【作:フカザワナオコさん】
「若い頃の失敗はたくさんした方がいい」
と、よく言われていますが、若いうちの失敗はすぐに立ち直れることや将来の糧になることがメリットにあるとされています。
しかし若い頃の失敗を引きずりトラウマになってしまったり、後悔や自己嫌悪、罪悪感にいつまでも縛られてしまう方もいらっしゃいます。
今回は、失敗やミスから学ぶ教訓や負の連鎖に陥らないメンタル術について紹介します。
仕事の失敗を気まずいと思い、クヨクヨしている方はぜひ参考にしてください。
将来に役立つからといいますが、失敗はした方がいいのでしょうか?
できれば避けて通りたい失敗やミスですが、失敗から得られる学びも多いものです。
では実際に仕事をされている方はどんな失敗やミスをしているのか、よくある仕事の失敗事例をみてみましょう。
仕事の失敗やミスには、
など様々ありますが、失敗に気付いたときは強く落ち込んだり、気まずさから退職したり「これからどうしよう」と不安に陥ってしまうものです。
どれだけ仕事ができる人でも失敗をしない人はいません。
しかし失敗やミスをしてもそのネガティブなイメージを払拭できる人や、反対に「仕事ができる人」とポジティブなイメージに変える人がいます。
いつまでも失敗のイメージが続く人と、失敗を払拭できる人の違いは何でしょうか。
それには2つのポイントがあります。
失敗を払拭できる2つのポイント
この2つのポイントから起こしてしまった失敗は、ネガティブなイメージからポジティブなイメージに変えることができるということです。
自分自身で失敗に気付き学んだことがあれば、その失敗は“ただの失敗”で終わらず、“将来の糧につながる失敗”になる可能性が高いのでしょう。
仕事において「してもいい」失敗は、自分のスキル以上が求められる挑戦と新しいことへの挑戦です。
例えば、漫画の筆者の方のように初めての発注作業を依頼され、自分なりにトレンドや売れ筋を考えたけれど達成できなかったという失敗。
商品を売るために試行錯誤したプロセスは、その人のスキルアップと成長の糧となります。
結果的に、“赤は赤字を連想させる色だから財布には不向きだったため売れなかった”という失敗になりました。
しかし、失敗したプロセスがあったからこそ身に付いた知識やスキルにつながる こともあるのです。
もし次に財布を売ることになったときには、赤は避けて発注できるという失敗からの学びや経験値を得られる機会となったでしょう。
有意義な失敗を紹介しましたが、一方仕事で致命的になる行動は以下の2つです。
業務への慣れ、惰性から生じる失敗です。
誰も気付いていないからといって手を抜いたり努力を怠ると、大きな失敗を呼び寄せてしまいます。
そして最終的には、職場でのモチベーションダウンや周囲からの信頼を失う要因となるでしょう。
業務に誠実に向き合うことで、致命的な失敗を防ぐことができます。
新人でも大ベテランでも失敗することはありますが、それをどうリカバリーするかが大切。
気まずさや罪悪感から失敗がなかったことのように隠ぺいすることは、最もしてはいけないことです。
重大な失敗なら一刻も早く対処した方がいいため、すぐに報告を!
「うまく隠せた」と思っていても、後々尾がひいて大変な事態に陥ってしまうこともあるので注意しましょう。
言った時の後悔よりも言わなかった時の後悔や被害の方が大きいので、勇気の一歩を踏み出しましょう。
惰性や隠ぺいはご法度!
ですが失敗した後に信頼を失わない行動を正しく実践すればOK!
対応次第でピンチをチャンスに変える可能性もありますので要チェックです。
失敗をしたときは管理者や上司への報告が必須ですが、正確に伝えましょう。
ポイントはビジネスフレームワークのひとつ「5W3H」です。
これを意識しながら話すことで、相手に分かりやすく伝えることができます。
相手が正しく失敗の内容や状況を理解できれば、信頼を失わせず迅速な対応につながるでしょう。
失敗やミスをしたら立ちはだかるのは謝罪。
絶対に乗り越えなければいけない壁であり、謝罪の仕方次第ではイメージダウンにつながるため注意が必要です。
「ただ謝るだけ」ではなく、謝罪する相手へ誠意が伝わる方法を心がけなければいけません。
まずはお詫びの気持ちと、迷惑をかけてしまったという事実と共感、そして今後の対策を述べることが大切です。
また、対面はもちろん電話で謝罪するときはもちろんですが謝罪の表情も重要。
ノンバーバル(非言語)コミュニケーションといわれますが、言葉を使う意思伝達だけでなく声のトーンや顔色、話す速度や視線、仕草、服装などのことを指します。
いくら電話で相手から見えないからといって適当にあしらうような謝罪は、案外その場の様子は伝わるものなので気を付けましょう。
たとえ自分に非がなく、理不尽なクレームであっても「不快な気持ちにさせてしまって申し訳ない」ことを丁寧に謝罪することで、誠実な人という印象を与えることができるでしょう。
いくらポジティブな失敗でも、失敗をした瞬間や気付いたときは落ち込み気持ちを引きずってしまいがちです。
失敗から立ち直りスキルの糧にするにはどうしたらいいのでしょうか。2つの方法を紹介します。
