仕事に関する相談を受けていると、採用されることがゴールとなってしまう人がいます。
これは新卒も再就職も転職も同じですね。
確かに採用が決まらなければ生活も将来も不安。
何とか就職先を決めてしまいたいという願いは分かります。
でも、その安易な気持ちが相手先に感じ取られてしまうと採用が遠のくこともあるのです。
企業としては将来性も知りたい。
・今出来ることと今後出来ることを期待させてくれる人なのか?
・この先「戦力」として働き続けてくれる人材か?
社員として採用するということは、アルバイト採用とは勝手が違います。
転職の場合、即戦力+期待度の高さが決め手です。
応募書類では、即戦力→履歴書・職務経歴書でこれまでのスキルや経験をチェックする。
面接では、期待度→直接会うことで本人の印象や応募書類との差がないかを確認。
更に入社後のイメージが出来ているか、意欲があるかをチェックする。
これらが合致しての採用となってきます。
就活生からの意見で「10年後の自分はどうなっている?」との質問が答えづらいとあります。
「今から10年後なんて全く想像出来ないですよ。どう書いたらいいですか?」と聞かれます。
そもそも、答えを求めてくる時点で残念な学生さんなのですが。
応募する企業で自分はどう在りたいかは自由に語っていいのです。
その通りになるかどうかは未知数でも、やる気だけは伝わりますね。
転職先での自分の立ち位置や仕事だけではないライフスタイルも含めて考えておきましょう。
特に女性はまだまだこれから子どもの教育費がかかったり、親の介護問題に直面する時期でもあります。
いざという時に働き方をどうしたいのかを考えておくことで今から手を打つことも可能です。
先を読む力を意識しましょう。
ここからは、次のステージ=転職へのスタートを切る前に未来予測をしてみましょう。
保険会社などで「人生設計」とか「ライフプラン」を立ててもらったことはあるでしょうか?
内容は同じです。これから起こるであろうことを書き出してみます。
以前、50代後半の男性に記入をしていただいたことがあります。
ものすごく真剣に頭を抱えながら書き込みされていました。感想を伺うと「漠然とそのうち何とかしないといけないと思っていた親の事が明確になりました。」とのこと。
自分と親の年齢を照らし出すことで、今後どんな出来事が想定されるかが視覚化されます。
これは子どもとの関係や夫の定年後の生活をどうするのかを考えるきっかけにもなります。
また、いつかやりたいと思っていたことを実現するには時期は?予算は?と予測が立てられますね。
転職したことで何が解決されるのか、今後の働き方をイメージする上でも役立つと思います。
このライフシートを基本として、ご自身に合ったものを是非作ってみましょう。
ご家族と一緒に話し合って記入するのもいいですね。
生活のためだけでの転職は些細な事で不満が出てしまいがちです。
年齢と共に楽しいことが待っているのなら、仕事に対するモチベーションも上がりますよ。
就職活動をするには、当然これまでの職歴を洗い出します。
履歴書だけではなく、職務経歴書・自己PR書などを作成するのはもはや当たり前ですね。
その前に、もうひと手間をかけてみましょう。
仮に「キャリアシート」とします。
職務経歴書と違う点
*「感想」欄では、振り返ってみて素直な意見を書くことです。他人に見せるものではないので、いい点ばかりではなく、あれはきつかったと思った事柄も思い出しましょう。その仕事を辞めた理由も記しておくといいですね。これは転職する上で「退職理由」を問われた時にも役立ちます。
*「満足度」欄では、トータルでその仕事や職場が自分にとってはどうだったのかを数値化します。
今転職を考える理由がどこにあって、次の職場で何を求めているかをはっきりとさせておきます。
また、自分のワークスタイルが見えてきます。
上記の例でいうと、この方は人と接する仕事が好きできっと周りと上手く距離を取って人間関係を構築するのが得意だと分かります。
体を動かしているのも好きかもしれません。
そういう方が一日中PCに向かい、あまり人と会話することもない仕事に就いてしまうということは苦痛になってしまいます。
満足度を出すことで、自分が向いている仕事が何かを知るヒントになります。
もし、これまで一つの職しか経験がない場合やブランクがある時。
転職において何を大事にするかが最終決定になります。
経験を活かして新天地を求めるか、未経験でもチャレンジしたいと思えるかです。
当然迷いは出ますが、どちらがいいのかは誰も分かりません。
自分の心が動く転職先をどうか選んでくださいね。