【2023年最新版】売り手市場の今が転職のチャンス!

売り手市場の今が転職「売り手市場」「買い手市場」という言葉を聞いたことがありますか?

一般的に「売り手市場」とは供給(売り手)より需要(買い手)の方が多くなる(=商品が不足している)ことを指し、「買い手市場」とは需要(買い手)より供給(売り手)の方が多くなる(=商品が余っている)ことを指します。

この言葉は就職・転職などビジネスシーンでも広く使用されており、【売り手市場=人材不足であり就職・転職に有利】【買い手市場=人材が足りており就職・転職が不利】といったような状態を表しています。

ここでは、一般的な使われ方ではなく就職や転職においての「売り手市場」「買い手市場」について現在の就職・転職市場の状態を交えながら詳しく解説していきたいと思います。

【2023年】「売り手市場」?「買い手市場」?

厚生労働省が発表している公共職業安定所における求人、求職、就職の状況を取りまとめ、求人倍率などを指標にしている「一般職業紹介状況」によると、2022年(令和4年)10月の有効求人倍率は1.35倍でした。


参照:厚生労働省『職業別一般職業紹介状況(令和4年10月分)について』
※有効求人倍率‥1人の転職希望者に対してどのくらいの求人があるのかを示している
求人、求職及び求人倍率の推移グラフを見ていただくと分かるように、2010年度(平成22年度)から右肩上がりに有効求人倍率が上がり2018年度(平成30年度)から下降、令和2年から横ばいの状況です。

ここ数年の転職市場は転職者に有利な”売り手市場”が続いており、まだこの先も売り手市場が続いていくと予想されています。

職種別有効求人倍率もチェック!

売り手市場だからといって全ての業界・職種において転職が有利となっているわけではありません。先ほど紹介した「一般職業紹介状況」はあくまでも全体の数値であり、職種別に見ていくと”売り手市場”ではなく”買い手市場”となっているものもあるので注意が必要です。

厚生労働省では職種別でも有効求人倍率を出しているので見ていきましょう。

【職種別 有効求人倍率(除パート)低い職種】
  • 事務的職業 0.42
  • 運搬・清掃・包装等の職業 0.71
  • 農林漁業の職業 1.26
【職種別 有効求人倍率(除パート)高い職種】
  • 保安の職業 7.46
  • 建設・採掘の職業 5.95
  • サービスの職業 2.67

参照:厚生労働省『一般職業紹介状況(令和4年10月分)について 参考統計表8-1』

ここには一例として有効求人倍率の低い職種・高い職種を挙げましたが、保安の職業建設・採掘の職業は全体として有効求人倍率が高い傾向にあり”売り手市場”となっていますが、事務的職業運搬・清掃・包装等の職業は有効求人倍率が低く”買い手市場”となっています。

この他にも、営業職やエンジニア職は比較的有効求人倍率が安定して1以上であり”売り手市場”が続いています。採用されやすい職種としては有効求人倍率が高いものを狙っていくと良いでしょう。

いつまで売り手市場は続く?

転職市場は景気とほぼ比例していると言われています。2022年現在は残念ながら”売り手市場”から一転してしまいました。しかし、企業としては引き続き即戦力となる人材を必要としていることには変わりありません。

【過去の有効求人倍率の推移】

  • 1985年頃まで:有効求人倍率0.6~0.7の間で推移
  • 1985年(バブル景気)~1992年頃まで:有効求人倍率1以上 ※1990年バブル崩壊
  • 1993年~2005年:有効求人倍率1以下 ※1999年有効求人倍率0.48
  • 2006年・2007年:有効求人倍率1以上
  • 2008年~2013年:有効求人倍率1以下 ※2008年リーマン・ショック ※2009年有効求人倍率0.47
  • 2014年~現在:有効求人倍率1以上

このように経済状況によって売り手市場・買い手市場が逆転しています。

ここ15年以内で言うと、2008年のリーマン・ショックの影響を受け2009年は就職氷河期と言われた1999年を下回る有効求人倍率0.47を記録してしまう”超・買い手市場”の年でした。

2014年からは売り手市場となりましたが、これがいつまで続くのか?の答えとして挙げられることが多かったのが『2020年 東京オリンピックまで』でした。東京オリンピック特需で”建設” ”技術系エンジニア” ”サービス業”をはじめとして、それらに関わる仕事の人材需要が高まりました。

しかし、新型コロナウイルスの影響で、2020年の有効求人倍率は1を超えてはいたものの、前年より0.42ポイントも下落していました。現在は、それ以降しばらく横ばいが続いています。

売り手市場だからと油断は大敵!

