プログラマーはやめとけはウソ!?未経験者がホワイト企業に転職する方

ネットを検索すると「プログラマーはやめとけ」との口コミ情報をたくさんみかけます。

しかし、未経験からプログラマーになり、最先端のホワイト企業で楽しく働く人も少なくありません。やりがいを持って働く人もたくさんいるのに、どうして「プログラマーはやめとけ」と言われるのでしょうか?

2020年現在のプログラマーの働き方、やめとけと言われる理由、転職前に適性を調べる方法、ホワイト企業の探し方を解説します。未経験からプログラマーを目指したい人は、要チェックです。

withコロナ時代、転職市場でIT業界はコロナ以前より需要が高まっているので、プログラマーを目指すなら今ですよ。

3Kは誤解?現在のプログラマーの働き方

約10年前は、プログラマーは「きつい」「給料が安い」「帰れない」と3Kと呼ばれる仕事の代名詞でした。しかし、現在のプログラマーの働き方は、必ずしも3Kとは限りません。国や民間企業の統計資料でプログラマーの平均年収を調べたところ、約420万円でした。サラリーマンの平均年収とほぼ同じ水準です。

プログラマーの年収は扱う言語や企業規模にも左右されます。これも統計資料によりますが、GoやPython、JavaScript、Rなど扱うプログラマーは、平均年収600万円以上と高い傾向にあります。

平均残業時間を各種資料を調べてみると、月20~30時間前後。残業しても1日1~2時間程度なので、激務といえるほど忙しいわけではありません。少し古い資料ですが、Vorkers残業レポートでIT業界の平均残業時間の推移を調べてみると、2012年が40~50時間、2018年が25~30時間前後。業界全体で10~20時間近く残業が減っています。

世間一般の平均年収がもらえて、業界全体で残業時間が減っているにもかかわらず、なぜいまだに「プログラマーはやめとけ」と言われるのでしょうか?その理由を詳しく探っていきます。

現在、「プログラマーはやめとけ」と言われる理由

「プログラマーはやめとけ」と言われる理由の多くは、2000年代前半のITバブルの時代に新卒でブラック企業に就職して、うつになるまで酷使された人の意見。しかし、現在、プログラマーとして活躍する人、直近で退職した人の意見を見ると、「長時間労働で安月給だからやめとけ」と言っているわけではありません。今の時代に「プログラマーはやめとけ」と言われる代表的な理由を4つ紹介します。

向かない人にはとことん向かない仕事だから

実際にプログラム経験のある人は、「プログラマーは向き不向きが激しい仕事」と口をそろえて言います。私もこの意見は賛成です。新卒でSlerに入社して新人研修で、Visual Basicと呼ばれるプログラム言語で5人のチームで販売管理システムを作りました。

プログラミングをマスターするには、アルゴリズムの仕組みを理解しなければなりません。アルゴリズムは、問題を解決するための数学的な方法や手順のこと。効率の良いプログラムを作るために、必要な手順だと思ってください。

私は、文系出身でコンピュータの知識がない状態で入社したため、アルゴリズムを理解するのに苦労しました。いまだによくわかっていません。アルゴリズムを理解するには論理的な思考が必要です。アルゴリズムが理解できずにプログラミング学習を途中でやめる人も少なくありません。

システム開発には、「バグ」と呼ばれる不具合がつきものです。バグ解消もプログラマーの大事な仕事の1つ。地道にバグの原因を調べる根気や問題内解決能力に乏しい人も、プログラマー向きではないでしょう。

Point

論理的な思考ができない人、問題解決能力に乏しい人は向かない

やりたい仕事と就職先がマッチしていない

理想の仕事と就職先の業務内容のミスマッチで、短期間で異業種に転職した人は、プログラマーに対してネガティブな印象を持ちやすい傾向にあります。

プログラマーは、就職先で開発するシステム、プログラム言語、開発手法、プロジェクトの規模、社風、残業時間などは異なります。未経験者によくありがちなのが、スマホゲームを作りたいのにSlerに入社したり、ホームページを作りたいのに家電の組み込みシステムのプログラマーになったりと就職先を間違えることです。

