ヨーロッパ就職｜日本人が働きやすい仕事を国別に紹介します

「ヨーロッパで働きたい！」

漠然とそんな風に考えているけれど、何からすればいいの？どこの国がいいの？とお悩みの方もいるでしょう。

ここでは、日本人がヨーロッパで就職を成功させるためのノウハウを解説します。

日本にいながらヨーロッパ求人を探すには

日本人が働くのにおすすめなヨーロッパの国は？

日本人がヨーロッパで働くなら、日系企業が多く進出している国を選ぶのがおすすめです。

日系企業が多い国は、その分日本人の採用に積極的であるといえるからです。

では、日系企業はヨーロッパのどの国に多く進出しているのでしょうか。

主に日系企業の多いヨーロッパの国といえばドイツです。

また、ロンドンを中心にイギリスにも日系企業は多く進出しています。

トルコやチェコはドイツほど多いとはいえませんが、徐々に日系企業が増えてきており狙い目といえるでしょう。

ヨーロッパでの就職傾向：一社に長く勤める人が多い

実はヨーロッパで働く人は、一社に長く勤める傾向があります。

これを知って驚いた人は多いのではないでしょうか。

「海外ではすぐに転職する人が多い」「4～5年勤めたらより良い職場へ転職するもの」そんなイメージがあると思います。

たしかにアメリカなどではその通りなのですが、ヨーロッパではそうではなく、平均勤続年数は日本と同じくらい長いのです。

参照：労働政策研究・研修機構『データブック国際労働比較2022』

この表は世界各国の平均勤続年数を示しています。日本とヨーロッパのみを抜粋すると以下の通りです。

イギリスやデンマークは日本よりも明らかに短いですが、フランス、ドイツは日本とさほど変わりはありません。イタリアにおいては、日本よりも勤続年数が長いことがわかります。

ヨーロッパでは転職はあまり多くなく、日本と同様に一社に長く勤める傾向が多いことを認識しておきましょう。

ヨーロッパで働く！各国における日本人の転職・就職事情

ヨーロッパ各国における日本人の就職・転職事情を紹介します。

どの国でどんな仕事がしやすいか、参考にしてください。

フランス

多くの歴史遺産と世界三大料理でもあるフランス料理、そしてファッション・アートの文化と多彩な魅力にあふれた国フランス。

観光業が盛んなパリを中心に、数多くの日本食レストランがあります。レストランやショップなどでの接客業であれば日本人でも就職できる求人があります。

しかし、ワーキングホリデービザで就労する日本人も滞在しています。接客業などは高度なフランス語力を必要としないため、外国人同士での競争率が高くなるので、注意してください。

また、あなたに高度な語学力や専門技術や経験があるならフランスの現地企業に挑戦してみてもよいでしょう。

フランス国民でさえ就職難の状況ですから、日本人が現地のフランス企業で就職・転職するのは超難関といえます。

いわゆる稼げる仕事に就くには、フランス語が出来ることは最低限の条件となります。

ドイツ

ドイツは科学技術・製造業を強みとしたヨーロッパではトップの経済大国です。メルセデス・ベンツやＢＭＷやフォルクス・ワーゲンなどの自動車産業も盛んです。

日系企業はドイツ国内でも多く進出しており、ドュッセルドルフやフランクフルトを中心に日本人コミュニティを形成しています。日本食レストランはミュンヘンやベルリンでも多く見かけます。

ドイツで就職・転職を目指すのであれば、日本人スタッフの雇用に積極的な日系企業に応募するのがいちばんの近道といえるでしょう。

ＩＴ系・機械系など技術者や特殊な専門知識のある方なら、ドイツの現地企業にも挑戦してみましょう。技術者など特殊な技術やスキルがある方への就労ビザのサポートは比較的に簡単と言われています。

オランダ

オランダで日本人が就職・転職をめざすなら、首都アムステルダムが中心になるでしょう。

仕事はホテルや日本食レストランなどでの接客業や、日本人観光客を担当するカスタマーサービスなどがメインになります。

もともと日本人人口も日系企業の数も少ないため、オランダで日本人向けの雇用はほとんどありません。オランダで日本人が仕事をするには少し難しいと考えておきましょう。

オランダの現地企業で働きたいなら、日本人スタッフを募集している求人をなんとか見つけて挑戦してみましょう。

スイス

スイスでの日本人の就職・転職はかなりの難関です。

永世中立国であるスイスでは、首都ベルンをはじめ、国際機関の集まるジュネーブ、スイス経済の中心地チューリッヒなどの都市が知られています。

日系企業の現地採用であれば日本人向け求人もあります。しかし、就労ビザありきで採用するところが多いので、ビザ無しで就活するのはかなり厳しいと覚悟しておきましょう。

国連機関が集中していますので、国家公務員資格のある方は挑戦してみてもよいでしょう。ただし、語学はドイツ語を話せることが必要条件になります。

日本食レストランで寿司職人と働く、または、高いドイツ語を持ち専門技術や知識を活かした仕事で働くのであれば、スイスの現地企業でも採用してもらえるチャンスはあるかもしれません。

