フリーターとは厚生労働省が定めた定義によると15~34歳で在学をしておらず、パートもしくはアルバイトとして雇用されている人、無業者の場合は家事や通学をしておらずパート・アルバイトとして働くことを希望している人のことを指しています。
たとえ正社員として仕事に就いていないとしても、パート・アルバイトで生計が立てている場合はフリーターであることにそれほどの危機感を感じることもなく過ごしているかもしれませんが、果たしてこのままフリーターとして生活を続けていくことは良いのでしょうか?
もちろん正社員として働くことだけが全てではありません。しかし、フリーターとして居続けることで起こり得る”末路”についても少し考えてみませんか?
総務省統計局が行った「労働力調査(詳細集計)平成30年(2018年)平均」(※参照:http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/pdf/index1.pdf)によると、2018年におけるフリーター(15~34歳までのパート・アルバイト及びその希望者)の人数は143万人であることが発表されています。
内訳としては男性が66万人、女性が77万人であり年々減少傾向にありますが、フリーターとして居続けてしまう理由にはどのようなことがあるのでしょうか?
このような理由から「フリーターが合っている」「今はフリーターで満足」と感じ、「まだフリーターで大丈夫!」とずるずるフリーター生活を続けてしまうことが考えられます。
総務省統計局の調査からフリーターは男性よりも女性の方が多いことが分かります。その背景として「いずれは結婚をして専業主婦になればいい」と将来養ってもらうことを前提としたいわゆる『結婚就職』を考えていたり、「女ならなんとかなる」と安易に考えている人が男性よりも多いからなのではないでしょうか?
確かに正社員として就職をしても結婚・出産を機に退職、子育てに専念したいと考えている女性であれば結婚までの数年働く意味があるのか?と思う人も居ると思います。
あくまでも結婚できた場合の話ですが、女性が専業主婦であることが当たり前だったのは一昔前のこと。今では共働き世帯が多くなっており、終身雇用制度も崩壊しつつ夫が定年まで安定して働き続けられる保証もありません。
また、離婚をする夫婦も増えてきています。結婚をすれば一生安泰であるとは言い切れないのです。女性であっても正社員として働き経験・スキルを身につけておくことは大きな武器となります。
えたい夢がある、正社員として働くイメージが沸かなかった、就活に失敗しそのままフリーター‥様々な理由からフリーターとなった男性も多く居ます。
女性フリーターと比べると人数は若干少なめですが、男性フリーターは女性フリーターよりも深刻な問題が待っているかもしれません。
自分ではアルバイト先で十分な収入を得ていると安心し、自由な時間を持てている今の生活に満足しているかもしれません。しかし、フリーターとして生活が成り立っていたとしても家族からの目、世間からの目は確実に厳しくなります。
また、自分では気付かぬうちに様々な面で同年代との差が広がってきていることを自覚しておかないと取り返しのつかない状況になってしまいます。
厚生労働省の定義では15~34歳までのパート・アルバイト及びその希望者をフリーターとしていますが、一般的に35歳以上のフリーターのことを高齢フリーターと表現されることがあります。
高齢フリーターは年々増加傾向にあると言われており、その理由として若年層(15~34歳)フリーターがそのまま就職をせずフリーターを続けていることも一因とされています。
そして、高齢フリーターがフリーター生活を抜け出し正社員になろうと決意しても【仕事が無い】悲惨な現実に打ちのめされることになるかもしれません。
30代前半はまだ高齢フリーターではなくフリーターなのでは?と思うかもしれませんが、転職ではなく就職に於いて20代と30代との差は大きく、30代になったら高齢フリーターとしての自覚を持ち始めるべきです。
フリーターとしての現状を打破したいと考えているがなかなか踏み切れないでいる人、今の生活に満足しておりフリーターであることに危機感を感じていない人、高齢フリーターであることに焦りを感じている人‥フリーターといっても様々な気持ちを抱いている人がいると思います。
正社員として働かなければ必ず悲惨な末路が待っている!‥という訳ではありませんが、実際にフリーター生活から抜け出せず苦労をしている人、後悔している人が居ることも確かです。
今は充実した生活を送れていると思っていても、一度立ち止まって将来のことも考えてみましょう。「お金がない」「居場所がない」「社会的信用がない」「孤独を感じている」とならないためにも行動を起こしてみてはいかがでしょうか。