「転職をするなら35歳までに!」と言われる“転職35歳限界説”を一度は耳にしたことがある人も多いのでは?
一般的に年齢が上がるにつれて転職活動は厳しくなりますが、35歳を過ぎたからと言って転職ができなくなる訳ではありません。
40代以降でも転職を成功させている人はたくさんいます。
この記事では、40代で転職を考えている方のために、有利な資格・スキル&おすすめの稼げる仕事を詳しく解説します。
40代から未経験職種への転職を成功させるためには、先ほど紹介した『未経験職種へ転職する際のポイント』を意識することだけでなく、転職しやすい業界・職種を狙い転職活動を進めていくことが大切です。
以下に男女別で40代未経験からでも転職しやすい業界・職種と持っていると有利になりやすい資格も併せて紹介します。
営業職はどの業界でも求人数が多い職種であり、年齢を問わず未経験からでも採用されやすい傾向にあります。
これまでに営業経験がなくても社会人として身につけてきたビジネスマナーや対人スキルを活かせ、40代だからこその落ち着きがプラスになることも。
営業職は社内研修や教育制度が充実している会社も多いため未経験からでも安心して仕事に入っていけること、実績次第で給与アップが狙いやすい職種であることもおすすめです。
求人・転職サイトdodaの求人情報を例に取ってみると、「職種未経験歓迎」の求人が約8,000件(※2023年3月時点)あり、そのうちの3,000件近くは営業職です。
営業職未経験OKの求人が多い業界には「保険業界」や「人材業界」「不動産業界」などがあり、特に保険業界は結婚や子育てなどの経験が活かせ40代女性が活躍できる仕事です。
また、不動産業界であれば「宅地建物取引士」の資格を取得すると手当てが付くことや信頼度が上がります。
不動産取引の専門家である宅地建物取引士は、不動産業、金融業界、建設業界への転職にも役立つ資格です。
毎年20万人が受験する人気資格であり、勉強時間300時間ほどで合格率は15~17%程度とやや難易度が高め。独学でも取得可能ですが資格スクールに通う人も多くいます。
営業の転職に強いのは【doda】
40代未経験転職の成功実績が豊富なdodaは、職種別で見ると営業職の求人が一番多くなっています。
営業職の中でも、 建設・土木・不動産・住宅営業、自動車・装置・機械製品営業、IT営業の求人が特に豊富です。
40代には若い世代にない安心感があり、未経験でも多いにチャンスのある職種です。
公式サイト | https://www.doda.jp/ | 実績 | 顧客満足度No.1(20代)※ | 特徴 | 40代未経験向け優良企業の求人が豊富 |
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※2023年オリコン顧客満足度調査 転職エージェント20代 第1位
プログラマーやシステムエンジニアといったITエンジニアは実績やスキルのある経験者が優遇される傾向にありますが、IT業界は多くの企業が人手不足を感じており未経験者を積極的に採用する企業も多くあります。
プログラミング経験もない全くの未経験からプログラマーを目指すことは難しいと思うかもしれませんが、1日でも早くプログラマーとして働くためには独学ではなくプログラミングスクールに通い技術を学びましょう。
スクールによっては就職支援を行っているところもあるので、そのようなサポートにも注目してみるといいでしょう。
技術を身につけることでゆくゆくはフリーランスとして活躍できる可能性もあります。
IT系の企業は在宅勤務の会社が多く、体力がない方にもおすすめです。
IT・Web業界へのチャレンジなら【doda】
20万件以上の求人数(※2023年3月時点、非公開求人を含む)を誇るdodaは、営業職だけでなくITエンジニア求人の取り扱いも豊富です。
未経験からキャリアチェンジへの成功実績も多数あり、幅広い世代に利用され、20代からは顧客満足度No.1の評価を得ています。
在宅勤務や時短勤務がしやすい企業が多いのも魅力です。
公式サイト | https://doda.jp/ | 実績 | 顧客満足度No.1(20代) | 特徴 | ITエンジニア職の求人数が豊富 |
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高齢化社会が今後も進んでいくことで常に需要の高い仕事となっている介護職ですが、以前から慢性的な人手不足が問題となっています。
年齢を問わず無資格・未経験からでも採用されやすい職種であり、働きながら資格取得支援制度を利用し資格取得を目指すことも可能です。
「介護職員初任者研修」の取得後に実務経験を積んでいき「実務者研修」「介護福祉士」「ケアマネジャー」などの資格を取得し確実にステップアップしていくことができます。
