【2020年改定対応】サーバエンジニアを目指すために必要な資格

インターネット社会の発展が進むにつれて、ITシステムの活用は企業にとって必須と言えるでしょう。そんなITシステムの構築や保守作業に欠かせない人材がサーバエンジニアです。

特にOSに関しての深い知識を持つサーバエンジニアは、大きな需要があるにもかかわらず人材が不足しています。サーバエンジニアとして広く活躍できるようになれば、大幅な年収アップが期待できるでしょう。

エンジニアの方の中には、未経験からサーバエンジニアを目指そうと考えている方もいるはずです。

未経験からサーバエンジニアになるためには企業からの信頼を高める実績が必要となります。

そして、その実績として有効な手段の一つがサーバエンジニア資格の取得です。今回の記事では、サーバエンジニアについての概要、資格の種類、難易度、勉強法について解説します。

サーバエンジニアとは?

未経験からサーバエンジニアになるためには、まずサーバエンジニアの仕事内容について詳しく知る必要があります。本章では、サーバエンジニアの概要から必要なスキルまでを解説します。

サーバエンジニアはシステム構築の要となる人材

サーバエンジニアの業務内容は主に2種類に分かれます。

サーバを設計・構築する業務

1つ目はサーバを設計・構築する業務です。最初はサーバ機器をラックに配置し、ネットワーク構築に必要なケーブルを配線する作業から始まります。そして、システム稼働に必要なOSをインストールし、システム要件に適した設定を行います。

もしも、サーバ構築にクラウドコンピューティングサービスを利用する場合には、サービスの選定と設定を担当することになるでしょう。

サーバを運用する業務

2つ目はサーバを運用する業務です。システムが正常に作動しているかを監視し、高いセキュリティを維持するための対策を施します。もしもサーバに障害が発生した場合は、時間に関わらず解決が求められる場合もあるでしょう。

また、システムのバージョンアップ、性能向上を図るチューニング、監視ログの分析、システムのバックアップなど、サーバエンジニアの運用業務は多岐に渡ります。

サーバエンジニアになるために必要なスキル

サーバエンジニアにとって一番必要なスキルがOSについての知識です。OSとはOperation System(オペレーティングシステム)の略で「Windows」「macOS」「Linux」「UNIX」「Ubuntu」などコンピュータを動かすためのソフトウェアを指します。サーバエンジニアはこれらのOSについて幅広い知識を身に付けておく必要があるのです。

ただし、高いスキルを習得していても企業にアピールするためには実績が必要です。特にサーバエンジニア未経験の場合には、経験を積むためのきっかけとなる仕事が欲しいところでしょう。そのために役立つ手段が資格の取得と言えます。次章からは、サーバエンジニアが取得すべき主な資格について解説します。

MCP(マイクロソフト認定資格)について

MCPとは「Microsoft Certified Professional」の略で、マイクロソフト認定資格を意味します。マイクロソフト製品の知識や技術を問う試験で、特にWindows系OSに関するスキルをアピールできます。

MCPの種類

MCPは2020年8月現在、以下の4種類のカテゴリーに分かれています。

MCPの種類
  1. MTA(Microsoft Technology Associate)
  2. MCSA(Microsoft Certified Solution Associate)
  3. MCSE(Microsoft Certified Solution Expert)
  4. MCSD(Microsoft Certified Solution Developer)

MTA

MTAは、システムエンジニアを目指す方に向けて、ITの基本的概念や技術者としての知識を評価する試験です。主にエンジニア未経験者や学生の取得を想定したエントリーレベルの資格で、難易度は易しいと言えるでしょう。

MCSA

MCSAは、Microsoft製品の主要機能の把握やシステムエンジニアの基本的技術を評価する試験です。資格は対象となるMicrosoft製品に合わせて10種類に細分化されており、サーバエンジニアを目指す方であればサーバ向けのOSである「Windows Server 2016」の取得をおすすめします。エントリーレベルより上位のアソシエイトレベルの資格で、難易度は中程度と言えるでしょう。

