障害者の仕事探しの方法を徹底解説!仕事探しで注意したいポイントも紹介

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「生活費を稼ぎたい」「社会に役立ちたい」など、さまざまな理由で就職したいと考えている障害者は大勢います。

しかし、自分に合った仕事がみつかるのかわからず、障害を抱えながらの仕事探しに不安を感じている人は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、障害者の仕事探しの方法を紹介します。

仕事探しで注意したいポイントも解説するので、これから仕事探しを始める人はぜひ参考にしてみてください。

障害者の仕事探し│「一般雇用枠」と「障害者雇用枠」がある

障害者が仕事を探す際には、一般雇用枠または障害者雇用枠のどちらかを選択する必要があります

障害者雇用枠は、民間企業や自治体が障害者だけを対象にした求人を指します。

障害者手帳を持っていなければ応募できないのが大きな特徴です。

一方、一般雇用枠とは、企業の採用基準を満たせば障害者手帳の有無に関わらず誰でも応募できる求人です。

しかし、障害者雇用枠よりも障害に対する配慮や理解が得られない可能性があるため注意が必要です。

一般雇用枠と障害者雇用枠を比較すると、求人数や給与、勤務形態などに違いがあるケースは少なくありません。

障害者雇用枠よりも一般雇用枠のほうが、障害者雇用枠より求人数や給与が多いのが一般的です。

どちらで探すべきは迷うときは

一般雇用枠と障害者雇用枠どちらで仕事を探すべきか迷った場合は、それぞれのメリット・デメリットを比較してみることをおすすめします。

まずは一般雇用枠で働くメリットとデメリットを紹介します。

メリット デメリット
  • 求人数が多い
  • 給与や待遇がよい可能性が高い
  • 障害について第三者に知らせる必要がない
  • 障害への適切な配慮を受けにくい
  • 障害の特性によっては仕事を続けていくのが難しい可能性がある

障害者採用枠で働くメリット・デメリットは、下記のとおりです。

メリット デメリット
  • 障害に合わせた配慮を受けやすい
  • 時短勤務や在宅勤務など体調に合わせて柔軟に対応してもらえる
  • 採用前に業務を体験できる企業もある
  • 求人数が少ない
  • 一般採用枠より給与が少ない可能性がある
  • 障害者手帳がないと応募できない