また、SEとプログラマーの区別がつかずに、大手SlerにSEで採用されることも。顧客との打ち合わせ、仕様書や設計書などドキュメント作成ばかりで、プログラミングを全くしない人も珍しくありません。

Point

入社前の企業理解、情報収集は念入りに

常に勉強が必要

一生プログラマーを続けるには、常に勉強が欠かせません。開発するシステムに合わせて複数のプログラム言語を習得する必要があります。技術の移り変わりが激しいIT業界では、需要のある言語も時代の流れとともに変化します。若いうちは技術の変化に対応できても、40代、50代と年齢が上がるにつれて、常に勉強し続けることにストレスを感じる人もいるでしょう。

単純なプログラミングのスキルだけでなく、開発するシステムに付随する知識も必要です。たとえば、AIシステムは英語や統計学、金融システムは金融業界の知識、Web系システムするならLinuxの知識も必要とされます。

Point

逆に、常に勉強し新しい分野にチャレンジできれば年収1000万円も目指せる職業

年齢が上がると異業種転職がむずかしい

プログラマーは「手に職がつく」という理由で人気はあるものの、IT業界以外では潰しが利きづらい仕事です。未経験の異業種転職ができるのは、せいぜい35歳まで。35歳以上の転職は、実務経験が重視されるため、プログラマーから営業や経理など別の職種に転職するのは至難の業と思ってください。運良く採用されても、これまでの実務経験がリセットされるので、年収は大幅に激減するでしょう。

同じIT業界でプログラマーからSEやITコンサルタントなど別の職種を目指すのは、35歳以上でも、比較的転職しやすい傾向にあります。

未経験者が転職前にプログラマーの適性を調べる方法

プログラマーは向き不向きがはっきりする仕事。転職前に自分にプログラマーの適性があるか知りたい人もいますよね。プログラマーの適性を間単に調べる方法が3つあります。プログラマーの仕事に興味がある人は、参考にしてみてください。

CAB適正検査を受ける

CAB適性検査とは、日本SHL社が提供する選択式のコンピュータ職向けの適正診断テストのこと。Slerやシステム関連の企業が、新卒採用の筆記試験によく利用します。

CAB適性検査は、測定科目は次の5つ。

1.暗算:基本的な計算問題
2.法則性:一定の順序に基づいて並ぶ図形群の法則性を見つけるテスト
3.命令表:図形群と命令表を見て、最終的に図形がどう変化するか判断するテスト
4.暗号:最初の図形から最後の図形まで一連の変化を見て、暗号の法則性を理解するテスト
5.性格テスト:ストレス耐性やバイタリティなど性格を判断

1~4は、知能テストと似たようなものだと思ってください。5は普通の性格テストです。CAB適性検査の対策本や練習用のスマホアプリがたくさんありますが、何の事前情報もない状態で、練習用アプリでテストを受けてみてください。正答率が高ければ、プログラマーの適性があると判断してよいでしょう。

SPIのような一般的な学習テストではないうえ、1問あたりの平均回答時間もわずか10~20秒。慣れないうちは、時間配分や解き方がわからなくて戸惑う人もいるかもしれません。CAB適性検査の結果が悪くても、プログラマーとして活躍する人はたくさんいます。CAB適性検査の結果は、参考程度と考えてください。

プログラムの基礎を解説する入門書を読むのが苦じゃない

パソコンやプログラムの基礎を解説する入門書を読んで、「面白い」「興味が持てそう」と思ったら、プログラマーとして働いていけるでしょう。プログラマーに限らず、IT業界では、日常生活で耳にしないカタカナ用語や3文字用語がたくさん登場します。