ベルギー

ベルギーで就職・転職するなら、首都ブリュッセルが中心になるでしょう。

仕事は日系企業での現地採用または日本食レストランでの寿司職人や接客業が主になります。なかにはビザをサポートしてくれる日系企業や日本食レストランもあります。

ただし、ベルギーにはフランス語だけでなく、オランダ語やドイツ語を話す地域が多くあります。

日系企業の求人であっても、2か国語以上は話せる語学力を要求している場合があるので注意しましょう。

イタリア

イタリアで日本人が就職・転職をめざすなら、ローマ、ミラノを中心に旅行関連・観光業またブティックなどの販売業が主になります。

また数は少ないですが日系企業や日本食レストランもありますので挑戦してみましょう。

ただし、現在はイタリア国民でさえ就職難の状況です。

日本人がイタリアの現地企業で就職するには、高度な語学力や学歴、または特殊な専門技術や経験のある方でないと厳しいと認識しておきましょう。

スぺイン

スペインで日本人が就職・転職をめざすなら、バルセロナ、マドリードを中心に日本食レストランでの仕事がメインになるでしょう。

そもそもスペインには日系企業数が少ないため、日本からの出向で滞在する駐在員はいたとしても、日本人スタッフの現地採用というのはほとんど行われていません。

現地企業も、失業率の悪化もあって外国人の雇用には消極的です。

あえて日本人を雇用する必要のある職種（日本食レストランでの寿司職人や店員など）であれば、現地採用の可能性はあります。

ポルトガル

ポルトガルでの就職・転職をめざす方は、現地採用や日本人向け求人などはほとんど皆無と覚悟しておきましょう。

大西洋に面したイベリア半島に位置するポルトガルは、首都リスボンを中心に観光地として有名です。昔のヨーロッパの面影を色濃く残す魅惑的な景観を堪能できます。

日本人向けツアーガイドなど観光業であれば、定期・不定期の仕事があるかもしれません。

もともと日系企業が少ないうえ、ポルトガル国民でさえ就職難の状況ですので、日本人が現地で仕事を見つけるのはかなり難関といえます。

トルコ

日本人が就職・転職するのに意外とおすすめなのがトルコです。

理由は、経済発展に伴い自動車関連企業や製造業などの日系企業が進出してきているためです。

トルコは親日国でもあるため、日本人観光客も多く訪れます。アンカラ、イスタンブールなどの有名観光地には日本人観光客向けの仕事も多くあります。

難点は、日系企業で現地採用となった場合トルコの給与水準で設定されるため、給与は安めである点です。

日本で駐在員として派遣されたほうが経済的にも安定した暮らしができます。

イギリス

イギリスは金融業が盛んなロンドンを中心に、日系企業や日本食レストランが多く存在しています。

ただしワーキングホリデービザで就労する日本人も多く滞在していますので、高度な英語力を必要としない接客業などの仕事は、競争率は高いのが実態です。

職種でいえば、ＩＴ系・機械系エンジニアの需要が大きく、マーケティング＆営業、総務、人事、秘書、翻訳など幅広いポジションがあります。

就労ビザをサポートしてくれる企業は限られてきますので、イギリスでの就職・転職は就労ビザ無しの日本人にとっては難関といえます。

デンマーク

デンマークで就職・転職をめざすのであれば、まずはデンマーク語を磨くことです。

日本人は首都コペンハーゲンに多く住んでいますが、日系企業の数は少なく、駐在で滞在する方がほとんどです。

日本人向け求人を自力で探すのはほぼ不可能と覚悟しておきましょう。

デンマークで確実に就職先を探すなら、コネか、もしくはデンマーク求人の取り扱いがあるビズリーチなどを使って求人を探すとよいでしょう。

ワーキングホリデービザでの就労が可能ですので、20代の方なら、まずはアルバイトとして職探しをしてみる方法もあります。

また高度なデンマーク語や学歴、また特殊な専門技術や資格のある方なら、日系企業にこだわらず現地企業も挑戦するべきと言えます。

実際にデンマークで働く日本人には、外資系企業や金融、製薬、ホテル、医療施設など、デンマーク語や英語を話す現地企業で働く人がいます。

スウェーデン

北欧の雑貨やインテリアで知られるスウェーデンでは、ストックホルムを中心に日本食がブームです。

日本食レストランが増加傾向にありますので、日本人向け求人としては寿司職人などの仕事ならあるでしょう。

日系企業を希望する場合、スウェーデンに進出している日系企業はそもそも少ないので、日本人向け現地採用の求人はほとんどありません。