施設長などの管理職も夢ではありません。
介護資格のスタートラインとも言える資格であり、介護に関する基本的な知識とスキルを身につけることができます。
130時間のカリキュラムを通学講座、または通学講座+通信講座で受講し、修了試験に合格することで資格を取得することができます。受講した人はほぼ100%合格しています。
資格なし・未経験求人多数の【かいご畑】
介護職の平均年齢は高く、40代からでもまだまだチャレンジできるお仕事です。かいご畑は利用者の57%が無資格からのスタート。
働きながら、介護資格を実質0円でとれる「キャリアアップ応援制度」もあります。今からでも手に職がつけられます。
ライフワークバランスを考えた求人が多いのも特徴で、無理なく働くことがでるのもうれしいポイント。
公式サイト | https://kaigobatake.jp/ | 実績 | 厚生労働大臣認可 介護 就職支援センター | 特徴 | 働きながら0円で介護資格がとれる |
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運送・流通業界もネットショッピング等の需要拡大もあり人手不足となっているため、未経験OKの求人も多い職種です。
運転が好きな人、責任感のある人、単純作業も苦にならない人、コミュニケーション能力のある人、体力のある人などはドライバーの仕事に向いている可能性があります。
ドライバーは男性が多い職種であり、女性ドライバーは全体の1割にも満たないと言われています。
ドライバーを目指したい女性の場合は、女性の受け入れ体制が整っているのか?実際に女性ドライバーが働いているのかを調べてから会社選びをしましょう。
また、車両の大きさや走行距離によって待遇面や必要な資格(免許)が異なるため、運送ドライバーの仕事に興味がある人は調べてみてください。
オフィスビルや商業ビルなどの設備の点検・整備を行う仕事であり、ビルメンテナンス業務とも呼ばれています。
無資格・未経験からの転職者も多く、年齢の幅も広いので40代はまだまだ若手として重宝されることも。
無資格でも働くことが可能ですが、仕事の幅を広げるために「危険物取扱者乙種第4類」や「第二種電気工事士」「2級ボイラー技士」「第三種冷凍機械責任者」などの資格取得を目指すことをおすすめします。
ガソリンスタンドや化学工場、自動車整備工場、タンクローリー運転手など危険物を取り扱う業界・職種で需要の高い国家資格。
危険物取扱者の資格には「甲種」「乙種」「丙種」と種類がありますが、危険物の約80%を取り扱え仕事に直結しやすい「危険物取扱者乙種第4類」が最も人気がありおすすめです。
独学でも十分取得可能な資格です。
一般的な住宅からビルや工場など大規模な施設の屋内外電気設備の設計、施工を行う電気工事士になるための国家資格です。
電気工事士は今後も需要の高い仕事ですが、人手不足と言われているため40代未経験であってもチャンスはあります。
第一種電気工事士の受験資格には実務経験が必要ですが、第二種電気工事士に受験資格はなく通信講座などで資格取得のための勉強をすることや、場合によっては無資格・未経験から資格取得支援制度がある会社に入社し働きながら資格取得を目指すことも可能です。
年齢が上がるにつれて転職活動が厳しくなる理由を理解するために、中途採用で企業が求める人材の特徴を年代別に見ていきましょう。
20代 「ポテンシャル採用」
まだ社会人経験の少ない20代には経験やスキルよりも「将来性」や「今後の伸び代」「仕事に対するやる気」を重視します。
30代 「即戦力・マネジメント能力」
30代前半まではポテンシャル採用も多少見込めますが、30代はプレーヤーとして活躍出来る即戦力となり得る人材、近い将来にリーダー候補となる可能性を持つ人材が求められています。
40代 「即戦力・マネジメント経験」
即戦力となる経験・スキル・実績に加え、30代に求められるマネジメント能力だけでなく実際のマネジメント経験も重要視されます。リーダー候補ではなくリーダーとしての実力が必要です。
もちろん企業や業種・職種によって細かな部分は異なりますが、年代という大きなカテゴリで別けて見ていくと求める人材の特徴はこのような傾向になります。
社会人経験が長くなるほどそれに伴う経験・スキル・実績が必要となり、求められるレベルが上がっていくため転職活動も厳しくなってきます。
同業種・同職種での転職であれば、これまでの経験を最大限活かし比較的スムーズに転職活動を進めていけるかもしれませんが、未経験職種への転職となると40代という年齢・これまでの経験やプライドが逆に邪魔をしてしまうこともあります。
一般的には未経験職種への転職は20代のうちがベスト、遅くても30代前半まで!と言われますが、年齢を理由に諦めるのではなく業界や職種を吟味し40代からでも未経験職種への転職を成功させる方法を探っていきましょう。
