カナダは広大な自然に囲まれた美しい国です。
30歳以下であればワーキングホリデービザで就労できるため、日本人で出稼ぎに行く人も多数います。
ここでは、そんなカナダにおける日本人の就職事情を解説します。
カナダで働きたいなら、経済状況も知っておくことが大切です。カナダでは、2023年4月から失業率が上がり続けています。
カナダの失業率
2023年4月 | 5.0% |
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2023年5月 | 5.2% |
2023年6月 | 5.4% |
2023年7月 | 5.5% |
2023年8月 | 5.5% |
日本の失業率が2023年6月で2.5%、7月で2.7%のため、日本よりも失業率は高いといえます。
失業率が高い国では、自国民の雇用機会を妨げることなく外国人の雇用を受け入れる必要があります。つまり、カナダではカナダ人の採用を優先します。
日本人がカナダで就職を目指すことはそう簡単にはいかないかもしれません。
参照:CEICデータ『カナダ 失業率』
日本人がカナダで就職するためには、主に2通りの方法があります。
一つは、日本で実務経験を積み、専門的な知識・技術を兼ね備えてからカナダへ行く方法です。実務経験とスキルがあるため、就職は有利になり得ます。
二つ目は、カナダのインターンシップを利用して経験を積み、その後カナダで就職する方法です。即戦力となる人材へと自らを高めていくことができます。
いずれの方法をとるにしても、カナダではポジションが空いた時点で新たな求人募集をかけるので、一年中就職のチャンスがあります。良いタイミングで就職できるようにしっかりと準備をしておきましょう。
日本人がカナダで採用されやすいのは、以下のような職種です。
日本人がカナダで就職しやすい職種
「IT技術者」は、日本も含めて各国で人手不足です。いい人材がいれば「うちでぜひ働いてほしい」と思う企業はたくさんあるでしょう。
「日本料理店スタッフ」は、日本食ブームの現在とてもチャンスの多い職業です。カナダでも寿司店などをはじめとした雇用主が、就労ビザのサポートを行ってくれるケースが多くなっています。
また、日本人観光客の多い州では日本人向けのサービス業の仕事を探しやすい傾向にあります。なかなか仕事を見つけられない人は、ブリティッシュコロンビア州・オンタリオ州・アルバータ州などの観光地にも注目しながら仕事探しをしてみましょう。
カナダの主な都市といえば、トロント、モントリオール、バンクーバーの3都市です。ここでは、各都市の就職事情を紹介します。
日本食レストラン、日本人観光客向けツアーガイドなどの接客業も随時募集していますが、ワーキングホリデービザで就労する日本の若者が多いので、海外就職・転職先としては厳しいと言えます。
IT系・機械系など何らかの分野の専門技術や経験があるなら、現地のカナダ企業に挑戦してみてもよいでしょう。日系企業での現地採用も求人数は少ないですが狙い目です。
五大湖を臨むカナダ最大都市
フランス語・英語のバイリンガルであることが当たり前のモントリオールで、日本語と多少の英語だけで就職・転職するのは厳しいと覚悟しておきましょう。
日系企業や日本食レストランなど日本人向けの求人数も日本人の多いバンクーバーやトロントに比べると少なくなります。何らかの分野での専門技術や経験があるなら、現地のカナダ企業に挑戦してみてもよいでしょう。
フランス文化が色濃く根付く都市
バンクーバーはカナダでもっともアジア系移民の多い街で、それだけ日系企業や日本食レストランの数も多く、求人数も豊富です。
しかし、ワーキングホリデービザで就労する日本の若者も多く滞在しているので、高度な英語力を必要としない接客業などの仕事獲得の競争率は高めです。IT系・機械系など何らかの分野の専門技術や経験があるなら、日系企業はもちろん現地のカナダ企業に挑戦してみましょう。
自然と都会が共存する人気都市
現在日本で仕事をしているなら、今の職場を辞める前にカナダで働ける仕事を探すのが賢明です。いきなり仕事を辞めてカナダへ行くのはリスクも大きいでしょう。
しかし、やみくもに求人情報を探してもなかなかいい企業には出会えません。賢い人は「カナダ転職に強いエージェントサイト」を利用しています。
「転職エージェントってCMでもよく見るけど、たくさんあってどれを選べばいいかわからない」と思う人もいるでしょう。そこで、おすすめのサイトを紹介します。
年収アップを狙うなら【ビズリーチ】
ビズリーチは、年収500万円以上の求人を扱う、会員制の転職サイト。
