【作:kutsuwadaさん】
自己分析に企業研究、就職セミナーにも通いやっと希望の企業から内定をもらった!と喜んだのも束の間、入社前のイメージとは異なる理想の社会人生活を過ごせていない方も多いのではないでしょうか。
「毎日仕事に行くのが辛い」「仕事を辞めたい」「仕事のストレスで涙が出る」と悩み精神的に辛い思いをしている新入社員の方、安心してください。
ストレスを抱えながらいつまで頑張ったらいいのだろうとギリギリの状況で頑張っている方はあなただけではありません。
今回、新入社員が会社を辞めたいくらい辛いと思う原因・状況・時期、辛い状況を乗り越える改善方法、辞めるタイミングについてご紹介させていただきます。
辞めたいストレスで心を病み、自分自身が壊れてしまう前に進むべき道を考えてみましょう。
新入社員はどのようなことが原因で「仕事を辞めたい」「仕事が辛い」と思っているのでしょうか?
辛い原因や理由について5つ挙げてみました。
今日から社会人だ!と意気込みはあっても学生時代の生活からなかなか抜け出せず、生活や環境の変化についていけずギャップに苦しむ方も少なくありません。
学生時代のように余裕のある時間がなく、仕事に追われる日々に馴染めない方も多く、何よりも気さくに相談したり愚痴を言い合える仲間がいないというのも大きな原因です。
楽しい毎日から一変、朝起きて仕事をして帰ったら寝るだけの毎日。
慣れない満員電車を辛いと思う方もいらっしゃいます。
社会人になったことをきっかけに1人暮らしされていた方は、仕事から帰ると真っ暗な家に戻り1人の寂しさや日々のしんどさに精神的に辛いと感じてしまうこともあるでしょう。
就活では自己分析や企業研究を念入りされ、口コミもチェックして入社を決意したかと思いますが、入社したら理想とは違っていた!と、入社前のイメージと入社後の現実にギャップを感じる方もいらっしゃいます。
実は入社後の生活が入社前のイメージ通りだったという方はほとんどおらず、ギャップに直面する方の方が多いのが現実。
求人情報や企業情報では良い情報しか得られませんし、説明会に参加して気になることを質問したとしても企業側は良いことしか伝えないことが多いでしょう。
Twitterや口コミサイトでリアルな声を確認しても、実際に働いてみないと分からないですしもしかすると自分に合っていないだけなのかもしれません。
入社前と入社後でギャップを感じるのはむしろ普通のことなのですが、ここで注意したいのが給料や休日など待遇面でのギャップです。
注意しなければいけないギャップ事例
など、入社前のイメージといっても仕事や環境に慣れれば大丈夫というギャップのレベルではなく、受け入れるべきではない辞めたい原因となるギャップとなるでしょう。
新入社員が仕事を辛いと思う原因のひとつに職場の人間関係が挙げられます。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構がおこなった調査によると、若年者の離職状況においてこのような結果が報告されています。
と、人間関係の問題が上位に入っている結果となっています。
参照:独立行政法人 労働政策研究・研修機構
調査シリーズNo.164 若年者の離職状況と離職後のキャリア形成(若年者の能力開発と職場への定着に関する調査)
https://www.jil.go.jp/institute/research/2017/164.html
学生時代と異なる点は、まず上司・部下の関係がつくられるという点で、優しい上司ばかりではないため、きつい口調やパワハラ上司にあたってしまう可能性も。
体育会系のような上限関係の厳しい企業もあり耐性のない方は苦痛を感じ、「飲みにケーション」と名目で開催される強制飲み会も新入社員にとっては辞めたい原因になるでしょう。
座席の位置やビールの注ぎ方を怒られ、芸を披露させられ…飲み会も苦痛の時間で楽しいはずもありません。