MCSE

MCSEは、決められた要件に従いシステムを設計するスキルを問う試験です。3種類の分野に分類されており、サーバエンジニアを目指す方であれば「Core Infrastructure」の取得をおすすめします。アソシエイトレベルより上位のエキスパートレベルの資格で、難易度は高いと言えるでしょう。

MCSD

MCSDは、決められた指示に従いアプリケーションを開発するスキルを投資件です。資格は2020年8月現在、「App Builder」の1分野のみ対象になっています。アプリケーション用のサーバを構築するサーバエンジニア向けの資格と言えるでしょう。

未経験の方が取得すべきMCPのカテゴリー

4種類のMCPのカテゴリーのうち、「MCSA」「MCSE」「MCSD」の3種類は2021年1月31日に廃止が予定されています。終了日前に取得した資格は2年間有効な資格として利用可能ですが、将来性については期待できないでしょう。

したがってサーバエンジニア未経験の方は、まずMTAの取得を目指すことをおすすめします。MTAは各分野で必要となる技術や知識を問う試験であり、ITエンジニアになりたい方には打ってつけの試験と言えるでしょう。

MTAには12分野の試験が存在しますが、サーバエンジニアを目指す場合は「Windows Server Administration Fundamentals」の試験が最適です。

「Windows Server Administration Fundamentals」の勉強法

「Windows Server Administration Fundamentals」は、2020年8月現在マイクロソフトによるオンラインラーニングや講師による指導が用意されていません。独学の場合は、サーバエンジニア初心者に向けた書籍を購入して、サーバ構築やネットワーク管理の基礎を学ぶと良いでしょう。

ただし、OSに関しての知識が不足している場合は、書籍での勉強は難しいと感じるかもしれません。初心者を対象としたパソコンスクールやオンラインスクールは、勉強を始めたばかりの方でも理解しやすいように工夫されています。独学による勉強が進まない場合は、サーバエンジニアを目指す方へ向けた講座を利用してみることをおすすめします。

LPIC(Linux技術者認定試験)について

LPICとは「Linux Professional Institute Certification」の略で、カナダの非営利組織LPI(Linux Professional Institute)が運営するLinux技術者の認定試験です。LinuxはOSの中でも小容量で安定性が高く、低スペックのパソコンでも快適に動作する利点があります。Linuxは多くの企業サーバで利用されているため、LPICを取得すればサーバエンジニアとしてのスキルを大いにアピールできるでしょう。

LPICの種類

LPICはグレード別に3種類の資格が用意されています。難易度が低い順番に並べると以下の通りです。

LPICの種類
  1. LPIC-1
  2. LPIC-2
  3. LPIC-3

LPIC-1

LPIC-1は、実務に必要なLinuxの操作やシステムの管理能力が問われる試験です。101試験と102試験の2種類があり、5年以内に両方取得することで合格となります。試験内容は基礎的な知識を問う問題が多く、テキストをしっかりと理解できれば合格できる難易度です。Linuxを扱ったことがない初心者でも合格を目指せるでしょう。

LPIC-2

LPIC-2は、Linuxを使用したシステム設計やネットワーク構築能力が問われる試験です。受験資格としてLPIC-1に合格しておく必要があります。試験には201試験と202試験の2種類があり、5年以内に両方取得することで合格となります。LPIC-2の合格率は15~20%程度と言われており、仕事でLinuxを使用していないと合格は難しいでしょう。

LPIC-3

LPIC-3は、Linuxを利用する分野のエンジニアにおいてエキスパートであることを証明する試験です。受験資格としてLPIC-2に合格しておく必要があります。LPIC-3の試験は、300試験、303試験、304試験と3種類のカテゴリーがあり、いずれか一つの試験に合格することで認定されます。どのカテゴリーも難易度が高く、Linuxを利用したシステムの設計・構築・運用・保守など多くの知識と技術が必要となるでしょう。

未経験の方が取得すべきLPICのグレード

「LPIC-2」と「LPIC-3」は、下位グレードの資格取得が前提となります。よって、サーバエンジニア未経験の方はまず「LPIC-1」の取得を目指しましょう。
「LPIC-1」には101試験と102試験の2種類があり、それぞれ出題範囲が異なります。同時に受験する必要はないので、一つずつ学習を進めていくと良いでしょう。