コンピュータやプログラムの根本的な仕組みや用語の理解不足も、未経験がプログラミング学習を挫折する理由の1つ。プログラミング学習を始める前に、「そもそもコンピュータとは」「プログラミングとは」「プログラミングで何ができるか」をわかりやすく解説した入門書を読むことをおすすめします。

学習サイトで実際にプログラミングする

ある程度コンピュータの知識がある人は、プログラミング学習サイトで興味のあるプログラム言語を勉強してみてください。実際にプログラミングを組んでみて、面白いと思えるのならプログラマーを目指して問題ないでしょう。

初心者でも勉強しやすい学習サイトには、次の3つ。

  • Progate
  • 環境構築不要でスマホアプリでも学習可能。基礎の基礎を学びたい人向け

  • ドットインストール
  • 3分動画でスキマ時間に学習したい人や開発環境から本格的に勉強したい人までとレッスンの種類が豊富

  • paizaラーニング
  • 環境構築不要の2~6分程度の動画コンテンツ。理解度を確認できる演習問題が豊富

どれも月額1,000円程度しかかからないので、お金をかけずに勉強した人は試してみてください。

未経験のプログラマーを積極的に採用する企業

一口にプログラマーといっても様々な就職先がありますが、未経験者の積極採用を行うのはWeb系とSler。IT業界は全体的に人手不足なので、未経験者でもプログラマーは採用されやすい傾向にあります。

人気の高いゲームプログラマーは、「未経験歓迎」と書かれた求人でも、採用されるのは「実務が未経験のゲームが作れる人」。ゲーム制作の専門学校に通う人でも苦戦するほど、転職の難易度が高いと思ってください。

同じIT業界でもWeb系とSlerで作るシステム、開発手法、扱うプログラム言語、社風が全然違います。Web系とSlerの違いを理解したうえで、転職活動を行いましょう。参考までにWeb系とSlerの特徴を簡単に説明します。

Web系

ホームページやショッピングサイト、SNSなど様々なWebシステムを作るプログラマーのこと。一般の人が使うWebサイトが中心になると思ってください。ほとんどの企業が、自社のWebサービスを開発しています。特徴をかいつまんで説明するとこんな感じです。

・自社勤務で納期がゆるい
・残業は月10~30時間程度
・開発チームは小規模
・服装は自由
・20~30代の若手が多い
・歴史が浅い企業が多いのでベンチャー気質
・実力主義
・新しい技術に敏感

自社開発なのでテレワークを積極的に取り入れる傾向にあります。残業時間もそこまで多くありません。ただ、激務の会社もあるので、転職前に勤務時間はしっかり調べておきましょう。ただし、実力主義なので常に勉強は必要です。一部の大手企業を除き、ベンチャー企業が多いため、福利厚生はあまり期待できません。求められるスキルは厳しくても、自分の裁量でのびのび働きたい人は、Web系はおすすめですよ。

Sler

Slerは、企業から依頼を受けてシステムを開発する企業のこと。銀行のATM、コンビニのPOSレジ、病院の電子カルテなど企業で働く人たちのシステムを開発します。ただし、顧客から直接依頼を受ける大手企業は、プログラミングをやりません。プログラミングは、すべて下請けのSlerが担当します。下請けSlerの特徴をかいつまんで説明するとこんな感じです。

・客先常駐が多く、納期が厳しい
・残業時間はアサインされるプロジェクト次第
・開発チームは大規模
・服装はスーツが基本
・20~50代と年齢層が広い
・古い体質の企業が多い
・年工序列
・扱う言語もアサインされるプロジェクト次第

開発チームが大規模になることが多く、複数Slerからプログラマーが参加するため、客先常駐となるケースがほとんど。残業時間や扱うプログジェクト言語は、アサインされるプロジェクトに左右されます。運が悪いと残業時間が100時間超となることも。中小だと労働時間の割に給料が安い会社も少なくありません。

