【作:山本ありさん】
社内親睦会や社員総会で行われる社内イベント、みなさんの会社では社内イベントは充実していますか?
「休日なのに面倒くさい…」「会社が終わったんだから早く帰りたい…」と参加に消極的な方もいるかもしれません。
また、「なぜこんな格好を踊っているのか?」「こんなイベントに意味があるの?」と開催に疑問を持つ方も少なくありません。
社内イベントは社員同士のコミュニケーションやモチベーションアップに効果的!
幹事になった方は企画や進行で大変ですが、楽しめるイベントづくりはやりがいがあるものです。今回は社内イベントの目的や盛り上がるアイディアをご紹介します。
最近では、在宅勤務やフレックスなど働き方は多様化して社員同士、チームワークで仕事をする機会が少なくなっています。
また、会社にはさまざまな年齢やポジションの社員が勤務していますが、日ごろ交流がないため相手のことを理解せずに働いているのではないでしょうか?
「あの人見たことあるけど何してる人だろう…」なんて考えたことないですか?
同じ会社の屋根の下、社員同士のことをよく知り円滑な仕事ができるようにコミュニケーションを活性化させることを目的としています。
コミュニケーションの活性化というと固い感じがしますが、要は「みんなで仲良く盛り上がりましょう!」ということです。
社内イベントは社員同士のコミュニケーションのために行うと先述しましたが、社内イベントを開催するとどんな効果が生まれるのでしょうか?
ストレス防止
社内イベントで一丸となることで社員同士の交流が生まれ、イベントが終わった後でも社員同士の交流が増えることで社内の風通しが良くなります。
自由に意見を言い合える職場環境になれば、ビジョンの共有がしやすく、会社でのストレスを防止することにもつながりますね。
離職防止
職場でのストレスの多くは人間関係によるものといわれています。
社員同士のコミュニケーションが十分であれば、働きやすい環境でストレスなく働くことができるようになります。社員同士の接点をもつことで自由で相談しやすい職場環境となれば、帰属意識が高まり離職率低下にも効果的です。
生産性向上
仕事は個々が取り組むものですが、会社というひとつのチームで目標やビジョンに向かって進まなくてはいけません。
1人1人が組織での情報を共有し信頼関係が構築されれば、モチベーションアップし業務効率の良い仕事に取り組むことができるでしょう。
新しいコミュニティが形成されれば、画期的なアイディアやユニークな業務企画などイノベーションを導くきっかけになるかもしれません。
フラットな会社
企業のグローバル化が進み、クリエイティブな仕事をするため多様な人材や個々の価値観を認める組織づくりが求められています。
社内イベントを開催することで上下関係が緩和され良好な人間関係が築きやすい環境となり、お互いの価値観を認め合い尊重できる会社作りへとシフトチェンジされるでしょう。
会社によってお花見や飲み会、親睦会などは定期的に開催されますが、その時の目的によって催されるイベント内容が異なります。
社内イベントはたくさんのメリットがありますが「ただ面白い」「社員を盛り上げよう」だけでなく、最終的には会社の業績を上げるという会社組織の目標達成に向けて開催されるものです。
「ただ面白い」だけの社内イベントは仲良しグループができるだけです。開催されるイベントの規模や参加者、目的をしっかりと把握し、企画しなければいけません。
お花見・親睦会:コミュニケーションの機会
運動会・表彰式・スポーツ大会:モチベーションアップ
社員総会:経営報告、方針などビジョンの共有
など、社内イベントはあくまでも手段ということを理解し、本来の目的を認識して参加することが大切です。