スウェーデンの現地企業での就職も、よほどの高度な語学力や技術がない限り、日本人を採用してもらうのは難関と言えます。

ノルウェー

ノルウェーは首都オスロをはじめ、氷河の浸食でできた入り江のフィヨルドが観光スポットとしても有名です。

ノルウェーで日本人が働く仕事といえば、日本食レストランでの接客業や、日本人観光客向けの販売業がメインになります。しかしワーキングホリデービザで就労できる日本の若者も滞在していることを考えれば、こうした仕事獲得の競争率は高めです。

ノルウェーに進出する日系企業も少ないため、日本人向け求人はほぼ皆無と覚悟しておきましょう。

高度なノルウェー語や学歴、また特殊な専門技術や経験がある方なら現地の企業も挑戦してみましょう。

フィンランド

北欧のフィンランドは美しいオーロラ観光やおしゃれな北欧雑貨の観光地として人気です。

フィンランドで就職・転職を目指す方は、フィンランド語の語学力はもちろん、就労許可がないとかなり厳しいと言えます。

日系企業は首都ヘルシンキに集中していますが数は少なく、駐在員として滞在する方が多いため、日本人の現地採用はほとんど皆無です。

現地のホテルやブティックで日本語を使った仕事もありますが、就労許可を所持している現地在住者が優先となります。

ＩＴ系・機械系など専門的な技術や資格のある方なら現地企業でも歓迎してくれますので挑戦してみましょう。

ポーランド

ワルシャワで知られるポーランドは、東欧では比較的安定した経済を維持しています。

また、数は少ないですが製造業関連の日系企業も進出しています。日本食ブームもあって日本食レストランも増加傾向にあります。

しかし、現地で採用するのはポーランド人であり、日本人向けの求人はほとんど皆無です。

日本語教師として大学などで教える仕事であれば人脈を通じて得られるかもしれません。

結論、日本人がポーランドで就職・転職するのはかなりの難関です。

チェコ

チェコはEUに加盟して以来、日系企業の進出も増加し、主に製造業の関連企業が活躍しています。

日本人がもっとも多く暮らす首都プラハでは日本食レストランも増えてきています。

チェコで就職・転職するなら、こうした日系企業での現地採用が狙い目です。

基本的に英語を話せれば良しとする求人が多いですが、チェコ語も話せればより仕事の選択肢は広がるでしょう。

日本にいながらヨーロッパで働ける会社を探すには？

現在日本で仕事をしている人は、できれば今の仕事を辞める前にヨーロッパで働ける会社を探したいですよね。

賢い人は、転職エージェントを利用して就職先を見つけています。

しかし、転職エージェントはたくさんあって選びにくいものです。ここでは、数多くあるサービスの中から「ヨーロッパの就職に強い2社」を紹介します。

ただし、希望の国の求人がいつでもあるとは限りません。できれば両方に登録しておき、求人が出たらすぐに動けるようにしておくのが成功のコツです。

ワンランク上の年収を目指すならビズリーチ

ビズリーチは、年収500万円以上の人をターゲットにしたハイクラスの転職エージェントです。

ヨーロッパに関する求人を探してみると、年収800～1000万円の求人が10件ほど見つかりました。（2023年9月時点）

また、ビズリーチは企業やヘッドハンターからスカウトを受けることも可能。レジュメをしっかりと書いておくと、より質の良いスカウトを受けることができますよ。

日系企業のヨーロッパ支社を探すならリクルートエージェント

リクルートエージェントは、言わずと知れた大手の転職エージェント。

ヨーロッパに関する求人はビズリーチほどではないものの、大手なこともあり数多く保有しています。特に、日系企業が多いのが特徴。

「ビズリーチを使うのは少しハードルが高いかも…」と感じた人は、リクルートエージェントへの登録がおすすめです。

担当アドバイザーと一緒に転職先探しができますよ。

ヨーロッパ就職に強いエージェントを他にもチェックする

まとめ：ヨーロッパで働くなら長く勤められる会社を選ぼう

ヨーロッパの人は転職回数は少なく、平均勤続年数は日本と同じくらいです。
ヨーロッパで就職したいと思ったら、転職を前提にはせずに、長く続けられる仕事を選びましょう。
今日本にいる人は、就職・転職エージェントを利用するとうまくいきやすいですよ。

憧れのヨーロッパ就職を目指しましょう。

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