「LPIC-1」の勉強法

「LPIC-1」の勉強時間は公式サイトに1~3か月ほどと記載されています。Linuxの書籍は多くテキストや問題集も販売されているため、独学でも合格を目指せるでしょう。

ただし、Linuxを使用したことがない方はWindowsやmacOSとは全く違うコマンドラインのOSに戸惑うかもしれません。Linuxを対象とした講座は、多くのパソコンスクールやオンラインスクールで開講されています。理解できない点を質問できたり、受講者と共に学んだりすることで、高いモチベーションを保ちながら勉強できるはずです。

シスコ技術者認定について

サーバエンジニアにとって必要なネットワーク関連の資格に「シスコ技術者認定」があります。シスコ技術者認定は、シスコシステムズ製品に関するIT分野のエンジニアに対して技術者認定するベンダー資格です。

シスコ技術者認定資格の体系は2020年2月24日に大幅に改定されたため、受験する際は事前に確認しておきましょう。

シスコ技術者認定の種類

シスコ技術者認定は2020年8月現在、以下の19種類のカテゴリーに分かれています。

シスコ技術者認定の種類
  • CCT
  • DevNet Associate
  • CCNA
  • CyberOps Associate
  • DevNet Professional
  • CCNP Enterprise
  • CyberOps Professional
  • CCNP Collaboration
  • CCNP Data Center
  • CCNP Security
  • CCNP Service Provider
  • CCDE
  • CCIE Enterprise Infrastructure
  • CCIE Enterprise Wireless
  • CCIE Collaboration
  • CCIE Data Center
  • CCIE Security
  • CCIE Service Provider
  • CCAr

それぞれの資格には5種類のレベルが設けられており「エントリー」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」「アーキテクト」の順番で難易度が上がります。

未経験の方が取得すべきシスコ技術者認定のカテゴリー

未経験の方は、まず一番簡単な「エントリー」レベルの資格である「CCT」の受験をおすすめします。CCTは試験内容によって、以下の2種類の試験に分かれています。

  • CCT Routing & Switching
  • CCT Data Center

「CCT Routing & Switching」は、主にルータやスイッチなどネットワークに関する知識を問われます。「CCT Data Center」は、主にデータセンターの基本知識などサーバメンテナンスの技術を問われます。両方ともサーバエンジニアに必要な知識なので、順番に受験していくと良いでしょう。

ただし、CCTは未経験者や初心者に向けた「エントリー」レベルの資格であり、サーバエンジニアの資格としては物足りない印象があります。サーバエンジニアへの転職を目指す場合には、一つ上の「アソシエイト」レベルの資格である「CCNA」の合格を目指すと良いでしょう。

「CCT」と「CCNA」の勉強法

シスコ技術者認定資格は、2020年2月に体系が大幅に改定されたばかりで新体系に対応した教材が不足しています。そのため書籍を利用した独学では、学習が進まない可能性もあるでしょう。

パソコンスクールオンラインスクールの中には、いち早く新体系に対応している学校があり、資格取得に直結する学習を進められます。さらに実機を使った講座を実施するパソコンスクールでは、より実践的なサーバエンジニアの技術を学べるはずです。

サーバエンジニア未経験の方には「LPIC」の取得がおすすめ

初心者の方に向けて、サーバエンジニアの資格を解説してきましたがいかがでしたでしょうか。「MCP」「LPIC」「シスコ技術者認定」と3種類のサーバエンジニア資格の概要や、取得すべきカテゴリーについてご理解いただけたかと思います。

上記3種類の資格の中でも、特におすすめしたい資格が「LPIC」です。「LPIC」の対象となるLinuxは多くの日本企業のサーバで利用されており、資格を取得すれば就職や転職で大いにアピールできるでしょう。

また「LPIC」と同じような資格に「LinuC」がありますが、試験内容や難易度はほとんど変わりません。企業から特に指定されることがなければ、国際標準の資格であり知名度が高い「LPIC」の受験をおすすめします。

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参考サイト
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