう。
しかし、そうでない上司の場合は「ハズレ」で、人間関係のストレスに悩まされることにもなるでしょう。
同じ会社内であっても、上司の考え方や仕事の取組み方によって仕事への意識やキャリアへの影響は変わります。
上司ガチャが自分自身の仕事に大きく影響するため、アタリを引くことが重要なのです。
いい上司のもとで働くと、仕事へのモチベーションが上がりスキルアップや自己成長につながります。
では、上司ガチャ成功とされる「アタリ」の上司とは、どんな特徴があるのでしょうか。
ミスをした部下を守ってくれる上司だったら、SSR(スーパースペシャルレア)レベルのアタリ上司です。
仕事をしていると、時には失敗することやノルマが達成できないこともあります。
それに対して社内で責められることがあったとしても、SSR上司なら絶対に部下を守ってくれます。
失敗を恐れず新しい業務に挑戦できたり、どんなに大変な職場環境でも「この人についていこう」「この人の下なら間違いない」と思えるでしょう。
仕事において適切なシーンで正しい指導をしてくれる上司も、アタリ上司といえます。
学ぶことが多いため仕事をするのも楽しくなり、自己成長にもつながります。
仕事のモチベーションも上がり、資格取得やキャリアアップを考えるなど、前向きなキャリアプランを構築することもできるでしょう。
基本的にアタリ上司は仕事ができる方が多い傾向です。
仕事ができるからこそ、部下の取り組んでいる業務に対する観察力も優れています。
ノルマや成果の数字だけでなく、取り組む課程や対応力、ポテンシャルなどを適切に評価してくれるといった特徴があります。
会社でミスをしたとき、激しく叱責を受けた…という経験がある人もいるでしょう。
そんなとき、いつまでも心に残ってしまうような言動をする上司もいますが、アタリ上司は言葉遣いや伝え方が上手という特徴があります。
同じ“怒る”にしても、ただ人を罵倒し叱責するのではなく、部下の気持ちに寄り添い、傷つけないような言葉を選びます。
そして、これからのチャレンジにつなげ、モチベーションを維持できる的確な伝え方をしてくれます。
こんなアタリ上司なら、ミスを素直に反省し次こそは頑張ろうと思えますね。
前項でアタリ上司の特徴についてお伝えしましたが、上司ガチャが失敗してしまいハズレ上司をひいてしまった方も多いかと思います。
ここでは、ハズレ上司の特徴について紹介します。
「〇〇しておいてね」と指示を受けたのに、数時間後には内容が一転している上司がいます。
こんな一貫性がない上司の下では、「今取り組んでいる業務は本当に合っているのか?」と不安になってしまいますよね。
部下を不安に陥れる上司は、上司ガチャ「ハズレ」といってもよいでしょう。
ミスを他の人の前で指摘され、大声で怒鳴られてしまいました…。
部下に対して高圧的な態度をとる上司、または部下の目の前でパワハラ的な言動をとるといった上司は「ハズレ」です。
もちろん業務のミスに対しては厳しく対応しなければいけないこともありますが、冷静に対応できることの方が多いでしょう。
それにも関わらず周囲が不快になるほどのパワハラや高圧的な態度をとる上司は「ハズレ」間違いなしです。
また営業ノルマを達成できなかった部下に対して、激しき叱責し追い詰めるような上司も典型的なパワハラ的ハズレ上司です。
他の同期には優しいのに、私にだけ態度が明らかに違います。
上記のパワハラと同じですが、同じ部下に対する対応に差がある上司もガチャ「ハズレ」の典型的な例です。
また、部下・自分の上司・取引先などによってコロコロと立場を変え、態度に差をつける上司もNGです。
もちろん、職務上多少の態度の違いがあるのは理解できますが、あまり度が過ぎると信頼できなくなってしまいますね。
個人面談で家族のことを上司にだけ話したら、後日同僚みんなが知っていました…。
口が軽い上司も上司ガチャ「ハズレ」のひとつ。
部下が相談したことやプライベートな話を他の社員にうっかり話してしまったり、いつの間にか噂が広がっていたり。
このように口が軽い上司は、部下の信頼を裏切る「ハズレ」上司です。
上司は取引先に強く言えないタイプなので、無茶な仕事が現場に降ってきます。
“優しい上司”ときくと、一見「アタリ」のように感じますが、優しすぎる上司は態度が曖昧だったり、八方美人だったりします。
また頼まれると断れない性格の方が多く、他の部署の業務を引き受けてしまうこともあります。
上司が優しすぎるために、その部下は本来ならやらなくてもいい業務に追われて忙しい…という残念なケースも珍しくありません。
上司のくせに仕事ができない。そのせいで、上司のフォローを自分がしなければなりません。
まだまだ年功序列の職場が多い日本では、仕事ができなくても上司の給料は高いことがほとんど。
仕事のできない上司よりも、フォローをする自分の方が給料が低いことに納得できない方も多いかと思います。
基本的なビジネススキルが欠けているため、部下はじめ周囲が迷惑しているという「ハズレ」上司です。
上司ガチャでハズレをひいてしまうと、仕事上でのデメリットが多くストレスが蓄積されていきます。
ハズレを引いてしまった部下は、上司への信頼もなく損をするばかり。
では、ハズレ上司にあたってしまった場合はどうすればよいのでしょうか?