社会人として身につけておくべきマナーでは名刺交換の方法や電話の取次ぎ方、エレベーターやタクシーの乗る位置、会議での座る位置…など細かいマナーや上下関係のルールがあり鬱陶しいと感じてしまうこともあります。
会社には年齢や専門性などが異なる様々な方が働いています。
幅広くコミュニケーションをとることにもストレスを感じる方も多く、苦手だなと感じる方とも仕事のために上手な付き合いをしなければいけないことが辛いと思う原因・状況になっているのでしょう。
新入社員が辛いと思う原因・状況のひとつに給料の少なさがあり、思っていたよりも給料が少なかったという方が多くみられます。
求人情報に記載されている給料は月給の額面で手取りの金額とは異なり、初任給〇〇万円と記載されていても、ここから健康保険料、厚生年金、所得税、住民税(入社2年目から)が引かれます。
額面を給料として支給されると思っていた方は手取りの支給額を見て、重くのしかかる社会保険料や税金に頭を悩ませ、もっと給料の高い企業へ転職したいと決意する方もいらっしゃいます。
1人暮らしで奨学金の返済をしなければいけない方は毎日の生活が苦しく、貯蓄もできず将来に不安を感じることもあるでしょう。
新入社員はとにかく覚えることばかりです。
入社時は新人研修を行う企業がほとんどですが、研修を終えたからといってすぐにできるわけではなく…
実践を通じてビジネススキルを身につけていきます。
一般的なビジネスマナーやビジネススキルのほか、その企業のルールといったことも学ばなければならず入社後の数カ月は眠れない日が続くでしょう。
仕事ができない自分に自信がもてず卑下してしまったり、周囲から評価されないと思い込んだりと精神的に辛いと病む方もいらっしゃいます。
仕事ができない原因のひとつには、企業の研修体制が整わずOJT教育が適切に実施されていないケースがあり、新入社員の仕事への意欲を失わせてしまいます。
求人情報では十分な記載がされていない労働条件についても仕事が辛いと感じる原因のひとつです。
入社してみると、休日出勤や時間外労働を強制され、さらにはサービス残業の強制…無理な労働条件は体力面だけでなく精神面でも辛い状況となってしまいます。
手当がつかない、スキルアップ、昇給が期待できないと感じると辞めたいとキャリアビジョンを描くことができず辛い・辞めたいと感じてしまうのでしょう。
夢と希望を抱いてスタートした社会人生活、新入社員が最も辛い・しんどいと感じる時期はいつ訪れるのでしょうか。
いつ頃辛いと思うかというのは人によって3パターンに分けられます。
着なれないスーツに袖を通し、やる気に満ち溢れた桜の季節…キャリアビジョンに向かって一歩歩み出した時期です。
しかし新入社員にとっては緊張と不安の毎日。
初めての職場では企業独自のルールや覚えなければいけない膨大なビジネススキル、毎日をなんとかやり過ごしていても「自分はついていけるのか」と自信喪失してしまう方もいます。
入社後1カ月が過ぎ、ゴールデンウイークを迎えた頃が最も辛いと感じるピークの時期ではないでしょうか。
入社してから環境の変化に適応できないまま毎日が過ぎ、5月のゴールデンウイーク明け頃に「5月病」という形で心身の不調をきたしてしまいます。
気分が優れない、出社するのが億劫といったうつ病に似た症状が出始め精神的に辛い時期といわれています。
梅雨で雨が多くじめじめした気候も気分が落ち込んでしまう原因になりますね。
入社後、5月の辛い時期を乗り越え仕事への自信をつける方がいる一方で、退職したいと決意する方が増えるのがこの時期です。
夏は楽しいイベントがたくさんあり学生時代を思い出すことも多いでしょう。
「楽しいことをして過ごしたい」「面白くない会社に行きたくない」と社会人生活が辛いと改めて感じ、初めてとなる夏のボーナスをもらった後でもあり、気持ちが大きくなっているというのも理由のひとつでしょう。
仕事が辛い時にどうするべきか対処法が知りたい方へ、5つの改善法をご紹介します。
