作業療法士として働いている方の中には、今後のセカンドキャリアの方向性に迷っている方も多いのではないでしょうか。
そのまま作業療法士として経験やスキルを積んでいくのか、思い切って作業療法士から別の道に転職するか、判断は難しいですよね。
本記事では、作業療法士のセカンドキャリアにはどんな選択肢があるのかについてお伝えします。
転職成功のために使うべきサービスなども紹介しますので、ぜひ参考にして下さいね。
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作業療法士が勤務先で不満を抱え、転職を考える理由は様々あります。
作業療法士が転職を考える代表的な理由を紹介しましょう。
それぞれ解説していきます。
作業療法士が別の道を考える理由のひとつには、肉体労働で体力的にきついことが挙げられます。
作業療法士がリハビリを一緒に行う患者の方は、身体障害のある方や精神障害のある方、発達障害のある子ども、高齢者など様々。
その方々と行うリハビリの内容も、机上で行える小さなものから体を大きく動かすものまであります。
一日中、体は大人の方の動作訓練の補助に入ったりレクリエーションで一緒に運動すれば、体力の消耗も大きいでしょう。
年齢を重ねていくうちに、体力面に不安を覚える方も出てくるのは自然な流れです。
作業療法士は残業が多い職場も多く、ワークライフバランスが保てないことが転職理由になることも。
「営業時間内にリハビリの予定が埋まっていて、事務作業は残業でやるしかない」などの状況が常態化している現場も少なくありません。
患者ごとのカルテの記入やカンファレンスの準備で時間外の業務を強いられるのです。
他にも、勉強会や学会・セミナーに参加し日々更新される新たな症例から学ぶ必要もあります。
それらに割く時間も、日常生活とのバランスにおいて徐々に大きな負担へと変わっていく場合はあるでしょう。
業務でのコミュニケーションの負担が大きいことも、作業療法士が転職を考える理由のひとつでしょう。
作業療法士が向き合う患者の方の中には、精神障害や認知機能が低下している方々も含まれています。
感情のコントロールが上手くできない方に対する配慮、その保護者の要望への対応などが長く続くと、疲弊してしまうことは否定できないでしょう。
また、作業療法士という業種の特性上、例えば病院であれば医師や看護師などという他の医療職スタッフとも密に関わらなければなりません。
多くの人と関わって仕事をする以上、意見の相違・食い違いによるストレスも避けられないでしょう。
現在の勤務先では、自らが望んだ業務ができないことが転職の理由になることもあります。
勤務先の方針によっては、実際の業務において他のリハビリ職と明確な区別ができていなかったり、単純作業しか任されないこともしばしば。
深い専門性を持ってアプローチしたり新たな領域にも積極的にチャレンジしたいが、それができないとなるとモチベーションの意地が難しくなっていくでしょう。
セカンドキャリアと言っても、最近は『第二の人生における職業』だけでなくいろいろな意味があります。
「キャリアアップ」のような、現職と同じか似た職業に転職して専門性を高める意味もあれば、「キャリアチェンジ」のような、別の職業に変わることを意味する場合もあります。
では、作業療法士のおすすめセカンドキャリアを3つ紹介しましょう。
それぞれについて、以下で解説します。
セカンドキャリアの選択肢の一つとして、作業療法士と近しい分野の国家資格を取得(=ダブルライセンス)し、今までの経験やスキルも併せ持ちながら転職する道があります。
医療にはチームワークが必要です。
作業療法士の資格を持ちながら他の資格を取得し転職すれば、自分の担当以外の治療への理解も持ちつつ業務でき、結果的に患者をトータルサポートできます。
ダブルライセンス取得には、そうした相乗効果を生むメリットがあるのです。
ダブルライセンスを取る際は、「両方を主軸にはできない」点に注意しましょう。
実際の転職活動では、どちらか一方として採用されることが一般的だからです。
あくまで自分は作業療法士として働くのか、新たな資格をベースとして働くのかを決めなければいけません。
それぞれの資格について、以下で解説していきます。
理学療法士は、生活する際の基本的動作となる運動能力を回復させる職種です。
作業療法士とは違って、主に基本的動作に絞ってリハビリを行います。精神疾患の患者の方を対象にしないのも、作業療法士と異なる部分です。
といっても、作業療法士と重なる業務内容も多いのが理学療法士。
作業療法士の資格を持っていれば、理学療法士試験の共通科目は免除されるという利点もあります。
言語聴覚士は、病気や事故・発達の障害により各機能※が損なわれた方をサポートする職種です。
※言語、聴覚、発声・発音、認知、摂食、嚥下など。
実際に業務に従事していく中でこのような機能のリハビリに重要性を感じた方は、取得を目指してみてはいかがでしょうか。
理学療法士・言語聴覚士への転職は
「PTOT人材バンク」
介護福祉士の業務内容は、リハビリ治療によって得た機能や動作を生活場面で活かせるようサポートすること。
作業療法士は医療職ですが、介護福祉士は介護職です。
両方の知識や経験を持っている人がサポートしてくれると、患者の側からすれば安心できるはずです。
介護福祉士として実務経験を積んで、要介護認定の書類作成と申請代行などの業務を担う介護支援専門員(ケアマネージャー)へとステップアップするのもおすすめです。
介護職の仕事を探したい!