参加前に「面倒くさい」と思っていても、参加後は清々しい気持ちや達成感を感じる方も多いのでは?社内イベントが終わったあと社員同士のコミュニケーションや風通しの良い会社感や円滑な業務が実感できるのも嬉しい結果ですね。
社員には、育児や介護などを行っている人や遠方から通勤している人、普段から消極的な人など様々います。このような方が参加しやすい日時やアクセス、イベント内容を考え参加する社員の負担が少ないような企画をしなければいけません。
社員が楽しめる社内イベントなら、双方参加型がおすすめです。
会社のビジョンを伝えるような一方的なセミナーなどではなく、一人一人が参加できるようなコンテンツを取り入れると参加した社員の満足度も高くなるでしょう。
いくらいい社内イベントを企画しても参加者が少なければ盛り上がりません。社内イベントの日時や内容をしっかりと事前に告知し関心を持ってもらうことが大切です。
忙しい業務に追われている中、社内回覧やメールで1度告知しただけでは社員全員に浸透しません。
例えばイベント参加締め切り日までの1週間、毎日カウントダウンメールを送りイベントの意識を高めるのもひとつの方法です。「なにが始まるの?」「面白そうだから参加しようかな」と興味を持ってもらうようなアプローチを考えましょう。
社内イベントを企画する際、幹事だけが頭を悩ませていても面白いアイディアは浮かんでこないことがあります。そんなときは社員にアンケートをとりユニークな社内イベントアイディアを募集してみましょう。
意外な人から面白いアイディアが出るかもしれませんし、採用された人に景品が当たればより盛り上がりますね。
朝礼や昼休みに取り入れることで、運動不足解消と気持ちのリフレッシュにつながります。午後の仕事前にすると眠たさもなくなり、仕事に集中できるので取り入れている会社も多いようです。
みんなで同じ体操をするので社員の一体感も生まれやすいことがメリット。いつでもすぐにできるので気軽に開催できます。
場所を選ばすに開催でき、社内セミナーでのアイスブレイクにもおすすめです。シンプルなゲームですが意外と盛り上がりコミュニケーションの活性化にもつながります。
最近では100円均一ショップでもビンゴの道具が購入できるので手軽にできますね。
年々盛り上がるハロウィンは社内イベントにもぴったり。
おばけやカボチャの飾りつけやお菓子を配る…社員がコスプレをして仕事をする様子も盛り上がること間違いナシでしょう。
クリスマス当日に仕事をするのはやる気が出ない方も少なくありません。
でも職場に突然サンタクロースが登場しプレゼントが配られたら…仕事でもクリスマス気分が味わえますね。昼食にクリスマスメニューが用意されたりプレゼント交換をしたりと楽しめます。
温泉や海外もおすすめですが、無人島旅行で冒険気分を味わうのもおすすめです。
日ごろインターネットが欠かせない毎日から一転、インターネット環境がない無人島では参加者同士のコミュニケーションが欠かせません。オリエンテーリングを取り入れ、チームで課題をクリアすることで信頼関係や相互理解が高まるでしょう。
社員同士が協力し、綿あめ、スーパーボールすくい、輪投げなどの縁日を開催します。
大人になるとなかなかする機会のない縁日のゲームは、参加者全員が盛り上がることができるでしょう。夏祭りで浴衣を着るのも風情があっておすすめです。
取り入れている企業が多いファミリーイベント。
働くパパやママの姿を見てもらうため、社員の子供や家族を招きゲームやカフェ、社内見学会などを開催します。子供はパパやママの働く姿を見ていつもと違う姿に喜び、社員は恥ずかしさもありながら仕事へのモチベーションアップにつながりますね。
スポーツイベントは苦手…という方も参加しやすいのがクイズイベント。定番のクイズ問題ではなく、社員アンケートの結果をもとにした社員クイズや社長クイズにすると盛り上がること間違いなし!
