事務職は女性に限定された職種ではありません。
しかし、「男性事務職」の需要は?求人はあるの?採用されるためにはどうしたらいいのか?年収は上がる?下がる?‥など、疑問も多いでしょう。
事務職への転職を考えている男性に向けて、事務職へ転職するなら知っておきたいことや事務職に転職するためのポイントなどを詳しく解説します。
世間のイメージ通りに事務職は女性が多いのか、求人・転職サイトdodaの職種図鑑を参考に見ていきましょう。
事務職といっても様々な種類がありますが、いずれにしても男性よりも女性の比率が高いことが分かります。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
一般事務 | 21% | 79% |
営業事務 | 16% | 84% |
人事事務 | 25% | 75% |
経理/財務事務 | 28% | 72% |
貿易事務 | 36% | 64% |
総務/法務/知財/広報事務 | 33% | 67% |
しかし、事務職に就いている男性が全く居ない訳ではありません。
事務職を希望するのであれば男性が就きやすい種類の事務職を狙い、転職活動を進めるのがおすすめです。
男性が狙いやすい事務職
事務職として働きたいのであれば、男性が活躍しやすい「人事事務」「経理/財務事務」「貿易事務」「総務事務」などを狙ってみましょう。
先ほどの事務職の男女比を見ると、貿易事務や総務事務では営業事務の2倍近い男性が働いています。
一般事務や営業事務を目指すよりも採用の可能性が広がります。
おもに人事部の仕事をサポートするのが人事事務です。
スタッフの採用や教育、労務管理、給与の支払いといった業務のサポートをします。データ作成や各種手続き、電話・メール応対などがおもな業務です。
経理・財務はどちらも会社のお金の流れを管理する仕事です。
事務の仕事は伝票の作成、支払い・請求手続き、電話応対、資料作成などがあります。
輸出・輸入に関わる業務を行います。
貿易書類を作成したり、輸送や通関等を手配したり、出荷・納入管理、電話・メール応対などがおもな業務です。
英語力と専門性、コミュニケーション能力が求められる仕事です。
おもな業務は社内の備品管理、電話・メール応対など多岐に渡ります。株式総会や社内イベントの企画・運営などもあるでしょう。
企業規模によっては人事事務や労務事務の仕事も担当することがあります。
実は性別に限らず、事務職への転職は”狭き門”といわれています。
その理由は、「事務職を希望している人は多いにもかかわらず、事務職の求人が少ないから」です。
裏付けするデータとして、厚生労働省が毎月公表している一般職業紹介状況(令和2年2月分)を見てみましょう。ここでは職種別の有効求人倍率(求職者に対する求人数の割合)を確認することが出来ます。
事務職の有効求人倍率(令和2年2月)
ほとんどが有効求人倍率1を下回っていますね。これは求職者よりも求人が多いことを表しています。
「事務的職業全体の求人倍率が0.46」というのは、つまり「事務職を希望する100人の求職者のうち46人分の求人しかない」ということです。
事務的職業がいかに人気の高い職種であるか、実感していただけたのではないでしょうか。
また気になった人もいると思いますが、事務的職業の中でも「生産関連事務」は有効求人倍率が1.71で、1を上回っています。
つまり、生産関連は事務職としては採用されやすい職種です。
工場や建設工事現場などで資材・製品・労務に関する事務
工場や倉庫、建設現場などで資材・製品の出荷・受荷に関する事務
工場や生産現場に於いて欠かせない存在なのが生産関連事務です。
興味のある人は詳しく調べてみてもいいかもしれません。
dodaの職種図鑑から、事務職それぞれの平均年収を見てみましょう。
各事務職の平均年収
事務職で一番年収が高いのは貿易事務(373.9万円)という結果でした。
また一番年収が低いのは、一般事務(306.6万円)です。
事務職全体で見ると、年収は300万円~370万円程度ということがわかります。
ここまでの内容から、「男性で事務職への転職は難しめ」「高年収は期待できない」と厳しめな印象を持つかもしれません。
