「ニート・引きこもりからの社会復帰なら、まず職業訓練校に行こう!」とよく言われます。
しかし、職業訓練はニート・引きこもりの人にあまりおすすめできません。
ここでは、ニートに職業訓練がおすすめできない理由と、職業訓練の代わりに何をすればいいのかを解説します。
職業訓練よりも就職に直結するのは
「就職カレッジ」の短期講座!
職業訓練は、「職業に就きたい・再就職したい」と考えている方が、ハローワークを通じて利用できる訓練です。
就職のためのスキルや技術を身につけることができます。
国や各都道府県などが運営していて、年間30万人以上の方が利用しています。
種類は3種類に分かれています。
※職歴ありニート向け
※職歴なしニート向け
※中卒・高卒ニート向け
一つ目の「離職者訓練」は、さらに、雇用保険受給者向けの「公共職業訓練」と雇用保険受給対象外者向けの「求職者支援訓練」に分かれています。
このうちニートが受けられる可能性があるのは、「公共職業訓練」「求職者支援訓練」「学卒者訓練」です。
職業訓練を受けることは、メリットがたくさんあるように感じます。
訓練を受けられるだけでなく、履歴書や職務経歴書の書き方をアドバイスしてもらえたり、基本的なビジネスマナーや面接対策も指導してもらえることがあります。
また、同じ夢を持つ仲間と出会うことができます。就職に不安を抱えるニートの方にとっては、一人ではないと思えるでしょう。
しかし、このメリットを踏まえても、ニートが社会復帰を目指すステップとして職業訓練はあまりおすすめできません。
その理由を解説します。
職業訓練はハローワークで簡単に手続きができる…と思ったら大間違いです。
流れとしては、まずハローワークの職業訓練窓口で受講の意思を伝えます。
職業訓練校に通うことが必要と認められたら申込書を受け取りますが、当日中の提出は難しいでしょう。
なぜなら証明写真が必要なのと、志望動機などの記入事項が多いためです。
全て記入して申込書を職業訓練校へ提出したら、次に筆記試験と面接があります。
合格すれば入校が決定します。この時点で「面倒くさい」と思って断念する方も多くいます。
希望する資格を取得するための職業訓練校に入るためには、高い倍率を通過する必要があります。
就職に直結しやすい資格は人気が高いため、入校することすらできないというケースが少なくありません。
つまり、応募しても落ちてしまうのです。
しかし、だからといって簡単に入校できるコースを適当に選んでしまうと、勉強の意欲が失われたり、資格を取得しても就職に繋がらなかったりする原因になってしまいます。
今までニート生活をしてきた方にとっては、毎日職業訓練校に通い課題をこなさなければいけない生活や、人間関係などに対してストレスを感じる場合もあるでしょう。
「資格所得と就職のため」と思って頑張ろうとしても、辛い毎日が負担になる方も少なくありません。
当然ですが資格の取得自体も容易ではありません。
自分は就職のためにスキルを身につけるのだという、強い意志が必要なのです。
職業訓練校で学び資格を身に着けたら、もう就職できると思いますよね。
ですが、「いざ就職!」と思い応募しても、書類選考すら通過しなかったというケースも少なくありません。
介護業界など慢性的な人材不足で求人数が多い職種でなければ、簡単に就職することは難しいでしょう。
資格を取得すれば、応募できる求人も増えますが、採用を目指すとなると経験者と戦わなければいけません。
知識と資格を身に着けたとしても、「実務未経験」ということは、経験者と戦う上ではハンデとなります。
また、職業訓練の受講生はニートのような社会からドロップアウトした人は意外と少ないです。
キャリアチェンジを目指して、前職に就いているときから計画的に受講している人が多かったりします。
つまり、就職不利者への支援が十分とは言えないのです。
ニートが職業訓練に通うのはおススメできませんが、メリットが無いわけではありません。
ニート生活をして夜型の生活になっているという方は多いと思います。
職業訓練に通うと、朝早く起きて夜はきちんと寝るという習慣をつけることができます。
一定の条件を満たしていればの話ですが、職業訓練を受けている間は月に10万円の給付金と交通費を受給することができます。
つまり、お金を受け取りながら資格取得を目指すことができるのです。
ただし、給付金を受け取れる条件はかなり厳しいので注意してください。
職業訓練受講給付金の受給条件
※やむをえない事情の場合は申請期間中に8割以上出席していればOK
一人での就職活動は孤独との戦いですが、職業訓練では就職を目指してともに学ぶ仲間がいます。
悩みを相談しながら同じ目標に向かって頑張ることができるというのは心強いものです。
職業訓練を受けていることは履歴書に記載することができます。
そのため、職歴のないニートの職歴欄を空白にすることなく埋めることができます。
就職活動を始めようと思ったとき、まずはハローワークに行くことを考える方が多くいます。しかし、実はニートの方にとってハローワークだけで就活するのはリスクがあります。