その対処法をみていきましょう。
社会人にとって上司ガチャは避けて通れず、残念ながらハズレ上司に当たってしまうこともあるでしょう。
今の職場で働き続けるなら「将来自分が上司になったらこうならないでおこう」という気持ちで、上司を反面教師として学ぶのもひとつの方法です。
何か1つでも上司から学ぶことがあれば、マイナスの経験をポジティブに代えて、自分の糧にしていきましょう。
ただし、反面教師にもならないような損をするだけの上司の場合、我慢し続けるのはやめましょう。
上司から何も学ぶことがなく我慢するしかないというような状況では、心身が疲弊するだけです。
社内で役職が上になればなるほど、上司ガチャが仕事に影響することは少なくなります。
時間はかかりますが、経験を積み重ねてキャリアアップを目指すことで、上司ガチャに縛られない自由な職場環境を手に入れることができるでしょう。
上司ガチャを引き直したい方は、まず異動を検討してみてもよいでしょう。
会社自体は気に入っているし、待遇や業務も問題ない…といった場合は、ハズレ上司だけを避けることを考えてみましょう。
部署異動をすれば、事前面談などで自分の上司になる人がどんな人なのかが分かる場合があり、上司ガチャはかなり有利になります。
異動できる制度があれば活用しましょう。
「ハズレ上司に振り回されて業務に支障をきたしている」
「心身ともに疲弊している」
「今の職場にいてもメリットがない」
「仕事に行く気力がない」
「もう逃げたい!」
このような方は、今の職場に見切りをつけて新しい環境へ出発するのもひとつの方法です。
今の上司のもとで働いているよりはマシ!という方は転職を検討してみるのも良いでしょう。
上司ガチャは運次第なので、次にアタリがでるかどうかは分かりません。
オンラインゲームのガチャでは“リセマラ(リセットマラソン)”といって、「自分にとって当たりがでるまでリセットしてガチャを回す」用語があります。
自分のキャリア維持のためにも、上司ガチャがダメだと思ったらリセットしなければ大変です。
しかし、だからといって「アタリ上司に巡り会うまで転職を繰り返す」のは危険です。
最近ではキャリアアップ転職という言葉があるように、転職は必ずしも不利にならないとされています。
しかし、ポジティブな理由のない転職や短期間で繰り返された転職は「応募者に問題があるのでは?」という企業側の懸念につながります。
上司ガチャがハズレだからといって転職を繰り返してしまうのは、自分自身のキャリアに傷をつけてしまうリスクもあります。
転職する際は慎重に決断を!
上司ガチャに失敗したからといって「全て上司が悪かった」と決めつけ、転職を決断してしまうのはNGです。
上司ガチャがあるように、上司側にとっても部下ガチャがあります。
自分は部下として適切だったか?アタリだったか?を振り返ってみてください。
それでもやっぱり上司についていけない、職場が辛いというなら転職のタイミングといえるでしょう。
上司から見た「アタリ部下」を目指しましょう。
「転職は慎重に」とお伝えしていますが、理不尽な言動やパワハラ、セクハラ上司が出た場合はリセットをおすすめします。
パワハラやセクハラはブラック企業の典型であり、部署移動をしても企業の体質が変わるものではありません。
また、パワハラやセクハラをする上司のさらに上の役職に相談したとしても本質的に改善されるケースは少ないでしょう。
我慢し続けて心身を病む前に、逃げてリセットしましょう。
上司ガチャで失敗した方は、「次こそはアタリをひきたい」「できるならSSR(スーパースペシャルレア)な上司がいい」と思うことでしょう。
それならば、自分自身の力でアタリを目指すという方法があります。
環境を一新して、アタリ上司のもとでポテンシャルを発揮したい!という方は、転職サイトや転職エージェントなどの転職サービスを利用してみてはいかがでしょうか。
転職サイトや転職エージェントには、職場環境や内部事情に精通しているアドバイザーが在籍しています。
上司ガチャは運次第といっても、あらかじめ職場の情報や離職率を把握しておけば、ある程度の上司像をイメージすることができますよね。
転職サービスで様々な企業の求人を見るだけでも、上司ガチャを引き直す選択肢が広がるということが分かるので、メリットといえるでしょう。
上司ガチャについて、当たり・ハズレ上司の特徴やハズレをひいてしまったときの対処法、上司ガチャを成功させる方法についてお伝えしました。
ハズレ上司だった場合は、希望の企業に入社していたとしても仕事に行くことも億劫になり、ストレスが蓄積され、「人生終わった」と悩んでしまうでしょう。
1日の長い時間を過ごす職場での環境は、人生にとって大変重要です。
人生ガチャはやり直しができませんが、上司ガチャはやり直しができます。
今の環境を変えたい方は、慎重に転職も検討し、新たに上司ガチャを試してはいかがでしょうか。