売り手市場となっている背景には人材不足が挙げられます。人材不足の理由として事業拡大のため、定年退職者が多く中堅人材(氷河期世代)が足りていない、離職率が高く慢性的な人材不足‥などがありますが、注意しなければいけないのが離職率の高い会社です。

離職率の高い会社はブラック企業であることも多いので、”あっさり採用された”のは売り手市場だからではなく誰でもいいから人材が欲しいだけかもしれません。買い手市場に比べ売り手市場の方が求人数が多いだけでなく採用のチャンスも多くあります。

だからといって事前の情報収集を怠り、給料、会社の雰囲気、福利厚生面などだけで何となく転職先を決めてしまわないようにしましょう!

売り手市場の今だからこそ通常よりも求人の選択肢が多くあると考え、転職の目的は?自分は転職先で何を実現したいのか?将来的な目標などを具体的にイメージし、それらを叶えるために最善と思われる会社への転職を目指すべきです。

効率の良い転職活動の進め方

では、今すぐにでも転職をしたいと考えている人、今すぐではないけれど売り手市場のうちに転職をした方がいいのか?と考えている人、具体的にはどのような行動をしていくべきか分かりますか?

求人を探す方法として、企業HP、求人広告、ハローワーク、求人・転職サイト、転職エージェントなどを思い浮かべると思いますが、この中でもおすすめなのが転職エージェントです。
売り手市場とは言え、企業は来てくれるなら誰でも良いわけではありません。20代の中途採用であれば「成長性があり今後に期待できそうな人」30・40代では「即戦力となって活躍してくれそうな人」を求めています。

そして、最近では企業が行う人材採用方法として転職エージェントに依頼するケースが増えてきています。転職エージェントを活用する企業側のメリットとして

①求人募集していることを一般には伏せることが出来る(非公開求人)

②ターゲットを絞って募集できるため採用業務の効率が上がること

などが挙げられます。

転職エージェントが間に入ることで多くの応募者から企業にマッチした人材を一から見つける手間と時間が省け、企業側は「求めている人材像をピンポイントに」、転職希望者は「多くの求人の中から希望条件にマッチした企業」として的確なマッチングを実現することができます。

スムーズな転職活動、効率の良い転職活動を進めていくためには転職エージェントへの登録が必須です!

【転職エージェントの主なサポート】

  • カウンセリング(転職相談など)
  • 求人紹介
  • 応募書類作成サポート、面接対策
  • 面接日程調整
  • 雇用条件交渉
  • 退職アドバイス  など

売り手市場の今が転職これらのサービス・サポートを無料で利用することができ、転職活動で大切な『自己分析(弱み・強み、アピールポイント、キャリアの棚卸しなど)』と『情報収集(求人情報、求人企業の内部事情など)』も抜けることなくしっかりと行ってくれます。

転職エージェントに登録をすると個人での転職活動では出会えないような優良求人に出会えるチャンスも多いので、今すぐ転職と考えていない人でも登録して損はありません。

売り手市場の今がチャンス!

売り手市場・買い手市場について、そして現在の状況について分かっていただけたでしょうか?

今後の転職市場や経済状況(景気)については予想することしか出来ないため、東京オリンピックまでが”売り手市場”のピークと言われていても今年中に有効求人倍率が下がってしまうかもしれない‥、またはあと5年10年と売り手市場が続き今よりももっと転職希望者にとって有利な状況になっているかも分かりません。

でも確実なこととして2023年の今は有効求人倍率1.35(※令和4年10月)の”売り手市場”なのです。常に情報集を欠かさず準備をしておくと良いでしょう。

出来ることなら、転職エージェントを上手に活用し売り手市場のうちに転職を成功させましょう!


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参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