カナダで働ける日系企業の求人が多く、海外転職の実績も多数あります。ためしにカナダで働ける可能性のある求人を探してみたところ、スマホアプリ開発(年収800万~1100万)、経理担当者(年収800万~1100万)、日系企業をクライアントとする外資系企業(年収1500万~ 5000万)などがヒットしました。※2023年9月25日時点
企業・ヘッドハンターからのスカウトで思いもよらない好条件の求人に出会えることも。良いスカウトを受けるには、レジュメを詳細に記載するのがコツです。
公式サイト | https://www.bizreach.jp/ |
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実績 | 導入企業数 累計26,200社、登録ヘッドハンター数 6,600人(2023年7月現在) |
特徴 | 海外や外資系求人が豊富、流通しにくい良質な求人を効率的に見つけられる |
カナダで働くためには、日本との違いを把握しておくことが大切です。ここでは、最低限知っておいてほしいことを紹介します。
「カナダで働きたいけど、英語ができない」という人もいるでしょう。カナダで必要な英語力は、職種によって異なります。
日本料理店のスタッフやコールセンターなど、日本人向けのサービスを提供している職場では英語力に自信がなくても働くことは可能です。しかし、それでも英語でコミュニケーションが取れるくらいのレベルはあった方が良いでしょう。
ビジネスレベルの英語力がある人ほど就職のチャンスが多いことは確かです。日本人向けのサービスでない限りは、TOEIC800点以上、TOEFL600以上が目安となります。
なおケベック地方ではフランス語が公用語です。英語のほかにフランス語も必要になるため注意しましょう。
カナダに限らず海外では日本の新卒採用のようなポテンシャル採用を行うことはほとんどありません。
経験重視の「即戦力」が求められます。
日本の大学を出てすぐにカナダで就職したいと思ったら、まずはワーキングホリデーなどを利用するのが良いでしょう。
カナダでも学歴は重要です。
しかし、日本のように「レベルの高い大学を卒業しているか」が問われるのではなく、「高卒か」「修士号をとっているか」など、最終学歴がどこかが重要視されます。
高卒 | High School Diploma |
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2年のカレッジ卒業 | Diploma |
学士号 | Bachelor Degree |
修士号 | Master Degree |
博士号 | PhD Degree |
最低でもBachelor Degree(学士号)を持っていると就職がしやすく、最近ではMBA(経営学修士)を持っていると更に有利に就職活動を進めていける可能性が高まります。
企業の募集要項には各ポジションの最低学歴条件が記載されており、学歴条件に満たしていない場合は当たり前ですが不採用になります。
ただし、注意点として知っておきたいのは、募集条件よりも高すぎる学歴を持つ場合も、不採用となるケースが多々あるということです。「必要以上の学歴は不要」と考えられる場合があるのです。
自分の希望する求人が自分の学歴と合うかどうか、しっかりチェックすることが大切です。
カナダで働くときに求められるものは一体どのようなものか、解説します。
カナダでの就職においてまず大切なのは、日本人らしさを大切にすることです。
日本人ならではの勤勉性や真面目な姿勢は、海外では高く評価されるでしょう。また、きめ細やかさや協調性もしかりです。
カナダを含め海外では「日本人は真面目」というイメージを持っています。それを他の人にはない武器として、就職活動を進めましょう。
真面目さなどの日本人の特性は武器になりますが、一方で日本人は自分に自信がなく、自分から行動に移すのが苦手な人も多いでしょう。
海外就職において自信のなさはマイナスととらえられます。受け身になるのではなく、どんどん自らアクションを起こす力を身に付けましょう。
経理スキルやITスキルなど、専門的な仕事をしてきた人のスキルはカナダ就職に有利です。オフィスワーカーに限らず、板前などの職人も同様です。
英語力は後からでも身に付けられますが、こういった専門スキル・技術は実務経験があってこそです。なかなか身に付けられるものではないため、カナダでの就職でも武器にすることができます。
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