40代未経験職種への転職が厳しい理由にもあるように、40代の未経験者を対象とする求人が少ないため転職先候補を探すところから厳しい現実を目の当たりにするかもしれません。
求人を探すためにはハローワーク・企業HP・求人サイト・求人誌など様々な方法がありますが、転職活動全般をサポートしてくれる転職エージェントには希望条件にマッチした求人を紹介してくれるサービスがあります。
日本人材紹介事業協会が「株式会社JACリクルートメント」「パーソルキャリア株式会社」「株式会社リクルート」の大手人材紹介会社(転職エージェント)3社の協力のもと転職紹介人数をまとめた資料があるので以下をご覧ください。
※参照:一般社団法人日本人材紹介事業協会「職業紹介会社大手3社 2019 年度下期転職紹介実績」
https://www.jesra.or.jp/pdf/syuukeikekka/2019_10_3.pdf
表の下方にある「求職者転職時 年齢別」に注目して欲しいのですが、2019年度(下)の41歳以上の転職紹介人数は5,624人であり前年同期比114.6%とプラスの伸び率になっています。
36~40歳も同様に伸びているためミドル世代の転職意欲や採用活動が活発になってきていると考えられるのではないでしょうか?
転職エージェントでは個人での転職活動では出会うこと(見つけること)ができないような求人に紹介を通して巡り会うチャンスがあるため、40代の転職活動では転職の可能性を広げるためにも転職エージェントを積極的に活用することをおすすめします。
そして、先ほどの日本人材紹介事業協会の調査は未経験職種への転職に限ったものではありませんが、年代別に異職種への転職率をまとめたものもあるので見てみましょう。
【異職種への転職率】
※参照:株式会社マイナビ「転職動向調査2020年版(2019年)」
https://www.mynavi.jp/wp-content/uploads/2020/04/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%93-%E8%BB%A2%E8%81%B7%E5%8B%95%E5%90%91%E8%AA%BF%E6%9F%BB2020%E5%B9%B4%E7%89%88_200422.pdf
株式会社マイナビ「転職動向調査2020年版(2019年)」によると、異職種への転職率が最も高いのが「男性20代」、最も低いのが「女性40代」であることが分かります。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
20代 | 49.5% | 48.5% |
30代 | 34.6% | 33.1% |
40代 | 35.7% | 25.4% |
50代 | 25.7% | 35.4% |
また、2019年転職者全体の異業種への転職率は38.0%であり約4割もの人が未経験職種への転職を叶えているのです。
そして、40代では3割前後の人が未経験職種にチャレンジしています。
この3割前後の数字が多いと感じ希望を見いだすのか、少ないと感じ諦めるのかはあなたの転職に対する気持ち・やる気次第だと思います。
未経験に限らず40代の転職は20代・30代よりも難しくなっていくため、先ほども少し触れましたが40代の転職には転職エージェントを活用した転職活動をおすすめします。
転職エージェントのサポートには以下のようなものがあります。
転職相談、キャリアの棚卸し、強み・弱みを洗い出す
希望条件にマッチした求人の紹介
魅力的な応募書類に
企業ごとに合わせたアドバイス
年収や休みなどの交渉を代行
個人での転職活動では「40代 未経験OK」の求人を探す段階から苦労する可能性もあり、応募先企業に上手く自分を売り込むことも容易ではないと思います。
仮に転職ができたとしても未経験職種への転職と言うことで大幅な年収ダウンとなってしまうことも。
より理想に近く納得感のある転職とするためには、転職のプロである転職エージェントの力を借りて転職活動を進めていくことが賢い選択です。
転職エージェントによって得意とする分野が異なることや、担当のキャリアコンサルタントとの相性によっても転職の行方を左右することがあるため、最低でも2~3社の転職エージェントに登録をして比較検討をしながら進めていきましょう。
なぜ40代で未経験職種へ転職しようと思ったのか?
自己都合なのか会社都合なのか‥人それぞれだと思いますが、絶対に転職が成功する保証もないためリスクはありますが、何も始めなければ現状は何も変わらないのです。
今の会社を辞め新しい仕事へチャレンジしようと思うのであれば中途半端な気持ちではなく覚悟を決めて転職活動に臨みましょう。
一人で不安を感じるのなら転職エージェントなどのサービスを上手く活用し、効率良く転職活動を進めてみましょう。