どのような行動をとれば「辛い」「辞めたい」気持ちが改善できるのでしょうか。
ただ漠然と「しんどいな」と感じている方もいますが、「辞めたいほど辛い、病む直前」という方はいくつか要因やタイミングがあったはずです。
辛いと感じたタイミングや1日の終わりに日記として「辛いこと」を書き出し、自分自身が客観的に辛い状況を確認できることが大切です。
辛いタイミングや状況を分析し解決方が見いだせる場合もあり、辛いと感じる前に要因から避けて行動することもできるかもしれません。
社会人生活が始まると上司や先輩と接する機会が増え、自分の世界が会社一色になってしまい客観的な自己評価が難しくなります。
違う世界で生きる社外の友達と接する機会を増やすことで、視野を広げ柔軟な考え方ができるようになることも。
学生時代の友人とは出来る限り交流を続けていくことをおすすめします。
会社のことで辛いとき、相談したいときに自分自身を理解してくれる気兼ねなく話せる友人は貴重な存在で、間違っていることはきちんと指摘してくれる友人は、特に大事にしていきましょう。
「職場の人と仲良くならなければならない」という思い込みが人間関係で悩む原因のひとつとなります。
無理に仲の良い関係性である必要はなく、同じ職場の人間としてビジネス上で良い関係を築くことができればそれで充分です。
「同期から仲間外れにされたらどうしよう」「嫌われたくない」という気持ちによって、無理な人間関係を作ろうとしてストレスが溜まるものです。
職場の人は友達ではありませんので、割り切って人間関係を作っていけばとストレスが溜まらずコミュニケーションもとりやすくなるかもしれません。
辛い気持ちや辞めたい気持ちは日々の生活習慣を工夫することで改善できる可能性もあります。
日々の仕事に追われ生活リズムが乱れている方も多いかと思いますが、休日前日に「もったいない」と夜更かししたり、休日明けの出社が嫌でなかなか寝付けない方も多いのではないでしょうか。
睡眠不足は精神面へのマイナス要素となり、繰り返すことで悪循環を引き起こしてしまいます。
休日前日、休日には仕事のことを忘れてゆっくり体を休める時間を作ってみましょう。
好きな音楽を聞いたり、映画を見て泣くのも気分転換に効果的ですよ。
一番してはいけないことは「せっかく入社したのだから頑張らないといけない!」と自分を追い込み心身を壊してしまうことです。
世の中には楽な仕事はなく、どんな仕事でも辛いことはありますが頑張らない方がいいのはパワハラや長時間労働、サービス残業など待遇面でのギャップがある場合です。
頑張りすぎて精神的に病むならば、転職を選択するほうが良いでしょう。
心身が壊れるまで働く価値がある会社かどうかしっかり見極め、自分を大事にする最も良い選択を選びましょう。
「入社して3年は我慢しなければいけない」と、新入社員がすぐに辞めるのは批判されがちです。
しかし、場合によっては退職して新しい環境で仕事を始めた方が良い場合もあり、「いつ辞めたらいいか分からない」と辞め時について悩む方も少なくありません。
新入社員の辞め時はブラック企業と判断したときです。
これはブラック企業の特徴ですが、新入社員は会社に対して不満を持っていてもなかなか伝えることができずしんどいと感じながら働き続けてしまいます。
ブラック企業で働き続けると、洗脳状態になり正しい判断ができず「辞める」という選択ができなくなり鬱や精神面へ悪影響を及ぼすことが考えられます。
ブラック企業にどっぷり浸かってしまう前に危険を察知し、早めに転職を決意しましょう。
朝起きられないほど仕事が嫌になってしまった・ストレスで辛くて涙が止まらない日々・体調不良が改善されないという場合なども心身の健康を維持できない場合も辞め時だと考えられます。
これからの長い社会人生活を考えると、まだ辞めるのは早いと感じることもあると思います。しかし実は筆者は新卒で入った会社3か月で退職しています。理由は会社がブラック企業だったからです。