ハローワークは、ニートやフリーターといった不利な経歴者の支援が得意ではありません。
どちらかというと「浅く広く」の職業支援なので、個人に合わせた対策が難しいのです。
また、ハローワークの担当者は業界に精通しているわけではありません。
求人検索で「ITエンジニア」「事務職」「営業職」など大まかな職種は選択することができますが、各業種に特化した支援は難しいでしょう。
企業の詳しい情報を知ろうと思ったら、自分自身で企業研究を深めなければいけません。
さらにハローワークの求人は無料で掲載できるため、ブラック企業が排除されていないケースも多く、求職者にとってリスクが伴います。
就職への支援はしてくれるし、仕事も紹介してくれるけれど、結局は自分自身が頑張らなければいけないというのがハローワークの特徴
ニートは職業訓練もダメ、ハローワークもイマイチとなると、いったい何を利用すれば就職できるのでしょうか。
職業訓練とハローワークがイマイチな理由は、「ニートに特化していないから」です。
つまりニートにおすすめなのは、
この二つをどちらも満たしているサービスです。
「そんなサービス本当にあるの?」と思うかもしれませんが、あります。
オススメを紹介しますので参考にしてください。
どのサービスにするか迷ったら、いっそ複数利用してみるのもオススメ。なぜなら、それぞれ得られるメリットが違うからです!
紹介してくれる求人も異なるので、併用してみてください。
就職カレッジは、未就業者や未経験者に特化した就職エージェント。
売りは未経験者やフリーター専門の就活講座です。基本的なビジネスマナーや履歴書の書き方、面接の受け方を学ぶことができます。
職歴のないニートだと、ビジネスの基礎を自分一人で勉強するのはなかなか難しいもの。就職カレッジの講座ならしっかりと身に付けることができますよ。
もちろん、講座を受けた後は就職先も紹介してくれます。
受講料は無料なので、講座を受けるためだけにも登録してみて損はありません。
公式サイト | https://www.jaic-college.jp/ |
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年齢 | 20代~30代前半に特化 | 特徴 | 無料就職講座が受けられる |
ネットビジョンアカデミーは、ITエンジニアスクールと就職エージェントの両方を合わせたサービス。
約1ヶ月で資格を取得したあとは、転職までを徹底サポートしてくれます。
未経験からでも資格を習得できるうえ、受講料がかからないのがメリット。
「資格を取りたいけどニートだからお金がない」
「資格を取っても就職できなきゃ意味ない」
そう考えている人に、ネットビジョンアカデミーはピッタリです。
職業訓練を受けるよりもずっと効率的なはずですよ。
第二新卒エージェントneoは、サービス名に「第二新卒」と入っていますが、中卒・高卒・大卒問わず利用できるサービスです。
スクールの授業や講座は受けなくていいという人は、こちらを利用してみましょう。
大きな特徴は、アドバイザーが全員第二新卒であるということ。そのため利用者が相談しやすいメリットがあります。初回の面談には2時間かけることもあるくらい丁寧に対応してくれるので、アドバイザーと二人三脚で就活を進めたい人にはピッタリです。
公式サイト | https://www.daini-agent.jp/ |
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年齢 | 18~29歳に特化 |
特徴 | スタッフ全員第二新卒 |
「職業訓練は職歴がないと受講できない」なんて声を聞いたことがある人もいるかもしれません。
結論から言うと、職歴なしでも職業訓練は受けられます。ただし、受けられる訓練の選択肢が狭くなります。
ニートが受けられる職業訓練には3種類あります。
「①公共職業訓練」「②求職者支援訓練」「③学卒者訓練」です。
①の「公共職業訓練」は、雇用保険に入っていた人(職歴がある人)が対象です。職歴なしの人は、雇用保険に入っていないため受けられません。
つまり選択肢は②か③のみになりますが、③の「学卒者訓練」は中卒または高卒の人が対象になります。
もしあなたが大学を出ている職歴なしニートの場合、選択肢は②の「求職者支援訓練」のみです。
②は、給付金受給者が優先されます。厳しい給付金受給者の条件を満たしていれば、受講の可能性は高まります。
職歴なしのニートでも職業訓練は受けられるが、かならず希望する訓練が受けられるとは限らない
職業訓練が終了すると、ハローワークから強制的に就職を迫られます。
給付金をもらっている以上当然のことではありますが、訓練中にしっかりと学科を学ぶことはもちろん、面接などでも対応できるだけのコミュニケーション能力は身につけておきたいものです。
大衆へ向けたサービスを利用するのではなく、自分の経歴に合ったサービスを利用することが大切です。