今まで、女性の転職先選びで長年重視されてきたのは、
年収アップ
ワークライフバランスの取れた働き方
キャリアアップできる職場
人間関係の良い職場
等ですが、コロナ禍を経験しこれからの働き方や転職先に求めることが変化してきています。
こんな時だからこそ女性の転職に強みを持ち、女性のキャリアに寄り添ってくれる転職エージェントを上手に活用していくべきです。
ここでは、「アフターコロナに女性はどう転職をすすめるか」と「女性におすすめの転職エージェント」について考えていきます。
転職活動のヒントにしていただければ幸いです。
この記事の監修者:降幡美冬さん
- 国家資格キャリアコンサルタント
- CDA(キャリア・ディベロップメント・アドバイザー)
- 介護離職防止対策アドバイザー(R)
プロフィール
大学卒業後、転職を経つつ23年間民間企業に勤務。設備修理関連会社にて30代後半にマネジメント職となり、現場や数値管理をする傍ら全国をまたぎ社員教育、女性リーダー育成等の研修にも従事。
その後2019年にキャリコアコンサルタントとして独立。
2020年に北海道新聞社主催働く女性のための「HATAJOアワード」にて北海道知事賞受賞するなど、女性が働きやすい社会づくりを目指し活動中。
企業向け採用・定着コンサルティングや社員研修のほか、「個々の強みを生かした働き方」をモットーに個人向けのキャリア開発や就活支援にも取り組んでいる。
コロナで変わった女性の転職
新型コロナウィルス感染拡大の影響で、これまでの生活様式が一変し、あらゆる業界に影響を及ぼしたことで自分自身の仕事・働き方の価値観が変わった人が多くいました。
コロナ禍を経験した女性の転職においても以下のような変化が見られています。
女性が会社に求めることNo.1は「安定した経営基盤」
引用:女性の転職type
女性のための転職サイト「女の転職type」ではwithコロナ時代に働く女性へのアンケート調査を実施しました。
『会社選びで重視したいポイント』の問いに対して、最も多かったのが「安定した経営基盤」。
理由としては、以下の意見が挙げられました。
- 予測できない事態(コロナショック)で経営破綻してしまう企業が多かったから
- 大企業でも損失を受けていることなどを踏まえて、安定した会社に勤めたいと思った
次いで「一緒に働く人たちの人柄」「在宅ワークができること」と続きました。
- コロナ禍で社内がギスギスしていた
- 今後テレワークが増えた場合でも良い人間関係を築くことが仕事をする上で大切
このように、未曾有の事態を経験したからこその意見が目立っています。
キャリアの見直しを始めた女性が増加
コロナショックは、現在働いている会社のことやこれからの働き方について、じっくり考え直すきっかけとなったようです。
今後のキャリアについて見直すことで、具体的に行動に移した方も多くいました。
具体的な行動例
- やってみたい仕事に具体性ができ社内異動や業種転換した
- スキルアップのための資格取得
- 業務に活かすためオンライン講座で学び直した
- コロナ禍でも危機感のない会社に見切りをつけ転職した
-
これまではただ働いていただけだったのが、コロナ騒動が起こったことで、キャリアへの気づきや意識の変化を感じられるようになった方は少なくありません。
女性の真の強さはピンチな時ほど発揮されやすいのかもしれません。
自分の優先順位を見極めましょう
コロナ禍のような危機的状況や悩みや不安などのネガティブな感情を抱いた時こそ、人生の転機になりえます。今後、後悔しない生き方・働き方をしていくためにも、こうした機会を逃さず、今の自分にとって大切なものをしっかりと棚卸ししてみることをお勧めします。
特に女性は、ライフステージの変化に伴って、価値観や考え方も変わっている可能性があります。
社会に出たばかりの新人時代に重視していた要素(お金、自分や家族との時間、健康、やりがい、人間関係、スキルアップなど)が、現在も同様に重要であるとは限りません。そのため、改めて自分自身の優先順位を明確にし、自分らしいキャリアを描くための最適な選択肢を考えることが必要となります。
コロナ禍から見えた女性の転職の課題と解決策
価値観や意識を大きく変える出来事となったコロナショックですが、先行きが見えない中「コロナ禍に転職はできるのだろうか?」と不安に感じる女性も多かったように思えます。
女の転職typeがまとめた『2020年女性の転職市場レポート』を見てください。
引用:女の転職type「2020年女性の転職市場レポート」
コロナ前よりも転職が難しくなっていることはこのグラフを見ても分かるはずです。
新型コロナウイルスの影響が少しずつ出始めた2月頃から転職求人倍率が下がりはじめ、徐々に回復傾向にはありますが、2020年12月の時点で前年比76.3%。
また、コロナ禍の転職の特徴として「求人が少なくなった」だけでなく「経験者採用が増えた」ことも挙げられます。
特にクリエイティブ系やエンジニア・技術者・システム系など、専門性の高い職種ほど、未経験者の採用を控え経験者採用にシフトしています。
見えてきた課題と解決策
- 未経験業種・職種への転職は慎重に⇒これまでの経験を活かせる仕事を中心に
- これまでの経験を活かせる仕事を中心に⇒働く目的や何のための転職なのかを明確に!
