フリーターとは厚生労働省が定めた定義によると15~34歳で在学をしておらず、パートもしくはアルバイトとして雇用されている人、無業者の場合は家事や通学をしておらずパート・アルバイトとして働くことを希望している人のことを指しています。
正社員で働くことだけが全てではありませんし、様々な事情でフリーターとしての働き方を選ぶ人もたくさんいます。しかし、自分の将来や生活のことを考え心配を抱えたままフリーターとして生活を送ることに不安を覚ているなら、働き方を見直すタイミングです。
本記事では、フリーターとして働き続けた場合最悪どうなってしまうのかについて、そしてその最悪の結末を回避するにはどういう働き方・仕事がおすすめかについて徹底解説しています。
今フリーターでいることを悩んでいる人、フリーター生活を見直したい人は是非参考にしてください。
総務省統計局が行った「労働力調査(詳細集計)2021年(令和3年)」(※参照:http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/pdf/index1.pdf)によると、2021年におけるフリーター(15~34歳までのパート・アルバイト及びその希望者)の人数は137万人であることが発表されています。
内訳としては男性が64万人、女性が73万人です。フリーターとして居続けてしまう理由にはどのようなことがあるのでしょうか?
このような理由から「フリーターが合っている」「今はフリーターで満足」と感じ、「まだフリーターで大丈夫!」「フリーターの何が悪いの?」とずるずるフリーター生活を続けてしまうことが考えられます。
コロナ禍で働いていた会社がなくなり、仕方なくフリーターになった人も多い今、社員として働くより気楽なため「もう少しフリーターでいてもいいかも」という気持ちになっている人もいるかもしれません。
総務省統計局の調査からフリーターは男性よりも女性の方が多いことが分かります。その背景として、女性の方が男性より正社員として働きづらいという状況があります。
「女性は正社員として働いてもすぐに結婚や出産でやめてしまう」
未だにこうした考えを持つ企業が多いため、男性と比べると正社員として働きづらいという環境にあるのです。
同じ労働であれば契約社員や派遣社員として働く手段もありますが女性の場合かなり給料が安い場合もあり、ダブルワークなどで収入の調整をしやすいためフリーターの方が手取り月収は多いということもあるのです。
「いずれ結婚するからフリーターでいいや」という考えの人ももちろんゼロではないでしょう。しかし、現代の日本では少数派なのではないでしょうか。
社員としてではなくフリーターとして働き続けた状態のままだと、年齢と共に増える保険料で給料が圧迫され手取り収入はどんどん減っていきます。
ダブルワークをできる体力や気力も年齢と共に落ちていきますから、ダブルワークしている人も心身の健康のために辞めざるを得ないことだってあるでしょう。
収入が減る中、転職しようと思っても年齢を重ねるごとに仕事は減っていき、将来の不安におびえながら毎日暮らす…、という末路をたどる場合もあるのです。
女性フリーターの方がこうした末路から脱するためには、女性が有利な仕事で正社員を目指すのが最も良い方法です。
たとえば販売員や接客業などは女性が採用されやすい職種です。店長や幹部候補としての求人も多く、そうした求人はほとんどが正社員での求人ですし、給料も高く設定されています。
アパレル販売などは正社員登用制度が導入されていることもあるので、アルバイトや契約社員から正社員を目指すことも可能です。
女性が有利な仕事でやってみたいと思うものがあれば、是非社員を目指してみましょう。
叶えたい夢がある、正社員として働くイメージが沸かなかった、就活に失敗しそのままフリーター…。様々な理由からフリーターとなった男性も多く居ます。
男性は特に「いつかなりたい自分になる」という願望を大きく持ち、夢や理想を追いかけながらフリーターを続けている人も多く、年齢を重ねて焦る一方理想を捨てられず悩む人も多くいます。
しかし、悩み続けたまま決断できずフリーター生活を続けていると、そこにはかなり厳しい現実があるのです。
女性フリーターと比べると人数は若干少なめですが、男性フリーターは女性フリーターよりも深刻な問題が待っています。その問題は「他人からの扱い」です。
男性のフリーターは、収入が少ないということに加え、「世間の厳しい目」に晒されがちです。女性よりも経歴が重視されやすい男性は、フリーターというだけで白い目で見られる可能性も…。
「いい年をしてフリーター」という目で見られるのは世間からだけではありません。知人友人に加え、下手をすると家族からもそういう目で見られかねないのです。
