内閣府の発表によると、15~39歳で無職の人は令和3年で75万人。人口に占める割合は2.3%でした。
ニートが珍しくない現代ですが、当然いつまでも無収入生活を続けることはできません。
「定職に就かずに稼げればいいのに」と考えているニートも多いのでは?ニートの人たちはどのように収入を得るべきなのでしょうか?
”ネオニート”という言葉を知っていますか?
定職に就いていないにも関わらず収入を得て生活しているニートのことを指す言葉です。
ネオニートに明確な定義はありませんが、親や同世代と比較して、彼らと同等もしくはそれ以上の収入があるとされています。
誰でもネオニートとして一定の収入を得ながら生活していくことは可能なのでしょうか?
ニートの収入源を、初級編・上級編に分けて紹介します。
ニートが定職に就かずとも収入を得る方法として考えられるものを幾つか挙げていきたいと思います。
まずは初級編として、簡単に始められるものから紹介します。
始めやすいだけあって、あまりたくさんの金額を稼げるわけではないので注意してください。
自宅にある不要品をフリマサイトやオークションサイトに出品することで収入を得ている人がいます。
すぐにでも始められ、特に難しい知識も必要ないので誰でも利用しやすい方法です。
しかし、不要品を売っているだけでは安定した収入を出し続けることは難しいため、売れそうな商品を安く仕入れて売る「せどり」を行う必要があります。
せどりや転売などはメーカーの規制が発生することも。違反にならないように注意
今はさまざまなポイントサイトやアプリがあります。
それらに登録すると、アンケートに回答したり、バナー広告をクリックしたり、ポイントサイト経由でショッピングをするなどして、ポイントを貯めていくことができます。そうやって貯めたポイントを現金やギフトカードなどに交換し収入を得ます。
気が向いたときにコツコツ貯められるのが利点ですが、一つ一つの報酬額は決して大きくありません。ポイントサイトだけで生活をしていけるほど稼ぐのは難しいでしょう。
年単位で貯めていけばお小遣い程度にはなるはず
あらかじめ派遣会社に登録をしておき、働きたい日に合わせて働く人もいます。ニートというよりもフリーターに近い働き方です。
「来週はこんな仕事があるんだ。暇だしやってみようかな」と気軽にできるのが利点です。
イベント運営・設営、倉庫内作業、工場内ライン作業、引っ越しなど様々な仕事があります。
体力仕事が中心になりますが、中には日給1万円以上の仕事もあるので、やりがいはあります。
働き方次第では会社員同等の給料を貰うことも可能
「治験」とは、新しい薬を試すことです。
製薬会社が新しい薬を開発したときに、安全性や有効性を確認するため、モニターに服用してもらいデータをとることがあります。それが治験アルバイトです。
中には2泊以上してモニタリングする仕事もあるためニートにもピッタリで、学生などにも人気があります。
比較的短期間で、高額の協力費をもらえることがメリット
ここでは上級編として、ネオニートと呼ばれる人の収入源を紹介していきます。
注意してほしいのは、月に数十万円を稼ぐにはその分野についての勉強が不可欠だということです。
楽をして簡単に稼げる方法は滅多にありません。
ネオニートとして成功している人はいきなり成功した訳ではなく、そうなるまでに時間を掛け努力をした人です。そのことを忘れてはいけません。
ネオニートの中には、不動産を相続・所有している人がいます。
その不動産を人に貸すことで、賃貸料として収入を得ることが出来ます。
元々所有していなくても、安く物件を購入し、不動産投資で成功している人もいます。
どちらにしても元手となるお金が必要なため簡単に始められる訳ではなく、失敗のリスクも抱えています。
外国為替証拠金取引(FX)や株のトレーダーとして収入を得る方法です。
中には普通の会社員以上の収入を得ているネオニートも居ます。
FXは短時間で利益を得やすい反面、短時間で大きな損失となるハイリスク・ハイリターンな取引です。
株式はそれなりの元手が必要であるため、知識や元手がないままでは誰でも簡単に始められるほど甘くはありません。
「クラウドワークス」や「ランサーズ」などのサービスを使うと、自分のできる仕事を受注していくことが可能です。
ライティングやデータ入力、翻訳、Webデザイン、サイト運営などのスキルがあれば、定職に就かず在宅で仕事を得ることができます。
月に10万円以上稼いでいる人も居ますが、高額を稼ぐためにはそれなりのスキルを必要とする場合も多いです。
初めは低単価での作業となるため、2~3万円稼げれば良い方だといえます。
ホームページやブログを開設して、「クリック保証型広告」の設置や「アフィリエイト」から収益を得る方法です。
「クリック保証型広告」はブログに貼り付けた広告をクリックされるだけで報酬を得られ、「アフィリエイト」は紹介した商品の購入やサービスの利用をブログ経由でしてもらうことで報酬を得ることが出来ます。
ブログを開設すること、記事を書くことでの手間や初期費用が掛かってしまうことや、すぐに収入に結びつきづらい点がデメリットとなり得ますが、人気ブログとなれば月に数万円から数十万円も可能です。
インスタグラマーやYouTuberなど、インフルエンサーを目指す方法もあります。
特に子供の将来なりたい職業ランキングでも上位となっているYouTuberともなると、月収数百万円、年収にして1億円近く稼ぐ人もいると言われます。
自分の好きなことをして動画や写真をアップするだけでそんなに稼げるなら最高ですよね。
しかし、数百万円も稼いでいるのはごく一部の人だけ。
ましてYouTubeは参入者が増えたため、収入に繋がる広告料も下がってきています。
現在は1回の動画再生での利益は0.06円程と言われ、100万回の再生でようやく6万円です。
100万回再生される動画をアップするのは、かなりの人気がなければ難しいでしょう。
A. 「自分の適性にあっているか」「どのくらい稼ぎたいのか」「収入に見合った仕事量か」の3点です。
不動産収入も株式運用も、稼げるようになるまでに時間がかかったり、報酬が低かったりするので、それなりの作業量をこなさないと稼ぐことはできません。
ただ、何事もやってみないとわからないので、この機会にチャレンジしてみるのもいいでしょう。
A. 収入があったとしても、現実的に考えるとニートの一人暮らしは困難でしょう。
ニートでもネオニートでも社会的に見れば無職であることに変わりなく、安定性がありません。社会的信用を得られにくいため、一人暮らしの部屋を借りることが困難です。
A. 「働きたくても働けない」というかなり困窮した状況でない限り、難しいでしょう。働く意思がない人は生活保護を受ける条件を満たしていないと判断されます。
生活保護は、預金や土地などの資産を利用し、親族からの援助を受けることもできず、病気などで働くことができないと判断されて初めて受給できる保護金です。生活保護の不正受給が問題となっているため、年々受給の審査が厳しくなっているのが現状です。
少しでも将来に不安を感じているのであれば、ニート生活を脱出して就職への第一歩を踏み出してみましょう!ネオニートを目指すよりも、将来性を考えれば就職が一番安定しています。
ニート脱出が必ずしもスーツを着て電車に乗って働きに行くというわけではありません。今では、在宅ワークの需要も増えていることで働き方の選択肢は増えているのではないでしょうか。
正社員として働くことが理想かもしれませんが、初めは契約社員や派遣社員として働きスキルを身につけ、ゆくゆくは正社員となれるような選択肢も頭に入れておいてもいいのではないでしょうか。
様々な可能性を広げるためにも、まずは行動に移してみましょう。1年後、2年後には将来の不安を感じることなく社会人として活躍出来ているかもしれません。