悪意なく人を陥れるサイコパス…
もし、あなたの身近にいる上司がサイコパスだったらどうしますか?
自分の利益を最優先し、他人を操るサイコパス上司が最近注目されています。
パワハラよりも強敵なサイコパス上司からの攻撃に対処するには、いったいどんな対策を講じればいいのでしょうか?
サイコパス上司の特徴、対処法についてご紹介しますのでぜひご参考にしてください。
そもそもサイコパスってどんな意味をもっているのでしょうか?
Wikipediaではサイコパスを下記のように定義されています。
精神病質(せいしんびょうしつ、英: psychopathy、サイコパシー)とは、反社会的人格の一種を意味する心理学用語であり、主に異常心理学や生物学的精神医学などの分野で使われている。その精神病質者をサイコパス(英: psychopath)と呼ぶ。
精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)や疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)においては、反社会性パーソナリティ障害(Antisocial personality disorder/ASPD, dissocial personality disorder/sociopath)として分類されている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E7%97%85%E8%B3%AA
サイコパスという言葉だけを聞くと、悪い人・犯罪者といったイメージがありますが決してそうではありません。
基本的に一般社会に馴染んで生活をされている方が多く、見た目や印象ではサイコパスかどうかは見極めることは難しいでしょう。
“いい人”“できる人”と思われている人が「実は…」というケースが少なくありません。
犯罪心理学の研究者のロバート・D・ヘアによるとサイコパスの特徴は下記のとおりです。
サイコパスには性格や気質による先天的なサイコパス、家庭環境など後天的なソシオパスに分類されますが、どちらも付き合い方に気を付けなければ痛い目を見るタイプということは同じです。
1日のうち長い時間を過ごす職場の上司がサイコパスだった場合、仕事への悪影響だけでなく心身の健康を脅かす存在となってしまいます。
サイコパス上司の実態について、実際に悩んでいる人の声をTwitter口コミから見てみましょう。
サイコパス上司による被害報告ツイート
自分の上司がサイコパスだった!っていう人はいますか?
ちなみに僕は新卒1年目にサイコパス上司に当たり、ひどい目にあった経験があります。
思うのですが、仕事をする上で最初に自分のトレーナーとなる先輩や上司のレベルによってその人の成長が左右されると思う。
人を見る目も大事です。
— taku@転職ジョブズ (@taku112244) August 6, 2019
雑談でお金欲しいみたいな話になったらサイコパスお局が『〇〇さん(サイコパス上司)が残業してもいいって言ってわよぉ』て言ってきたんだけど、そういうことじゃねーよ。
— ゆきやなぎ (@46t21y) July 30, 2019
Twitterにアップされたサイコパス上司についての被害報告ですが、共通するのは「サイコパス上司=危険人物」ということです。
なるべく近づかないことが身のためですが、仕事となるとなかなかそうはいきません。
人の話を聞かない、自己利益にのみ邁進するというのもサイコパス上司の特徴ですが、言ったことを自分の都合のいいように置き換えてしまうというのもサイコパス上司あるあるですね。
「こんなやつおらんやろ~」と言いたくなりますが、実はサイコパス上司は一般人に紛れて生活しています!
100人に1人の割合でサイコパスが存在するといわれ、一般人の中にいる仕事で成功している実はサイコパスだったという人物に驚く方も多いかもしれません。
サイコパスの人数自体は多いわけではありませんが、社員数が多い企業では社内に何人かはサイコパス上司がいるかもしれないということを覚えておいてください。
サイコパスの割合が高い業種として、弁護士や医師、企業のCEOなど判断力と行動力を必要とされる職業が挙げられます。
冷静に仕事をこなしつつも周囲に気を配り魅力的な人である場合が多く、業界でも活躍している人に多く成功者も多数。
強固な決断力や衆目をひくコミュニケーションスキル、大胆不敵な行動力が必要とされる成功者にとってサイコパス特性は成功におけるひとつの資質であるともいわれています。
サイコパスは相手の気持ちを考えることが難しいため、サイコパスの割合が低いとされる業種は、介護士や看護師、美容職など相手の気持ちに寄り添う共感力が必要とされる職業とされています。
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」と中国の兵法書「孫子」の一節にありますが、穏やかな日常を脅かすサイコパス上司に対処するにはまず相手を知ることから始めましょう。
サイコパス上司の特徴をご紹介します。
サイコパス上司の特徴
…と、ここまでご紹介しましたが危険人物そのものですね。
サイコパス上司に近いものでパワハラ上司がありますが、パワハラ上司とサイコパス上司とでは何が違うのか?と判断に困る方もいますが違いは歴然。
パワハラ上司は「気に入らない奴だ」「こいつを嫌な気持ちにさせてやろう」と明確な悪意を持っていますが、サイコパス上司には悪意も善意もなく、サイコパス上司の通常の行動なのです。
パワハラ上司なら会社側としても対応策はありますが、サイコパス上司は厄介な危険人物だけど会社の利益に貢献するため、なかなか辞めさせられないのが実情です。