特に同世代の社員で働いている友人とは、収入に加え世間的な評価も大きな差が開くでしょう。そのせいで疎遠になったという例もあります。
男性フリーターの方がこうした末路から脱するためには、求人が多い20代のうちに社員としての登用を目指すのが最も手軽で確実な方法です。
男性はよっぽど大手の企業に入りたいと思わなければ、中途採用でもある程度求人を選ぶことができます。特にITやベンチャー企業などはスキルや知識を重視される場合が多いため狙い目です。
正社員として働くだけでなく、契約社員や派遣社員という働き方もあります。時間の融通も利きやすいので、事情があってフリーターとして働く方が時間的な都合がいいという人も目指しやすいでしょう。
フリーターとして働くよりも契約社員や派遣社員として働いた方が福利厚生を利用できることもあるためおすすめです。
高卒でフリーターとなった場合、そもそも仕事の選択肢が少ないため仕事を選ぶことができません。学歴や職歴の壁に阻まれ、自分が「やりたい!」と思った仕事を断念せざるを得ない場合もあるでしょう。
もし「稼ぎたい!」と思って高収入の仕事を探したとしても、職業はかなり限定されます。
高卒で高年収を得られるお仕事といえば、肉体労働、あるいは夜のお仕事などが考えられますが、体力や人並以上のコミュニケーション能力などが必要とされる仕事なので、適正がなければ続けにくい仕事です。
仕事を選べないため給料が安くても仕事を止めることは難しく、ワーキングプアとしての生活を送り続けなければならないという末路が待っていることも。
高卒フリーターが正社員になろうとした場合、かなり苦労することは目に見えています。中途採用では学歴のほかにそれまでの経験やスキルが問われます。
学歴も経歴も重視する大手企業はもちろんですが、入りたい会社に貢献できる能力や技術をフリーターのうちに身につけていなければ正社員への道は厳しいでしょう。
高卒フリーターから軌道修正したいなら、他の会社でも経験を活かせる仕事を探したり、就職に役立つ資格を取ったりするのは必須です。
高卒フリーターは経歴だけでなく学歴も問題ありとみなされる場合があり、フリーターから正社員への就職活動は、普通に行うだけでは厳しいでしょう。
学歴や経歴が不利な高卒フリーターが就職活動のときに「自分は戦力だ」とアピールするには、資格取得が一番手っ取り早い方法です。
資格を持つことは「自分が資格を取るだけの知識や能力がある」というアピールになるだけでなく「その仕事へのやる気がある」という証明にもなります。
必要そうな資格があれば一つだけでなく複数取っておくと尚良いです。
厚生労働省の定義では15~34歳までのパート・アルバイト及びその希望者をフリーターとしていますが、一般的に35歳以上のフリーターのことを高齢フリーターと表現されることがあります。
高齢フリーターは年々増加傾向にあると言われており、その理由として若年層(15~34歳)フリーターがそのまま就職をせずフリーターを続けていることも一因とされています。
高齢フリーターに立ちはだかる大きな障害は、「自分が応募できる求人がどんどん減る」ということです。実際に高齢フリーターの方はこの壁に直面しているのではないでしょうか?
年齢を重ねた社会人の転職で重要視されるのは「経験」と「経験や知識に基づいた高い能力やスキル」です。しかし、フリーターとして働いている場合、必要とされるものを身に付けることは難しくなります。
また、フリーターとして働ける場所でも年齢の制約がありそもそも応募できないということも増えます。生活や将来が、年を重ねるごとにどんどん不安定になるのです。
高齢フリーターが最悪の末路を脱するためには、すぐにでも就職活動をして正社員を目指したほうがいいでしょう。
「でも就職先が見つからない」という場合、人手不足の業界で求人を探すのがおすすめです。
特別なスキルや能力、あるいは経験がある人でも、年齢を重ねれば求人は減ってしまい就職しにくくなります。ですが、人手が足りない業界では常時人材を求めていますから狙い目です。
物流や介護、飲食業界などに加え、新しい業界ではIT業界も人手不足で多く求人が出ています。とくにIT業界は一度就職して技術を身に付ければ転職もしやすいのでおすすめです。
フリーターといっても様々な気持ちを抱いている人がいると思います。危機感を抱く人がいる一方、生活に満足している人ももちろんいます。
正社員として働かなければ必ず最悪な末路が待っている!…という訳ではありませんが、実際にフリーター生活から抜け出せず苦労をしている人、後悔している人が居ることも確かです。
今は充実した生活を送れていると思っていても、一度立ち止まって将来のことも考えてみましょう。「お金がない」「居場所がない」「社会的信用がない」「孤独を感じている」とならないためにも行動を起こしてみてはいかがでしょうか。