「レバウェル介護」
義肢装具士は、患者の方の採型や採寸を行い義肢装具を製作し適合を行う職種です。
作業療法士と義肢装具士の業務内容では、四肢の機能をリハビリにより回復するのか、義肢を装着して回復するのか、という違いがあります。
しかし、患者の方の運動機能を回復するという括りでは同じです。
義肢装具士はモノづくりの技術者という性質も強いですが、運動機能を理解した作業療法士からの転身は注目されています。
作業療法士とは別の仕事を考えている
「マイナビAGENT」
柔道整復師は、外傷に対して手術以外の方法で施術(治療)を行う職種です。
※骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷(筋・腱の損 傷)など。
作業療法士と違い「医師の指示の下に」行う必要はないので、接骨院を自ら開業することもできます。
また、その知識を元にフィットネスジム等でトレーナー業を始める方もいます。
理想のセカンドキャリア、何がある?
「マイナビAGENT」
作業療法士がセカンドキャリアを考えるなら、あくまでも作業療法士のまま別の職場に転職する手もあります。
転職を成功させる方法として、認定資格を申請しキャリアアップをアピールするのもおすすめです。
「作業療法の臨床実践、教育、研究及び、管理運営に関する一定水準以上の能力を有する優れた作業療法士」であると協会が認めた者。
認定作業療法士の中で、さらに特定の専門作業療法分野において「高度かつ専門的な作業療法実践能力」を有すると認めた者。
受験条件や研修に必要な期間などを確認し、「転職希望時期」を逆算しながら検討してみましょう。
作業療法士のまま、別の職場を探すなら
「PTOT人材バンク」
作業療法士の別の勤務先の候補はどんな施設でしょうか。
最も大きな割合を占めるのは、医療法関連施設(特に病院)です。
勤務先 | 割合(%) |
---|---|
医療法関連施設 ※病院、診療所など |
58.9 |
身体障害者福祉法関連施設 | 0.1 |
精神保健福祉法関連施設 | 0.1 |
児童福祉法関連施設 | 2.0 |
知的障害者福祉法関連施設 | 0.0 |
老人福祉法関連施設 | 3.7 |
介護保険法関連施設 | 9.9 |
障害者総合支援法関連施設 | 9.9 |
その他の分類 ※特別支援学校、養成校など |
4.8 |
法外施設 | 0.3 |
*参照:日本作業療法士協会『2019年度日本作業療法士協会会員統計資料』
「作業」とは基本的動作のみならず日常生活のすべての諸活動を指すため、作業療法士の活躍の場は日々拡大しています。
作業療法士が現在の医療職から距離を置いて、一般企業へ転職するのも選択肢のひとつです。
医療職としての知識や実際の業務で養われたコミュニケーション能力は、一般企業の業務においても活かすことができるでしょう。
未経験の全く新しい職種に転職するのが不安な方は、現職を活かしやすい一般企業を探すのがおすすめです。
例えば、「医療機器・医薬品メーカー」などの医療系の業種で、営業職や事務職であれば努力が結実しやすいはずです。
医療の現場を経験したことを活かせる場面があるでしょう。
他にも、コミュニケーション能力を活かすならば「接客・販売」という業種などもチャレンジしやすいのではないでしょうか。
相手が求めていることに対応する力を形を変えて発揮できます。
新しい仕事にチャレンジしたい!
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セカンドキャリアにいかに効率的に進むことができるかは、どの転職エージェントを利用するかが重要です。
マイナビAGENT | レバウェル介護 | PTOT人材バンク |
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この記事では、作業療法士のおすすめセカンドキャリアについて解説しました。
元々は、患者の方をサポートすることにやりがいを感じて作業療法士になった方は多いと思います。
ところが、勤務を続けていくうちに、様々な理由から環境の変化を求めるのは自然なことです。
いずれの選択をするにしても、本当は自分は何がしたいのかを明確にしてライフプランを決めるのが大切です。
転職エージェントをうまく活用して、新たなキャリアを考えてみましょう。