- 目先の利益だけで転職をしてはいけない⇒企業の将来性や安定性、雇用条件を数社で比較検討して見極める
求人数が減っていて、未経験からの転職は厳しめということは、つまり転職先の選択肢が減っているという状況です。
そんな中、今の会社から転職できるならどこでもいいなどと妥協したり、安易に転職をしても、後悔することは目に見えています。
- 自分はどのような仕事がしたいのか?
- 理想的な働き方は?
- 将来的な目標・目的は?
- 活かせるスキルは?自分の強みは?
‥など、この先どうなるのか誰も分からない現在は、これまで以上に自己分析をしっかりとして、転職に向けた気持ちを明確にしておくことが大切です。
さらに、興味のある企業の情報収集をすることも転職を乗り切る最重要ポイント。
不安定な状況だからこそ、自分に合った企業選びがより重要さを増しています!
「私に合った仕事って何だろう?」「私がやりたいことって?」「私の理想や希望にマッチした企業はあるの?」と思うのなら転職エージェントに相談してみましょう。
現時点で転職しようか悩んでいる段階でも、アドバイスをもらうことで進むべき方向性がはっきりすることもあります。
あなたのキャリアに寄り添ってくれる転職エージェントを上手に選び、少し力を借りてみませんか?
アフターコロナ×女性の転職エージェント
転職活動をサポートしてくれるサービスを転職エージェントと言いますが、様々なサービスがありそれぞれに得意分野が異なるため“女性のキャリアに寄り添ってくれる”という点を重視するならば、下記のポイントに注意して選ぶようにしましょう。
- 女性アドバイザーが在籍している
- 女性向けの求人が豊富
- 女性のキャリアアップ体制が整っている企業を紹介
- 女性向けのコンテンツが充実している
- 女性の転職実績が豊富にある
女性の転職に特化したサービスであれば、女性転職のノウハウがあるだけでなく女性のニーズを理解し把握したアドバイザーのサポートを受けられる可能性が高いのでスムーズな転職活動に期待できます。
経済状況の変化により、転職市場も日々めまぐるしく変わっています。そこでも頼りになるのが転職エージェント。
企業の採用担当者と直接やりとりしている為、最新の業界動向や成長性、社風や雰囲気・働く環境などの企業情報をキャッチしているので、知りたい情報を網羅しています。
こんな状況下こそ、転職エージェントを利用して納得のいく転職を実現させましょう。
Point転職エージェントは相性の比較&求人の数を増やすため複数登録しましょう。
自己分析には他者の力を借りるべし
転職活動では、どんな仕事や働き方を目指しているのかを考えるだけでなく、自己分析をしながら「自分の強み」や「活かせるスキル」を見つけることも重要です。
しかし、実は自分のことは知っているようで案外知らないものです。今まで当たり前にやってきたことは、当たり前であるがゆえに「強み」「スキル」であるとは気がつきにくいのです。
そのため、他者の客観的な視点は積極的に取り入れましょう。身近な人と話すことも有益ですし、転職エージェントの担当者に相談すれば、あなたの話をしっかり聞いてアドバイスをくれるだけでなく、頭を整理するための壁打ち相手にもなってくれるでしょう。自分を言語化できるようになれば、進むべき方向性を定められるほか、履歴書作成や面接でも大いに役立つはずです。
女性におすすめ転職エージェント
強みを知らないまま登録し転職活動を進めていると、自分に合わない求人や年収が大幅ダウンしてしまう求人を紹介され、プライベートと両立ができずに結局退職してしまうという方も少なくありません。
転職エージェントの強みを知って、あなたに合った仕事探しをしていきましょう。
どのエージェントに登録するか迷っている方は、まずは業界大手のリクルートエージェントに登録しておきましょう。
リクルートエージェントでは、特に経理や人事などオフィス周りの求人を豊富に扱います。
「以前に経理として働いていたことがある」
「経理の業務に活かせる資格をもっている」
上記のような方は、条件に合った求人が見つかりやすいでしょう。
*厚生労働省「人材サービス総合サイト」における有料職業紹介事業者のうち無期雇用および4ヶ月以上の有期雇用の合計人数(2022年度実績を自社集計)2023年6月時点
転職を成功させたい女性は転職エージェントの活用が必須
転職エージェントを利用するメリットに、「自分の代わりに求人案件を探してくれる」というものがあります。
希望する雇用条件や経験・スキルにマッチした求人を、業界に精通したキャリアコンサルタントが紹介してくれるのです。気になる企業の情報や業界の裏話も聞けるので、自分では思いもよらない転職先に出会えるチャンスでもあります。
未経験の職種にチャレンジしたい時も相談にのってもらえるので、「この仕事は女性に向いてないのかな?」という疑問や「今の年齢で目指すのは厳しい?」といった不安も解消できますよ。
面接・交渉が苦手な人におすすめ!