十分に失敗に対して反省したなら、気持ちを切り替えてどんよりした気持ちを引きずらないことが大切。
失敗に気付いたとき気まずさや申し訳なさからの負のループから抜け出せなくなってしまったはずですが、仕事に対して真面目な人ほど負のループに陥りやすく、罪悪感からうつになってしまう人も…
失敗の状況や程度によって会社や自分自身のキャリアへのダメージは異なりますが、いつまでも暗い気持ちを引きずっていても失敗がなかったことにはなりません。
信頼を回復させるために、やってしまった失敗・過ぎたことは諦め「もう失敗はしない」と前向きな気持ちに切り替え、あっけらかんと過ごしていきましょう。
「なんであんな失敗をしたんだろう」
と、自分を責めてしまう気持ちは十分に理解できます。
しかし、失敗がネガティブなイメージのまま引きずってしまう人は、失敗を起こした自分を責めて終わる人です。
どうして失敗してしまったのか、次に失敗しないためにはどうしたらいいのかと、失敗を真摯に反省し、そこから学べる人こそが失敗を将来の糧にできる人です。
失敗の原因を知り今後の失敗を防ぐ方法を探ることは、自分自身の弱みを把握することにもつながります。
弱みを把握し改善することで仕事への活力やプラスのプロセスになり、自信ももてるようになるでしょう。
リスクを恐れて何もチャレンジしないよりは、失敗した経験から学べる知識や発見があるなら、むしろ人生の大成功といえるのではないでしょうか。
仕事で失敗をしない人はいないのに、多くは100%の仕事を目指しがち。
「失敗はする」ことを前提としてそれをリカバリーするためのメンタル面でのノウハウをもつことが大切です。
ここでは、仕事で失敗して弱ったメンタルを回復させるノウハウについて紹介しますので、しっかりセルフケアをして前向きな仕事に臨みましょう。
失敗したときはまったく笑えませんし、消し去りたい記憶かもしれません。
大きな失敗であればあるほど過去の経験がトラウマとして失敗を恐れるようになりますが、時がたてばどんな失敗も笑いに変えることができます。
失敗を客観的にみることができ、クスクスっと笑える話になっていることも多いものです。
発注量を間違えた失敗も、取引先を激怒させてしまった失敗も、もちろん、赤い財布を大量に仕入れてしまった失敗も。
生まれも育ちも大阪人の筆者は、なんでも“ネタ”にすることが癖になっています。
周りもそうですが失敗が自虐ネタになり、自慢話や成功体験に包まれた話よりも、やらかした失敗ネタの方が、ウケがいい!
「失敗からの成功へ、V字回復ストーリーの第一歩となる」と、やらかしてしまった失敗は笑いとばしましょう。
文豪、川端康成は著書『掌の小説』の中でこんな言葉を記しています。
『一生の間に一人の人間でも幸福にすることが出来れば自分の幸福なのだ』
人間を幸福にする、ときくと大げさな感じがしますがどんな小さなことも成果につながったり相手が喜んでくれたら幸せになります。
もしかすると、漫画で出た赤い財布を探している人がいたのかもしれません。
大量に残ってしまった財布…という失敗談ですが視点を変えて、赤い財布を欲しがっていた誰か1人でも幸せにできたらならヨシ◎としましょう。
時がたち気付いた失敗ではなく、まさに今!失敗のストレスと直面している方におすすめのメンタルを回復させるノウハウです。
それは現状と向き合いながら気分転換することです。
もちろん失敗については原因や対策を考えなければいけませんが、そればかり考えていると他の業務はもちろんプライベートにも支障がでる恐れがあるからです。
今やらなければいけないことに向き合い、それでも失敗のループにはまってしまっているときは、失敗を考えないようなことを積極的にしましょう。
例えば、
など、仕事とプライベートを割り切り失敗のループから抜け出せる方法を試してみるのもひとつの方法です。
いかがでしたでしょうか?
失敗やミスから学ぶ教訓や負の連鎖に陥らないメンタル術などについて紹介しました。
失敗をするとどんよりとした気持ちになり、自信喪失や将来を悲観してしまうことも多いですよね。
なによりも周りに対しての気まずい気持ちはいつまでも消し去ることができません。
特に若い頃は失敗の経験値が少ないため失敗に対する恐れや羞恥心が強い傾向がありますが、いつまでも引きずって前に進めないままでいれば成功が遠のいてしまう可能性や成長できない要因になってしまいます。
しかし、「若い頃の苦労は買ってでもしろ」といわれ、失敗やミスも当てはまります。
例えば、怪我。
若いときに怪我をしても回復力が早くあっという間に治りますが、アラサーを過ぎた辺りから治りにくさを実感する方が多いのではないでしょうか。
若い頃に経験値を積むことで、将来失敗を防ぎやすいことや時間の経過とともに価値のある経験になるという意味が込められています。
年齢を重ねてから大失敗すると取り返しのつかない結果や、人生の明暗の分かれ道となる恐れもあるのです。
失敗はなるべく若いうちに。
そして、これからの教訓としてとらえ自分の気持ちをコントロールすることを心がけ、ときには忘れることや笑い飛ばすことが必要と理解し、失敗からチャンスを掴めるタフさを目指すようにしましょう。