社長の隠れた素顔が知ることができれば、親近感もわきますね。
昼食は社員食堂やお弁当、という企業が多いですが定期的にケータリングサービスやデリバリーサービスを取り入れている企業もあります。クレープやタピオカドリンクのスイーツ系、軽食にぴったりなピザやたこ焼きなどのデリバリー、フレンチレストランのケータリングなどがあります。
定期的にスイーツビュッフェを開催し、チョコレートファウンテンを用意している企業もあり、女性社員からの人気が高いようです。
美味しい食事をしながらの会話はコミュニケーション活性化に効果ありです。
ちなみに筆者の会社では月に1度、社長手作りのカレーの日がありました。
一般的には営業成績の良かった社員が表彰されるイベントですが、なんでも褒めようというユニークな表彰式はいかがですか?人間関係では短所が目につきやすいですが、ユニーク表彰式を通じて人の長所に目を向けることで自己成長にもつながります。
例えば、「笑顔が素敵な社員」「食べるのが早い社員」などテーマを決め、社員が投票するスタイルなので、誰でも1位を目指すことができます。
表彰するテーマは社内アンケートでアイディアを募集しても盛り上がりますね。
筆者が働いている会社、社長がイベント好きなので様々な社内イベントが開催されています。定番イベントから一味変わったイベントをご紹介しますね。
社員旅行
勤続5年の社員をグアム旅行・勤続10年の社員をハワイ旅行・勤続15年の社員をマカオ旅行招待。費用を全て会社が負担し、海外旅行を楽しみます。
社内マラソン大会
会社のマラソンサークルを中心に各事業所から3名選出され、地域のマラソン大会に出場します。マラソンに参加しない社員は炊き出しを行い、横断幕や旗で応援します。
サークルはフットサル、テニス、ゴルフなど様々あり、定期的に練習や試合を行っています。
新年総会
1年のイベントで会社が最も重視しているため、イベント内容にも力が入っています。全社員から幹事が5名選出され、新年総会の流れやゲーム、出し物などを企画します。
ビンゴ大会や事業所対抗歌合戦、美人(女装)コンテスト、豪華景品が当たる社長じゃんけん…など毎年思考を凝らしたイベントが開催されます。
事業所対抗運動会
事業所オリジナルのTシャツを着て一致団結。会社全体の年齢層が高いため、若手が短距離やリレーなどを行い、中高年の社員はパン食い競争や借り物競争などを行います。社長や幹部も社員といっしょに走り汗を流し楽しむので、事業所や年齢の壁を越えて盛り上がるイベントです。
最も盛り上がるのが応援タイム。事業所ごとにテーマを決めコスプレをして応援します。
ありがとうカード
会社内で誰かに「ありがとう」を伝えたいとき、感謝の気持ちを手紙にする取り組みです。
社長がすべてのありがとうカードに目を通し、ありがとうの相手へ届けられます。ありがとうと言いたいけれどなかなか会えない、改めて言うのはちょっと…というときに活躍しています。少し面白いのは誤字脱字があったときは社長の赤ペンで修正が入っていることです。
お誕生日会
2カ月に1回、お誕生日を迎える社員を集めてバーベキューをします。社長や幹部が焼いたお肉を食べながら和気あいあいと談笑し、お誕生日プレゼントをもらいます。会社名が入ったボールペンやマグカップですが、いくつになってもお誕生日をお祝いしてもらえるのは嬉しいものです。
忘年会
1年を締めくくる忘年会では、ビンゴ大会やコーラ早飲み競争などが行われますが最も人気が高いのが事業所トップから部下への手紙です。一人一人に日ごろの業務での取り組みや感謝の気持ちを伝える手紙は感動して涙する社員も。
また新年から頑張ろうと気持ちが引き締まる忘年会のイベントです。
会社は1日の長い時間を過ごす場所です。
ただ業務に取り組むだけでなく職場の人間関係が良好になれば業務効率も向上し、コミュニケーションやスキルアップの向上にもつながります。
個人や家庭の事情で参加しにくい社員もいますので、社内で開催できる短時間のイベントや終業時間内にグルメイベントを企画するなどイベントコンテンツの工夫が大切です。
今回、いくつかの社内イベントアイディアをご紹介しました。
社内イベントを通じて相互理解を深め仕事のクオリティアップにつながる、社員が楽しめるイベントを企画してみましょう。