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転職時に見落としがちな5つのポイント全5回 自分に合う働き方コンサルタント 中山まさひで

こんにちは!中山です。
いよいよ、この連載も最終回です。
これまで、転職を考えるとき見落としがちなこととして、仕事をするときの環境、職種選びの注意点について書いてきました。

自分に合った仕事や、転職先を選ぶときに考慮しなければならないことで、この連載で触れられなかったことは、他にも沢山あります。ご興味ある方は私のブログをご覧ください。

さて、今回のテーマはこの連載で一番言いたいことです。働き方や仕事だけでなく、その他の場面でも応用できる考え方です。

自分にはできないと思った仕事をやってみたら・・・。

私は大学時代、自分に一番向いていない仕事は民間企業の営業だと思っていました。
営業という職種は押しが強く、おしゃべりな人が向いていると考えていたのですが、私はそのどちらにも当てはまりません。
民間企業の営業以外の仕事をしようと思っていました。

ところが、卒業後あるメーカーに入社したら、自分が一番向いていないと考えていた営業に配属されました。
配属が発表された日に、先に発表を見た同期から「中山は営業だよ」と教えてもらったときのショックは忘れられません。この先本当にやっていけるのか心配でした。

しかし、実際に営業の仕事をしてみると、思っていたのとだいぶ様子が違います。
まず、私が思っていたようなおしゃべりな人が向いているとは限らないことが分かりました。人間は自分の話を聞いて欲しいという欲望があります。

おしゃべりな人は、人の話を聞かない傾向がありますが、私のように人の話を聞くタイプの人間は、話を聞いてほしいという欲望を満たすことができます。
お客様の担当者は自分の話を聞いてくれる私と会う機会を作ってくれました。

また、押しが強いだけでもダメだということが分かりました。
やはり人間の心理として、押しが強い、つまり積極的に売り込む人は警戒しますし、うっとうしいと感じるものです。

もちろん、タイミングが来たら売り込まなければならないのですが、普段から売ってばかりでは逆効果です。この点も私の予想と違っていました。
私は、営業担当者として、そこそこの成績を残すことができました。社会人2年目には、営業に対する苦手意識は完全に払拭されていました。

私以外の例もあげておきましょう。
私の知り合いに、家政学部を卒業して金融業界で働いている人がいます。
彼女はもともと料理が好きで家政学部に入りました。金融業界で働こうとは思っていなかったそうです。

しかし、就活時に安定していることに魅力を感じ、金融の会社に入りました。社会人になり自分が給与をもらうようになると、それまで興味のなかった金融の仕事も面白くなったそうです。

彼女の担当は営業です。社交的という彼女の強みも活かせていると思います。
職場の人間関係も良好で、今はとても楽しそうに働いています。

やってみないと分からない

営業に向いていないと思っていた私も、営業が務まりました。料理が好きで家政学部出身の彼女も金融業で楽しく働いています。

自分には向いていないと思っている仕事、畑違いだと思っている仕事でも、務まることがあります。務まるどころか、実はその仕事に向いていたとか、やっているうちに好きになったということもしばしば起こります。
その仕事が向いているか、好きか嫌いか、実際にやってみないと分からないのです。

私が頭の中で思い描いていた営業という仕事と、実際の営業の仕事は全く違いました。
仕事に限らず何事も、自分が経験してみてはじめて分かることが沢山あります。
自分に合う仕事を探す努力は必要です。できる限りのことはするべきです。

しかし、一定程度自分に合う仕事探しの努力をしたら、飛び込んでみることです。
飛び込んでみると「自分に合うと思っていた仕事が実は合わなかった」「興味関心を持っているけど仕事としては面白くない」「予想と違い自分の強みが実は活かせることが分かった」などということが、頻繁に起こります。

間違えたと思ってがっかりする必要はありません。間違いは恥ずかしいことでもありません。
誰にでもあります。間違いだと分かったら、修正すれば良いのです。人生には試行錯誤がつきものです。
試行錯誤を重ねないと、自分にとって本当に良いものを手にすることはできません。失敗を恐れて何もしないのが一番のリスクです。

トライアンドエラーの精神で、まずトライしてみることが大事です。その結果エラーが出たら改善していけば良いのです。

今までは、1つの会社にずっと勤めるのが良いことでした。
日本型雇用と言われるものが価値あるものとされてきました。日本型雇用にも多くの良い点があります。

しかし、今や転職は珍しいことではありません。あなたが、失敗や間違いと思っていることは、実は失敗でも間違いでもありません。

そして、雇用慣行や働き方も変革の時期を迎えています。
これからますます転職することが一般化するでしょうし、そうなって欲しいと願っています。

あなたはまだ若い

27~8歳の若い方とお話していて、ときおり「私はもうトシです。」と言う人がいて驚きます。
確かに、人間の今は、今まで生きてきた中では最高齢です。30歳の人は30歳未満の年齢しか経験していません。
自分の人生だけみればトシをとったと感じるのかもしれません。

しかし、50代の私から見ると、30歳前なんて若さで輝いています。いくらでもやり直しがききます。
これは、おそらく当事者にはピンとこないのでしょう。
でも、本当にそうなのです。失敗しても大丈夫です。また、やり直せば良いのです。やってみないと分からないことが沢山あります。

そして、やってみてはじめて分かったことは、全て自分の経験として蓄積されていきます。
書物で得る知識も貴重ですが、自分で経験したことは、かけがえのないあなたの財産です。何ものにも代えがたい財産になります。人生に無駄はありません。
そのときは失敗だと思っても、後になって、あのとき失敗して良かったと思える日が必ずやってきます。

私は、さまざまな経験をしてきました。3回の転職、独立を目指して試験勉強に没頭する日々、従事した職種も4つになります。
波乱万丈の人生ですね、と言われたこともあります。その直後は失敗したと思ったこともあります。

しかし、今となっては全てが私の財産です。無駄になったことなどありません。本当に良かったと思っています。

特に、こうして私の経験をもとに皆さんにお伝えする場ができたのは、望外の幸せです。
改めて人生に無駄はないと確信しました。私の拙い連載が少しでも皆さんのお役にたてば幸いです。

このような場を与えて下さった転職鉄板ガイドさんには感謝しています。
とりわけ担当のIさんは、いつも私の原稿にポジティブなフィードバックを下さいました。
彼女の励ましがなければ、5回の原稿を書き終えることができたか分かりません。本当にありがとうございました。

プロフィール

著者写真
中山 まさひで(なかやま まさひで)

自分に合う働き方コンサルタント

経歴・実績

大学を卒業後、7年半大手メーカーに勤務。独立を目指し難関国家資格の受験のため退社。試験勉強一筋の生活を送り、通信キャリア企業やITベンチャー企業を経て、IT企業に入社し、3000件以上の社内の相談にのっていた。

運営サイト
強みが活かせて面白い仕事を選ぶための3つのポイント:https://ameblo.jp/leem117/entrylist.html

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今回のテーマはこの連載で一番言いたいことです。働き方や仕事だけでなく、その他の場面でも応用できる考え方です。

参考サイト
厚生労働省
内閣府
ハローワーク
職業情報提供サイト
日本経済連合会
転職コンサルタント
中谷 充宏
梅田 幸子
伊藤 真哉
上田 晶美
ケニー・奥谷