自身のセールスポイントやアピールするべきことは自分では見つけにくいものですが、コンサルタントが客観的にあなたの「売り」を見極めて面接トレーニングを行ってくれるので安心です。
その他、給与交渉や入社後の待遇についてなど、企業に直接聞きづらいことはコンサルタントを通して伝えてもらいましょう。
30代・40代女性は年齢のハンデをカバーできる!
30代・40代となると、男性であっても年齢の壁が転職活動で立ちはだかります。
特に女性は、子育て・結婚・出産など、ライフイベントの影響から、30代・40代女性の採用に悩んでしまう企業が多いです。
女性の社会進出を応援している企業や、時短勤務など女性の働きやすい環境を整えている企業を効率的に見つけ、自分を売り込んでいくためにも転職エージェントを活用すべきでしょう。
転職エージェントを利用しないと…?
転職のプロによるアドバイスを受けないだけで、採用に至らない理由や自分の欠点・改善点がわからないまま、無意味な転職活動を続けてしまう可能性があります。
また、転職サイトが独占する非公開求人を知らずに次の職場を決めてしまうという悲劇も……。急募の案件の場合、人材のミスマッチを防ぐために普通の求人サイトには掲載しない企業が多いのです。
女性が転職エージェントを利用する上でおすすめの方法
女性におすすめの転職エージェント、要注意の転職エージェントは前述させていただきましたが、エージェントを利用するにあたりどうしても起きてしまう問題、それは「アドバイザーとの相性」です。
アドバイザーと相性が合わないと無駄なストレスや不安を抱えることになります。相性の良くない人との活動はなかなか思うようにいきません。
複数のエージェントに登録し、相性の良いアドバイザーを見つける事が大切です。
あなたに合っていて、有益な情報をストレスなく提供してくれるアドバイザーを見つけましょう。
相性が合わない際は、
他の転職エージェントを利用
担当者の変更を申し出る
上記を試してみてください。
合わないと感じたら、遠慮なく利用をやめて問題ないです。
良いエージェントの出会いは、良い企業との出会いにもつながりますよ。
今は感染症対策で、電話面談やWEB面談を行っている転職エージェントが多いので直接会わずに利用できます。
求人掲載されているものが全てではない!
実は、求人ページには掲載しきれていない情報も多くあります。例えば、フルタイムの条件が載っている場合でも、求めている人材がいれば勤務時間や曜日、就業場所(オンライン含む)、給与なども相談に応じてくれることがよくあります。
実際に、子どもがまだ幼いためフルタイムは難しいと応募をためらっていた人が、交渉の結果、まずは時短社員として採用された例もあります。ただ、やはり自分で交渉するのはハードルが高いとお考えの場合には、転職エージェントを利用すると、代わりに企業側に打診や交渉もしてくれます。
気になる企業があるのなら、一見条件が合わない場合でも、まずは担当者に相談してみることをお勧め。最後まで諦めずにいきましょう!
【まとめ】自分らしいキャリア築ける職場へ転職・再就職!
不安定な状況の今だからこそキャリアを見直し前向きな行動を始めている女性が多かったことは意外でしたか?それとも納得ですか?
コロナ禍は良くも悪くも多くの人達の価値観や意識を変化させています。今を“きっかけ”として理想的な働き方へとキャリアをシフトさせてみるのも一つの選択肢です。
転職エージェントに相談してみることで自分らしいキャリアを実現させる一歩となるかもしれません。
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