突然ですが、皆さんは、どれくらいの年収を目指しているでしょうか?
年収の高さは自身の仕事に対する評価であり、労働の対価であると思う人もいますよね。自分の頑張りが、年収という分かりやすい数字で表されるのであれば、今よりももっと上を目指したいと思う人も多いことでしょう。
それでは一般的な年収はどれくらいなのでしょうか?
国税庁による令和元年分の「民間給与実態統計調査」では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は、正規雇用で503万円、非正規雇用で175万円となっています。中でも正規雇用の男性の平均は561万円、女性は389万円になっています。
今回のキーワードである「年収800万」は、その平均をはるかに上回っている数字です。
一般的には高収入であり、平均よりも収入が多いということは、それだけ手元に自由になるお金が入ることになり、余裕をもった生活が送れるということでもあるでしょう。
今回は、年収800万円を実現できる仕事について考えていきたいと思います。
国税庁による平成27年度分の「民間給与実態統計調査」では、年収800万円を超えて900万円以下の人は全体のうち男性で4.2%、女性ではぐっと下がって0.7%。かなり男性と女性の差は広がっていることがこの数字から分かります。
企業規模別の給与階級別構成割合の統計を見てみると、年収800万円を超えて900万円以下の給与をもらっている人は、資本金が2000万円未満の会社では男女平均で1.34%に対し、10億円以上の大企業の場合は、男女平均で7.2%も。
従業員の人数による事業所の規模別にみた給与階級別構成割合の統計においても、従業員の人数が多い企業のほうが、年収800万円を超えて900万円以下の給与をもらっている人の割合が高くなっています。
これらの数値を見てみると企業規模の大きさに比例して、収入が高い人の割合が多くなることが分かります。
それでは年収が800万円の手取り額は実際いくらになるのでしょうか?
年収が800万円でも、雇用保険や健康保険・厚生年金などの社会保険料や、所得税・住民税などを引いたものが手取り額になるので、実際には800万円がすべて手に入るわけではありません。
企業に勤める40代の男性を例にとっておおよその手取り額を計算してみると、
となります。
税金や社会保険料がひかれても、600万円以上の手取りが見込めるということは、日常生活に不自由はなく、住宅の購入や子供の教育費、レジャーや貯蓄などに充てられる額が増えますね。
年収800万円を手にできる人の割合は、国税庁による平成27年度分の「民間給与実態統計調査」では全体の2.7%とほんの一握りです。
ですが、平均給与が800万円を超える業種も確かに存在します!
同じ調査で、業種別の給与階級別構成割合の統計を見てみると、「電気・ガス・熱供給・水道業」では800万円を超える人がなんと37.4%もいます。次いで「金融業、保険業」でも800万円を超える人が26.6%。「情報通信業」でも800万円を超える人が18.6%。
「電気・ガス・熱供給・水道業」「金融業、保険業」「情報通信業」、この3つの業種では、100万円単位の給与階級別にみた場合、800万円を超える割合が一番多くなっているので、業界全体の平均給与が高いことは一目瞭然です。
こうした業界に転職した場合、業界全体の給与が高いので、これから先、年収アップは大いに期待できることでしょう。
リストラがなく安定した就職先として学生にも人気が高い公務員。地方公務員の給与は各自治体によって変わってきますが、中でも給与が高い高校教諭は40代後半になるとボーナスを含めた年収は800万円を超えるところもあります。
さらに、警察官や消防士など、特殊な勤務の場合は年収も高くなっています。ほかにも国家公務員のうち、研究職や、一部の医療職、専門性が高く知識や技術が必要とされる専門行政職なども高い給与となっています。
また、一般企業では、男性と女性の平均年収に大きな差がありましたが、公務員では男女の区別はなく、女性が安定して働ける制度が整っていて、長く働くことができる環境であるのは間違いありません。女性で高収入を狙うのであれば、公務員という選択肢も候補にいれておくべきでしょう。
薬という特殊な商品を売り込むため、病院などの医療施設をまわるMR。薬を扱うので、薬についての最新の知識は常に頭の中に入れておく必要があります。
MRの経験者で同業界に転職したい人はもちろん、営業職の経験者、医薬品開発関連の経験者でもチャンスがあります。
また、日々新しい薬の開発に取り組んでいる研究職も高収入。新卒でも非常に狭い門ですが、大学時代にバイオ研究など何らかの研究に携わった経験者に門戸を開いている場合もあります。
社員の平均年収が高い上記の業種のうち、大手会社の総合職や管理職ならば、年収800万円をクリア。日常生活に必要なインフラなので、事業も安定している点が魅力です。
大手銀行や地方銀行、発展が著しいネット銀行、金融商品を取り扱う証券会社、生命保険などを扱う代理店など、金融・保険に関する仕事は手堅く、高収入。営業職では金融系の資格を多くとることが不可欠で、さらに営業ノルマもある場合も多いですが、インセンティブでさらなる年収アップも期待できます。
誰もが知っている上場企業がずらりと並ぶ情報通信業界。電話通信業、携帯通信業、テレビ放送をはじめ情報処理事業、システム開発事業、ITサービス事業など、時代の最先端を行く業界であり、時にハードな仕事を要求されることもあり、労働時間は長くなりがち。エンジニアや営業、ITコンサルタントなど職種は多く、異業種からの転職も多く受け入れている業界です。
管理職候補やマネージャークラスの財務経理など、あまり業種に関係なく高収入なのが財務・経理の職種。経験者採用が多いので、キャリアアップをはかりたい人にはチャンスと言えます。
年収800万円という高収入の転職を成功させるには、やはり実績のあるプロの力を借りるべき。年収が高いほど、ハイクラスの求人情報は、非公開となっていることも多く、その情報は転職エージェントが握っていることが多くあるからです。
大手企業をはじめ、勢いのあるベンチャー、外資系など、転職エージェントによって得意なジャンルもさまざま。
現在の仕事をしながら、新しい仕事を探すのであれば、効率的な転職活動が望ましいですよね。ぜひ、複数の転職エージェントに登録し、スムーズかつ納得のいく転職活動をはじめましょう。