一般的に「勝ち組・負け組」という言葉を使う場合、何かを比較してどちらか優れている方が「勝ち組」と言われると思いますが、年収だけ見てしまえば男性の事務職は「勝ち組」と言えるのか?は少々疑問かもしれません。
でも、考え方によっては事務職の男性は「勝ち組」なのです。
メリット
これまでに体力的にも精神的にも負担の大きい仕事、残業の多い仕事、給料に変動のある仕事に就いていた人からすれば安定していて気持ち・時間に余裕を持ち働ける事務職は「勝ち組」と感じることもあるでしょう。
そして、女性の多い事務職にも関わらず男性事務職として採用されたことも自信に繋がるかもしれません。
「勝ち組・負け組」とは最終的には周りがどう思うかではなく、自分がどう思い感じているかが大切です。
まず、事務職に転職を考えているのであれば「なぜ事務職に転職したいのか?」を明確にしておきましょう。
事務職のメリットにもあるような「デスクワークで楽そう」「定時で帰りたい」といった理由もあると思いますが、それだけでは仕事にやりがいを感じられず単調な仕事に飽きてしまったり、年収が下がってしまった時は転職自体に後悔するかもしれません。
また、それ以前にそのくらいの理由では採用されることもないでしょう。
そうならないためにも、「なぜ事務職なのか?」「転職後に実現したいこと・目標(キャリアプラン)」をしっかりと考え後悔のない転職とすることが大切です。
パソコンスキルを証明できる資格。事務職全般。
経理や財務の業務に活かせる。3級でも無駄ではないが理想は2級の取得を!
労働・社会保険の問題の専門家。人事事務や労務事務に役立つ。
そして、事務職にも様々な種類があるのでどのような事務職に就きたいのか?転職時に活かせる経験・スキル・資格はあるのか?も併せて整理しておきましょう。
事前の入念な準備が転職成功を近づけるポイントとなるでしょう。
最後に、男性が事務職として働くためのポイントがもう一つあります。
それは転職エージェントを活用して転職活動を進めていくことです!
何度も言うように「男性事務職への転職は難易度が高め」「年収ダウンの可能性」を考えると、転職活動は慎重かつ万全の体制で進めていくことが重要です。
そのためには転職のプロである転職エージェントのサポートを受けながらの転職活動をおすすめします。
転職エージェントがやってくれること
このように転職エージェントでは転職活動全般を一貫してサポートしてくれるので、効率良くスムーズであり個人での転職活動よりも有利に進めていくことが可能です。
事務職は女性が多いこともあり、女性が多い職場独特の雰囲気を感じたり、職場内で男性の立場が弱くなってしまう、居場所がない‥ということもないとは言い切れません。
事務職として採用された後に社内の雰囲気や人間関係に疲れてしまい退職ということにならないためにも、事前に紹介先企業の詳細情報を教えてもらえる転職エージェントの存在は大きいものとなるはずです。
そして、事務職に転職したいけれど年収が下がってしまうかも‥と不安に感じている人も転職エージェントに相談してみる価値は大いにあります。
転職エージェントのサービス・サポートはすべて無料で利用出来るので、まずは相談だけでもしてみてはいかがでしょうか?
求人数の多さ・実績を誇る大手転職エージェントのリクルートエージェント。
大手だからこそ、男性におすすめの「人事」「経理」「貿易事務」といった事務職の求人を数多く保有しています。
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「ためしに相談だけしてみたい」という方もOK!利用料は無料なので、一度登録してみるのが良いでしょう。
いかがでしたか?
自分がやりたい仕事・興味のある仕事に転職したいと思うことは普通のことです。
男性だから、女性だから‥というのは関係なく、只でさえ競争率の高い事務職に転職したいのであればしっかりと準備をして臨みましょう。
不安なことがある場合や、この先の方向性にまだ迷いがあるのなら転職エージェントへの相談をおすすめします。
きっとあなたの助けになってくれるはずです。