短期離職については、転職活動時に退職理由をうまく言う必要がありますが、あの時に転職して本当によかったと今でも思います。
あのまま働いていたら精神が病んでいたなとつくづく感じます。短期離職した際は転職エージェントを利用して就職活動するとミスマッチのない就職ができるのでおすすめです。
20代におすすめ!転職成功率の高い転職エージェント
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辞めるべき会社について先述しましたが、一方で辞めない選択肢をとる方が良い場合もあります。
例えば、時間が解決してくれると考えられる場合で人間関係や仕事内容などです。
新入社員として社会人生活をスタートさせて間もない内は、職場内で十分なコミュニケーションがとれておらず人間関係が構築されていません。
嫌だと思っていた上司も実は「話してみればいい人だった」と感じたり、社員の成長のため厳しく指導していたりと深く接してみなければ分からないこともたくさんあります。
仕事内容についても実務経験を積めば解決されることもあり、それでも解決されない場合は異動願いを出し新しい環境でリスタートできる可能性も残っています。
早い時期に退職してしまうと次の転職活動で「長続きしない人」とネガティブなイメージがつきやすいため、退職については慎重に検討すべき課題です。
継続することでスキルや自信を身につけることができるため、心身の健康を害しない場合や漠然と辛いと感じる場合などは辞めないという選択肢をとることもひとつの方法です。
新入社員の時期は、多くを学び社会人として一歩踏み出し、大きく成長できる大事な時期です。
最後に社内でのポジション作りやスムーズに仕事を続けるうえでの心得をご紹介します。
社会人は自分自身を客観的に評価され、それが対価として給料に反映されます。
社内の狭い人間関係で悩むよりも、自分自身の市場価値を高め「これだけは負けない」というスキルを磨きましょう。
報告・連絡・相談の「ホウレンソウ」は、どの企業でも重視されますが、新入社員には特に求められるため欠かさないようにしましょう。
報連相をすべき相手やその内容、手段についてもしっかりと見極めることが大切です。
個性を重視されて育った世代では、価値観がすでに完成されている方もいらっしゃいます。
上司や先輩が指示する内容が自分の価値観に合わないと判断しても、新入社員の内は自分の価値観に固執せずに広い視野をもって取り組んでみましょう。
学生時代までの価値観は社会経験から考えると小さな価値観です。
もっと広い世界が広がっている可能性があると考え、とりあえずは上司や先輩の言うことに耳を傾けてみることから始めてみると良いでしょう。
新入社員は仕事ができなくて当たり前・失敗することも仕事のひとつということを理解し、この3つの言葉をマスターしましょう。
常に周囲の方へお詫びの気持ちと感謝の気持ちを忘れないことが大切です。
身だしなみや言葉遣い、名刺交換などビジネスマナーを身につけることは社会人としての基本であり、仕事への自信にもつながり、職場の人と円滑なコミュニケーションをとるためにも必要なマナーです。
実践的なビジネススキルは仕事を始めていかないと身に付きませんが、ビジネスマナーは本やインターネット、セミナーで学ぶことができます。
社会人になったことをきっかけにビジネスマナーについて理解を深めましょう。
いかがでしたでしょうか?
新入社員が辛いと思う原因・状況や改善方法、辞め時などについてご紹介させていただきました。
慣れない社会人生活は心身共に疲弊し、辛くて辞めたいと思ってしまうことが多いでしょう。
しかし、すぐに諦めて退職を決意するのではなくまずはご紹介した新入社員の心得を理解し、改善方法を試してみてください。
決して無理をせず、頑張り過ぎず一番大切にするのは自分自身であることを念頭に、原因や状況に応じて後悔しないような選択をしましょう。