厚生労働省のデータによると、障害者雇用枠で就職した人の1年後の定着率は70.4%でした。

一方、企業に障害のことを告げずに一般雇用枠で就職した人の1年後の定着率は30.8%となっており、障害者雇用枠のほうが定着率が高いことがわかります。

障害の特性や自身の体調を考慮して、一般雇用枠と障害者雇用枠のどちらが働きやすいか比較してみてください。

【一般雇用枠】障害者の仕事の探し方

ここからは、障害者が一般雇用枠の仕事を探す方法を3つ紹介します。

  • ハローワークで探す
  • 就職フェアや合同説明会に参加する
  • 大手の就職エージェントを利用する

一般雇用枠は、障害者雇用枠よりも求人数が多いのが特徴です。

そのため、自分の希望に合った職種や業務内容、待遇の仕事をみつけやすいでしょう。

しかし、障害の特性によっては企業の条件と合わず、なかなか応募できる求人がみつからない可能性もあります。

以下の方法を参考に仕事探しを始めてみましょう。

ハローワークで探す

ハローワークは、厚生労働省が運営する求人情報を紹介するサービス機関です。

ハローワークは無料で求人掲載ができるため、さまざまな職種の求人が数多く揃っています。

最寄りのハローワークに出向いて求人を紹介してもらうだけでなく、ハローワークのWebサイトからでも求人の検索が可能です。

面接の受け方や応募書類のアドバイスをするサービスもあり、就職活動を1人で行うことに不安を感じている人におすすめの方法です。

就職フェアや合同説明会に参加する

就職フェアや合同説明会とは、企業がブースを出店し、自社の強みや働き方を求職者にアピールするイベントです。

就職フェアと合同説明会は、「20代限定」「女性向け」「中小企業」など細かくテーマを設定しているケースが多くあります。

複数の企業が1つのイベントに集まっているので、効率よく仕事探しを進められるでしょう。

また、実際に職場で働いている人の声が聞けるため、就職後の職場の雰囲気も感じやすいのもポイントの1つです。

職場の雰囲気を重視して仕事を決めたい人は、就職フェアや合同説明会を利用してみてください。

大手の就職エージェントを利用する

就職エージェントを利用すると、さまざまな求人の中から自分に合った仕事を探すことができます。

障害者が一般雇用枠の求人を探す場合は、大手の就職エージェントを利用しましょう。

大手の就職エージェントは、ハローワークなどの一般に公開されていない非公開求人を数多く所有しており、豊富な求人のなかから比較・検討できます。

また、大手の就職エージェントには経験豊富なキャリアアドバイザーが多く在籍しています

障害の特性や自身の体調を伝えることで、自分に合った求人を紹介してもらえる可能性が高いでしょう。

豊富な求人から自分に合った職場をみつけたい人には、就職エージェントの利用がおすすめです。

【障害者雇用枠】障害者の仕事の探し方

ここからは、障害者雇用枠の仕事の探し方を3つ紹介します。

  • ハローワークの障害者専門窓口で探す
  • 障害者に特化した求人サイトで探す
  • 障害者向けの就職エージェントを利用する

障害者雇用枠は、一般雇用枠と比べて求人数が少なく、自分に合った仕事を探すのに時間がかかる可能性があります。

以下で紹介する方法を参考に、働きやすい職場を探してみてください。

ハローワークの障害者専門窓口で探す

ハローワークには、障害者専門窓口が設けられており、障害について熟知した担当者によるさまざまな支援を受けられます。

ハローワークで受けられるサービスの一例は、下記のとおりです。

  • 求人紹介
  • 職業相談
  • 各種支援機関の紹介
  • 採用面接のサポート
  • 就職後の支援

専門担当者に相談しながら仕事探しを進められるので、自分に合った職場をみつけやすいことがメリットとして挙げられます。

障害についての知識がある人に相談しながら仕事探しを進めたい人におすすめの方法です。

障害者向けの求人サイトで探す

障害者向けの求人サイトは、一般の求人サイトよりも障害者雇用枠の求人数が豊富です。

求人サイトに掲載している求人票には、採用対象となる障害の種類や配慮できる項目などが詳細に記載されているケースが多く、職場をイメージしやすくなっています。

また、障害の種類や特性、必要となる合理的な配慮を選択して求人検索ができるので、自分に合った職場を見つけやすいでしょう。

求人サイトによっては履歴書や職務経歴書を登録し、スマホ1つで求人検索から応募、担当者とのやりとり、採用まで完結できる場合もあります。

手軽に仕事探しをしたい人におすすめの方法です。

障害者向けの就職エージェントを利用する

スムーズに障害者雇用枠の仕事をみつけたい人は、障害者向けの就職エージェントを利用しましょう。

就職エージェントでは、求職者一人ひとりに専任のアドバイザーがつき、仕事探しのサポートを行います。

専任のアドバイザーは、障害についての知識がある場合が多く、障害の特性や自身の体調を相談しながら、仕事探しを進められます。

就職エージェントでは、仕事探しから応募書類の作成、面接、採用まで就職に関する幅広いサポートを受けられるのもメリットです。

サポート体制が整っている就職エージェントを探している人には、LITALICO仕事ナビの利用がおすすめです。

LITALICO仕事ナビでは、障害領域の専門スタッフによる就職支援を受けられます。

長年、障害者の就職支援をしてきた実績があり、信頼して任せられる就職エージェントといえます。

スムーズに仕事を探しを進めたい人は、実績が豊富な就職エージェントの活用を検討してみてください。

障害者が仕事探しで気をつけること4つ

障害者が仕事を探す際に気をつけたいポイントは、以下のとおりです。

  • 体調と相談しながら決める
  • 周りの人と比較しない
  • 障害の特性や自身の体調を理解し説明できるようにしておく
  • 障害に理解のある職場を選ぶ

給料や年間休日などの雇用条件だけで職場を決めると働きにくさを感じ、早期離職につながる可能性があります。

以下で紹介する4つのポイントに注意して、仕事を探してみてください。

体調と相談しながら決める

障害者が仕事を探すときには、自身の体調と相談しながら決めることが大切です。

たとえば、体力があまりなく疲れやすい人は、立ちっぱなしの仕事や力仕事は向いていないと考えられます。

また、環境の変化が苦手な人は、ルーチン業務でほとんど仕事内容が変わらない職場が適しているでしょう。

苦手で負担が大きい業務は、自身の体調を崩すことにつながります

仕事探しの際には、仕事内容が自分に合っているかの確認が不可欠です。

周りの人と比較しない

障害者の仕事探しは、周りの人と比較しすぎないことも注意点の1つです。

障害を持っている人が仕事を探す場合、業務内容や業務時間が周りの人と異なる可能性があります。

職場によっては、障害の特性で苦手な業務を免除してもらったり、体調が悪くならないように時短勤務にしてもらったりなどの配慮が受けられる場合があります。

とくに障害者雇用枠の場合、一般雇用枠と比較すると仕事内容や就業時間が異なるケースが多く、周りの人と比較してネガティブな印象を持つこともあるでしょう。

しかし、障害者の業務内容や業務時間が異なるのは、よりよい状態で仕事に取り組むために必要な配慮です。

周りの人と自分の仕事内容を比較して、気にしすぎないようにしましょう。

障害の特性や自身の体調を理解し説明できるようにしておく

障害の特性や自身の体調を理解し説明できるようにしておくと、適切な配慮を受けられる仕事をみつけられます。

障害の特性は、同じ名称の障害でも個人差が大きいのが特徴です。

得意なことや障害によってできないことも一人ひとり異なるため、会社に説明をしないと適切な配慮を受けられない可能性があります。

会社に説明するときには、得意・不得意な作業内容や配慮を求めたい内容など、できる限り具体的に伝えることが大切です。

企業と本人との認識の違いをうまくすり合わせられると、働きやすい職場に就職できるでしょう。

障害に理解のある職場を選ぶ

仕事を探す際には、障害に理解のある職場かどうか確認する必要があります。

障害に理解がなく配慮が行き届かない職場では、働きにくさを感じて早期離職につながるケースも少なくありません。

一方、障害に理解のある職場では障害に合わせた適切な配慮が受けられるため、働きやすい環境で仕事ができます。

障害に理解のある職場の場合、下記のような障害への配慮がみられます。

  • 時短勤務や在宅勤務を選択できる
  • 社内をバリアフリーに統一している
  • フレックスタイムを導入している
  • 休憩室が用意されている
  • 産業医が専任している

気になる企業をみつけた際には、自身の障害に合った配慮が受けられそうかどうか確認しておきましょう。

まとめ│自分に合った仕事探しの方法をみつけましょう

障害者が仕事を探す際には、まずは一般雇用枠と障害者雇用枠のどちらかを選択する必要があります。

一般雇用枠は障害者雇用枠より求人数が多く、自分の希望に合った仕事をみつけやすいのが特徴です。

一方、障害者雇用枠は障害への配慮が受けやすく、障害者が働きやすい環境といえるでしょう。

一般雇用枠と障害者雇用枠では仕事探しの方法も異なります。

それぞれのメリット・デメリットを比較して、自分に合った仕事探しの方法をみつけてみてください。


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