銀行や証券など汎用機で大量のデータ処理が必要なシステムだと、COBOLと呼ばれる古いプログラム言語を使うため、最新の技術に触れる機会はほとんどないでしょう。年功序列の会社が多く、大幅な昇給は期待できません。しかし、優良企業は福利厚生や研修制度、資格手当が充実しています。やりがいより安定を求める人は、Slerを選ぶとよいでしょう。

未経験者でも失敗しないプログラマー転職の方法

未経験者のプログラマーを積極採用する企業でも、中途は新卒ほど研修期間が長くありません。長くても3か月程度です。研修なしで客先常駐させて、スキルにならない単純なテストばかりやらせる会社もあります。転職に失敗して短期間で退職する人も少なくありません。プログラマーを目指す未経験者が、確実に希望の転職先を見つける方法を2つ紹介します。

転職先を紹介してくれるスクールに通う

プログラマーはスキルを取得するのに時間がかかる仕事です。最短でスキルを身につけて、希望の就職先を探すなら、プログラミングスクールに通うことをおすすめします。特に卒業後に正社員の就職先を斡旋するプログラミングスクールは、受講料が無料であるケースが多いです。

「研修制度あり・未経験者を積極採用」と求人広告に書かれていても、プログラミングで成果物を作った経験のある人が、採用されやすい傾向にあります。特にWeb系は、選考の際にポートフォリオの提出を求める企業が少なくありません。

スクールに通えば、自分の開発したいシステムで使うプログラム言語や今のトレンド、転職活動で提出するポートフォリオの作り方など、様々なアドバイスを受けられます。

コンピュータの知識が乏しい文系出身の未経験者は、独学だと技術をマスターまでに膨大な学習時間を費やさなければなりません。わからない用語やプログラムが動かない原因を、すべて自分で解決しなければならないため、途中で挫折しやすいでしょう。

挫折せずに短時間で確実に転職先を見つけるなら、就職先を斡旋してくれるプログラミングスクールに通ってみてください。

IT・Web業界に強い転職エージェントを使う

ポートフォリオを作るスキルがある未経験者は、IT・Web業界に転職エージェントを使ってみましょう。ひと昔前と比べて3Kの職場は減ったものの、いまだに未経験者を酷使するブラック企業は存在します。

求人広告には応募者を集めるため、良いことしか掲載しません。はじめて転職する人は、どれがブラック企業なのか見抜くことはできないでしょう。優良企業に転職できても「社風が合わない」という理由で、1年未満で退職する人も珍しくありません。

転職エージェントを使えば、求職者1人ひとりに専任のコンサルタントがつくため、自分の希望にあった仕事を紹介してくれます。求人広告に掲載されていない応募企業の社風や内情も詳しく教えてくれるため、1人で転職活動をするよりも失敗を最小限に抑えられるでしょう。

単純な求人紹介だけでなく、応募書類の添削や面接対策など専任コンサルタントからアドバイスを受けることもできます。内定後に希望より低い年収が提示されたときの交渉も転職エージェントが代行してくれるため、年収アップの転職を実現する人も少なくありません。転職エージェントのサービスはすべて無料なので、ブラック企業を見抜く自信のない人はぜひ使ってみてください。

やりたいことを明確にしてから転職しましょう

ひと昔前と比べて労働環境が改善されたので、プログラマーは必ずしも3Kの仕事とは限りません。プログラマーを低賃金で酷使するブラック企業は、ほんの一部です。

現在の「プログラマーはやめとけ」という意見は、「適性がないのに就職した」、もしくは「やりたい仕事と就職先の業務内容がマッチしていない」が大半でしょう。

IT業界は技術の変化が激しいので、プログラマーは常に勉強が必要です。また、人により向き不向きがはっきり分かれる仕事でもあります。一口にプログラマーといっても、就職先で開発するシステムや、扱うプログラム言語、社風は実に様々です。

プログラマーになりたい未経験者は自分の適性を見極めたうえで、やりたいことを明確にしてから、転職活動を始めましょう。


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