職場に自信があって人を惹きつける魅力もあって、仕事の評価も高い上司はいますか?その人物がサイコパス上司である可能性はゼロではありません。
もし運悪くサイコパス上司に当たってしまったら…
サイコパスっぽい人がいたら…
幸先不安な職場での過ごし方を少しでも良くするために気をつけることや対処法を知ることが大切です。
サイコパス上司は、自分に利益をもたらす人間だと判断した場合は優しく接し、不利益な人間だと判断した場合は途端に敵だとみなします。
攻撃の対象になってしまうと日々の業務にも支障が出る恐れがあるため、なるべく関わらないことが大切です。
関係が深くなればなるほどサイコパス上司のストレスを受けやすいため、必要最低限のコミュニケーションのみで留めましょう。
サイコパス上司と付き合う上で最も気をつけることは弱みを握られないことです。
サイコパスは人の弱みにつけこみ、ここぞとばかりに隙をついてコントロールするスキルをもっています。
弱っている人を助け信頼関係を築き、距離が縮まったところで自分の支配下に置こうと本領発揮。
キレる⇔優しくすると態度を豹変させアメとムチを巧みに操り、相手の心情を揺れ動かしコントロールしていきます。
サイコパス上司には弱みを見せない、貸し借りをしないといったことに気を付けましょう。
サイコパス上司と仕事をしている中で話をする機会がありますが、100%信じて話を聞かないというのが鉄則です。
サイコパスは嘘の話をまるで本当のように話し、かつ周囲を惹きつける魅力があるため嘘だと分かっても「嘘をついた上司が悪い」と思わせず「自分(聞き手)の聞き間違いかもしれない」と信じ込ませるスキルを持っています。
調子のいい話ほど話半分に聞いておくことがちょうどよいでしょう。
サイコパス上司の特徴として、部下を完全な支配下に置き、脅迫めいた発言や見下した態度などがあるケースもあります。
冷静さを失った瞬間にサイコパス上司の思う壺。挑発にのらず、冷静沈着に対応するように心がけましょう。
悪質なケースや嫌がらせが続くようであれば、会社に相談することも必要です。
業務上の書類の受け渡しや物品の貸し借りなどは第三者がいる場所で行い、特に金銭や利益に繋がる事柄は注意しましょう。
サイコパス上司以外の第三者を交えることで「言った・言わない」「渡した・渡していない」のトラブルを未然に防ぐことができます。
サイコパス上司との軋轢を避けうまく付き合うためには、上記4つのポイントに気をつけましょう。
会社は会社に貢献する人材、利益をもたらす人材を大切にするため仕事のできるサイコパス上司を退職させるのは不可能に近いでしょう。
人事が対処しなければならないパワハラ案件に発展する以外にサイコパス上司を撃退するのは難しいため、先述した対処法を駆使して自衛するか逃亡するしかありません。
また、サイコパス上司は反社会的人格の一種なので性格が改善することはなく、これから先も分かり合えることもありません。
サイコパス上司に付き合って我慢ばかりしていると心身の健康に影響しうつ病になってしまうリスクもあるため、深入りせずに見切りをつけ転職することもひとつの方法です。
転職を考えたとき「次の職場にもサイコパス上司がいたら…」とトラウマになってしまう方がいます。転職に不安を感じる方は転職のプロがサポートしてくれる転職エージェントを利用すれば、人間関係や職場関係を把握した上で職場選びができるので不安感を解消することができるでしょう。
まずは自分自身をサイコパス上司から守るための行動を選んでください。
一般の人とサイコパス上司は何が違うのか?というと性格や価値観など様々挙げられますが、根本的な脳のシステムに根本的な違いがあります。
サイコパスの脳スキャン画像から見ると、前頭葉の眼窩前頭皮質の活動が乏しいため、衝動へのブレーキが利かないというケースもあり、他人との共感性に欠けるが冷静で合理的な判断を下し他人をコントロールできるといった特徴があるとされています。
また、サイコパスを診断する方法として犯罪心理学者、ロバート・D・ヘア博士が提唱したPCL-R(The Psychopathy Checklist-Revised)があります。
サイコパスの特性を4分類し20問の質問によってサイコパス診断を行うもので、インターネットではPCL-Rのチェックリストなどが掲載されていますが、サイコパスの確定診断は専門医のみが行えます。
「チェックリストに当てはまったからサイコパス上司だ」と決めつけるのはくれぐれも避けてください。
PCL-Rをご紹介しますのでご参考ください。
PCL-Rは、それぞれ0~2点(総計0~40点)で計算し、成人で30点を超えるとサイコパス、20点未満でサイコパスでないと診断されます。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E7%97%85%E8%B3%AA
サイコパス上司は近寄りがたい危険人物のイメージが強いですが、サイコパスならではのメリットもあることを忘れてはいけません。
自分の利益を追求することに貪欲で他人を顧みないサイコパスには、常識の枠を超えた創造力や行動力があり、画期的な発想や提案ができることが唯一のメリットといえるでしょう。
しかし、日常生活や業務で関わる中でメリットな点はほとんどありません。
サイコパス上司には通常の価値観が通用せず、相互理解も不可能です。
サイコパス上司の支配下に置かれイエスマンとなるか自衛のために逃亡するか2つにひとつ。
サイコパス上司には対処法はありますがそれ以上改善することはありませんので、逃げるが勝ちが得策といえるでしょう。